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正しい運動を選ぶ

執筆者:

Brian D. Johnston

, Exercise Specialist, International Association of Resistance Training

最終査読/改訂年月 2018年 9月
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運動にはたくさんの種類があり、それぞれに長所と短所があります。他の運動(太極拳、ピラティス、スピニングなど)も開発されています。ジムや家(動画の動きをみながら行う運動など)といった屋内での運動を好む人もいれば、屋外での運動を好む人もいます。綿密に組み立てられたプログラムに従って運動する人もいますが、なるべく車を使わずに歩くとか、目的地から離れた場所に駐車して歩くようにするとか、あるいはエレベーターには乗らずに階段を歩いて上がるなどの方法で、簡単な運動を生活習慣に組み入れている人もいます。正しい運動を選ぶということは、その人のフィットネスの目標を達成するのに役立ち、かつ安全で、継続でき、楽しめる(少なくとも耐えられる)運動を見つけるということです。また、運動はある程度挑戦する気持ちを起こさせ、フィットネスのレベルを高める、または維持できるものでなければなりません。抗凝固薬を服用している人、けいれん発作のある人、または、特定の病気(心臓、肝臓、腎臓の病気など)がある人は、新しい運動を始める前に制限について主治医と相談する必要があります。

ウォーキング

ウォーキングは、年齢を問わず、大半の人にとってバランスの良い運動です。定期的なウォーキングプログラムで適度のフィットネスを保っている人はたくさんいます。ウォーキングは関節への負担が比較的小さくて済みます。これは、ウォーキングの最中は常にどちらか一方の足が地面に着いているため、足が地面を踏むときの力が、その人の体重を大幅に超えることがないためです。しかしその分、ウォーキングで消費するカロリーはランニングよりも少なく、心臓への負荷も少なくなります。歩く速度が遅いと健康増進にはそれほど役立ちません。

速く歩くには、歩幅を広くして脚を素早く動かさなければなりません。腰を左右に振るように歩けば足が遠くまで届くため、歩幅を大きくできます。腰を振って歩くと、足が着地するときにつま先が外側を向きがちです。そうなると、つま先がまっすぐ前を向いているときのように遠くまで届きません。さらに、腰を振りすぎると股関節を傷めてしまい、変形性関節症につながることがあります。そのため、歩くときは違和感を感じない程度に、つま先をまっすぐ前に向けるようにするとよいでしょう。腕を速く振れば脚の動きも速くなります。腕を速く振るためには、肘を曲げて振り幅を小さくし、肩から前後に腕を振る時間を短くします。姿勢が不安定(バランスの悪さや筋力低下が原因)な人や、関節に重度の損傷がある人には、ウォーキングは難しいでしょう。また、速足のウォーキングでも上半身の筋力は強化されません。もともと身体能力が非常に低下している人の場合は別として、下半身の筋力強化の効果もほとんどありません。

水泳

水泳はほとんどの関節や筋肉を痛めることなく、脚、腕、背中など体全体を鍛えることができます。水泳はしばしば、筋肉や関節に障害のある人に勧められます。例外は肩関節で、ここに負担がかかり、肩腱板の損傷につながることがあります。自分のペースで、好きな泳ぎ方で泳げば、徐々に30分以上続けて泳げるだけの持久力がつきます。体重の減量には、水の外での運動の方が、同じ強度の水中運動よりわずかに効果的ですが、それは水中より空気中の方が体温が上がり、代謝の活発な状態が長ければ18時間ほど続くからです。この過程で、運動中だけでなく運動後も余分なカロリーが消費されます。対照的に、水は体から熱を奪ってしまうため体温が上がらず、活発な代謝も水泳の後までは続きません。また水泳は、筋肉が水で支えられることで筋肉の動きの種類が限られてしまうため、筋肉が増えにくい運動でもあります。さらに、水泳は骨に負荷がかからないため、骨粗しょう症の予防にはなりません。

サイクリング

サイクリングは心血管機能の強化に適した運動です。ペダルを踏むことにより、太ももの筋肉が強化されます。サイクリングは滑らかな円運動でペダルを踏むため、筋肉に衝撃を与えません。また、いろいろな景観や地形の変化は楽しみであり挑戦でもあります。しかし、ウォーキングなどに比べてサイクリングでは膝関節に大きなずれ力がかかるため、膝に障害がある人には有害な場合があります。サイクリングでは、運動中に体のバランスを保つ必要があります。自転車エルゴメーター(固定式の自転車型トレーニングマシン)でも体のバランスを保てない人もいますし、サドルが小さくてお尻が痛むために自転車に乗れないという人もいます。アウトドアでのサイクリングには、転倒や車、歩行者、道路の障害物などの危険も伴います。

自転車エルゴメーターは、車輪にかかる抵抗力を調節できるため、毎分60回転のリズムでペダルをこぐよう調節できます。慣れてきたら、車輪にかかる抵抗力を徐々に強くし、1分間に90回転のリズムでペダルをこげるようになります。背もたれのある自転車エルゴメーターなら安定していて快適です。このマシンには体の曲線に合わせたシートがあるため、脳卒中を起こしたことのある人でも座ることができます。また片脚が麻痺していても、トウクリップで両足を固定できるため、残りの脚だけでペダルをこぐことができます。背もたれ付きの自転車エルゴメーターは特に、太ももの筋肉が衰えている高齢者に向いています。高齢者は太ももの筋肉が衰えると、しゃがんだ姿勢から立ち上がる動作や手を使わず椅子から立ち上がる動作、手すりにつかまらずに階段を昇る動作が困難になります。

エアロビックダンス

エアロビックダンスは、多くの地域で人気がある全身運動です。軽めから中程度のウェイトを持ってエアロビックダンスを行うと、難易度が上がり、全体的に筋肉への負担も増えるため、さらに効果が高まります。経験を積んだインストラクターの指導を受けながら、自分のペースで運動することができます。はつらつとした音楽と親しみやすい動きで、楽しく運動できます。スケジュールを守って友人と通えばやる気も出るでしょう。ビデオやDVDがあれば、家でもエアロビックダンスができます。ローインパクト・エアロビックダンスは、通常のエアロビックダンスからジャンプや激しい動きを省いたもので、膝や股関節への負担が軽くなります。しかし、エアロビックダンスの効果はその強度に比例し、特に体重を減らすには強度が高いほど有効です。この種の運動では、筋力はあまり強化されません。

ステップエアロビクス

ステップエアロビクスで鍛えるのは、主に太ももの前面と後面の筋肉(大腿四頭筋とハムストリングス)と殿部の筋肉で、踏み台(ステップ)を、音楽に合わせて決められたペースで上り下りします。筋肉痛を感じ始めたらすぐにやめて他の運動に切り替え、2~3日経ってからステップエアロビクスを再開します。強度の高いステップエアロビクスは関節(特に膝と腰)を痛める可能性があります。

水中エアロビクス

水中エアロビクスは固い床上で転倒するおそれもなく、全身が水で支えられるため、高齢者や筋肉の衰えている人に最適です。関節炎患者が行うことも多く、けがのリハビリテーションとして行うこともあります。水中エアロビクスには、筋肉をいろいろと動かすものもあれば、腰から肩の深さのプールを歩くだけのものもあります。しかし、体重の減量と骨粗しょう症の予防には、水の外で行う有酸素運動の方が効果的です。

クロスカントリースキー

クロスカントリースキーは、上体と脚の筋肉を鍛えます。多くの人がクロスカントリースキーをシミュレートした機械を楽しんで使っていますが、動きをマスターするのが難しく、股関節やももの内側に負担がかかると感じる人もいます(歩幅を小さくすれば楽になります)。この機械は他の運動用マシンよりも多くの協調運動が必要なので、購入する前に試してみた方がよいでしょう。野外でのクロスカントリースキーの方が楽しめる人もいますが、寒さの中でバランスを保つにはさらなる努力が必要です。

ボートこぎ

ボートこぎは、脚、上腕、背中の大きな筋肉を強化します。本物のボートをこぐ人よりもローイングマシンを使う人の方が多いですが、野外でボートをこぐと、オールを操る難しさや、ボートで過ごす時間の楽しさを味わうことができます。ボートにスライディングシートがないと脚の筋肉は強化されません。背中に問題を抱えている人は、医師の許可がある場合を除いて、この運動を行わないでください。

筋力トレーニング

筋力トレーニングは、筋力をつけ、筋肉量を増やすために行う運動で、骨に負荷がかかって生じる骨粗しょう症の予防や治療に最適な方法です。筋肉トレーニングの負荷としては、フリーウェイト、ウェイトマシンやケーブルマシンのウェイトなどのほか、体の重みも利用できます(腕立て伏せ、腹筋運動、懸垂など)。

ピラティス

ピラティスは、コアマッスル(腹部と背部の筋肉)の柔軟性と筋力を高めるための運動です。ピラティスは、経験豊富な運動選手向けのように思われることが多いのですが、実際はあらゆるフィットネスレベルの人が利用できる運動プログラムです。専門家によると、ピラティスのトレーニング法は正確に行わなければ効果が得られないため、自宅で行う前にクラスに参加するかインストラクターのレッスンを受けることが勧められます。

太極拳

太極拳は、特定の呼吸法に合わせてゆっくりした身体動作やストレッチを行う運動法です。ストレス軽減のために多く行われています。太極拳の種類によっては、他よりも強度が高く活発なものもありますが、総じて太極拳は、実際のエクササイズというよりストレス軽減法と考えられています。

ヨガ

ヨガは運動ではありません。筋肉のストレッチのために用いられる、心と身体のリラクゼーションです。多くの人がヨガを楽しんでいます。しかし、ヨガは心臓に有益というわけではありませんし、持久力の向上や筋肉の増大には役立ちません。また、筋肉の機能を向上させることもありません。

その他の運動

エクササイズのクラスをはじめ、様々なところで新しい種類の運動が次々に登場しています。一般に普及している運動もあれば、効果に乏しいわけではないのに人気のない運動もあります。普段と違う運動を取り入れると意欲がわくこともあるため、新しい人気の運動を試してみて、やる気を出すのも一手です。ただし、これまで運動とは位置づけられていなかった活動(社交ダンスのような舞踏など)にも、一般によく親しまれているエクササイズと同様の効果をもつものがあります。体を動かすことを目的とした双方向的なコンピュータゲーム(またはエクサゲーム)は、ある程度の効果が得られますが、通常の運動プログラムの代用にはなりません。

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各運動の消費カロリー*

運動の種類

体重が57キログラムの場合

体重が80キログラムの場合

エアロビクス

283

396

サイクリング

453

635

クロスカントリースキー

453

635

ダウンヒルスキー

340

476

ゴルフ

  • カート利用

198

277

  • キャディーなし

311

436

ハイキング

340

476

アイススケート

396

555

インラインスケート

283

396

ランニング

  • 200m/分

708

992

  • 135m/分

453

635

ソフトボール

283

396

水泳

453

635

スイングダンス

226

317

テコンドー

283

396

テニス(シングルス)

453

635

ウォーキング

198

277

ウェイトリフティング

170

238

ヨガ

226

317

*1時間に消費される平均カロリー数

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