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遺伝子診断技術

執筆者:

David N. Finegold

, MD, University of Pittsburgh

最終査読/改訂年月 2017年 8月
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遺伝子診断技術とは、個人の遺伝子について理解したり評価したりするために用いられる科学的な方法のことです。

遺伝子と染色体も参照のこと。)

遺伝子とは、DNA(デオキシリボ核酸)のうち、細胞の種類に応じて機能する特定のタンパクの設計情報が記録された領域のことです。

遺伝子診断技術は急速に進歩しています。遺伝子の一部をコピーしたり、遺伝子の変化を探索したりするために、様々な方法が用いられます。

知っていますか?

  • 近いうちに、自身の遺伝子型(個々人で異なる遺伝子の組合せないし遺伝子構成のこと)に関する詳しい情報が入手できるようになるかもしれません。

ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法

ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法は、遺伝子や遺伝子の一部のコピーを大量に生成する実験技術で、これにより遺伝子研究が非常に容易になります。研究室では、特定の遺伝子など、デオキシリボ核酸(DNA)の断片をコピー(増幅)することができます。1つのDNA分子から30回複製を行えば、ほんの数時間で約10億個のコピーが作られます。

遺伝子プローブ

遺伝子プローブを用いれば、ある遺伝子の特定の部分や、ある遺伝子全体が、染色体上のどの位置にあるのかを知ることができます。プローブは、DNAの正常な部分とDNAの突然変異が起きた部分のどちらを特定するのにも使用できます。クローニングまたは複製されたDNAの一部分に放射性同位元素や蛍光色素を結合させると、標識プローブができます。そのプローブはDNA上の対合する部分を探し出して結合します。その後、この放射性プローブを高度な顕微鏡と写真技術を用いて検出することができます。遺伝子プローブを使えば、いくつかの疾患を出生前後に診断できます。将来的には、複数の遺伝子プローブで、多くの主要な遺伝性疾患が同時に検査されるようになるでしょう。

オリゴヌクレオチドアレイ

オリゴヌクレオチドは、複数の塩基(ヌクレオチド)が連なってできたものです。ときに、こうした連なりの一部が欠けたり(欠失)、DNAの一部分が余分に繰り返されたり(重複)することがあります。オリゴヌクレオチドアレイは、特定の染色体で起きたDNAの一部分の欠失や重複を特定するために用いられます。1つのオリゴヌクレオチドアレイ内で、多数のオリゴヌクレオチドプローブを使用して、対象者のDNAと基準の遺伝子型(個々人で異なる遺伝子の組合せないし遺伝子構成のこと)との比較が行われます。一部の遺伝子プローブと同様に、オリゴヌクレオチドプローブにも蛍光色素を加えます。DNAの一部分が欠失していると、プローブによって蛍光色素量の減少が検出されます。DNAの一部分が二重または三重に重複していると、プローブによって蛍光色素量の増加が検出されます。これらのプローブを使用して、全体の遺伝子型を検査することができます。

マイクロチップ

マイクロチップは、DNA変異、リボ核酸(RNA)小片、タンパク質を特定するための、強力な新しいツールです。1つのチップで、わずか1つのサンプルを用いて数百万の異なるDNA変化を検査することができます。

次世代シークエンシング技術

次世代シークエンシング技術では、遺伝子型(またはゲノム)全体を細かな断片に分割し、その一部または全部のDNA配列を解析して、より小さな遺伝子とDNAの断片まで検出することができます。その後、結果を処理能力の高いコンピュータで解析します。単一または複数の塩基の変化のほか、あるべき塩基が欠けている領域や塩基が間違った位置に挿入されている領域を特定することが可能です。この技術にかかる費用は、以前と比べて劇的に下がっていて、今も下がり続けています。装置や計算方法の改良も続いています。

以上のような変化の一部は、医師が遺伝性疾患を診断する上での手がかりになります。次世代シークエンシング技術は非常に感度が高いため、母親から採取した血液サンプルに含まれる胎児のDNAを検出して解析することで、胎児がダウン症候群かどうかを判定することが可能になっています。しかし、遺伝子型の解析では莫大な量の情報が得られるため、ときに医師が結果を理解して解釈することを困難にする様々な問題が発生ます。そうした問題があるとしても、これらの技術は将来広く普及するとみられています。

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