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インフォームド・コンセント

執筆者:

Charles Sabatino

, JD, American Bar Association

最終査読/改訂年月 2018年 9月
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医師は、侵襲的な検査や治療を行う前に、患者に対してその内容を説明し、判断能力のある患者から自主的に許可を得なければなりません。この過程をインフォームド・コンセントといいます。患者は、医療に関する決断を下す際に、そのリスクや便益、代替の治療法について知る権利があります。また、選択の自由もあります。(医療における法的問題と倫理的問題の概要も参照のこと。)

患者がこうした事柄を理解できない場合や決定を下すことができない場合、医師は医療判断代理委任状で代理人に指名された人に判断を仰ぎます。誰も指名されていなければ、権限のある別の代理意思決定者に判断を仰ぎます。緊急の処置が必要で、権限のある意思決定者がすぐにつかまらない場合は、推定同意の原則が適用されます。つまり、患者は必要とされるあらゆる緊急治療に同意するものとみなされます。

自己決定とは、正常な精神状態にある成人には自分の体に対する処置について決定する権利がある、ということを意味します。この概念はインフォームド・コンセントの法的、倫理的原則の土台です。インフォームド・コンセントの過程では、個人と医師が話し合いを行う必要があります。話し合いでは、患者は積極的に自分の状態と治療の選択肢に関する質問を行い、医師はサポートやアドバイスを行うとともに、事実と自分の意見を患者に説明するようにします。このとき医師は、患者に理解できる方法で説明を行い、リスクと便益を明確に伝える必要があります。法律では、英語を話さない患者やその他のコミュニケーション障害のある患者と十分な話し合いができるように、医師が十分な対策を講じるよう義務づけられています。インフォームド・コンセントは、患者が以下の事柄を理解した場合に成立します。

  • 現在の自分の病状(治療を行わない場合に予想される経過を含む)

  • 有用と予想される治療法(考えられるリスクと便益についての説明を含む)

  • 通常は、最も有効な代替の治療法に関する医療従事者の専門的な意見

  • 上記の事柄のそれぞれに対する不明点

通常、治療にかかわる重要な決断を下す場合には、話し合いの内容をまとめた文書に患者が署名します。

治療の拒否

インフォームド・コンセントの権利には、インフォームド・リフューザル(十分な説明を受けた上での拒否)の権利も含まれます。法的能力や臨床的能力のある人は治療を拒否することができます。ほかのほぼすべての人が受け入れるであろう治療や、明らかに救命につながる治療でも、拒否する人がいます。例えば、死亡につながる可能性があるにもかかわらず、心臓発作を抱える人が退院を選択することがあります。ほかの人から見て誤った選択や非合理的な選択であったとしても、治療を拒否すること自体はその人に判断能力がないことの証にはなりません。多くの場合、患者が治療を拒否するのは恐怖や誤解、不信感が原因ですが、うつ病やせん妄をはじめ、医療に関する意思決定能力を損なう病気が原因の場合もあります。

治療の拒否に直面した場合、医師は直ちに患者と話し合い、治療を拒否する理由を特定して、治療に対する患者の懸念を訂正できるかどうかを判断する必要があります。例えば、経済的余裕がなく治療を拒否している患者には、メディケイドなどの公的な扶助制度の利用や、妥当な支払いプランがあることを伝えるといった方法が役立つかもしれません。判断能力のある患者が治療を拒否しても、自殺を意図したものと解釈されるわけではなく、患者による拒否を医師が受け入れても、医師による自殺幇助と法的にみなされることもありません。むしろ、これらの結果生じた死は、法的には病気の自然な成り行きであるとみなされます。

しかし、患者が治療を拒否することによって、ほかの人に悪影響が及ぶことがあります。例えば、結核などの特定の感染症の治療を拒否する患者は、ほかの人を感染のリスクにさらしていることになります。また、未成年の子どもや扶養下の成人などへの治療を許可しない人は、そうした子どもや成人の健康をリスクにさらしています。このようなケースでは、医師は多くの場合、弁護士や裁判官、倫理的問題の専門家に相談します。

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