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死期の時間経過

執筆者:

Elizabeth L. Cobbs

, MD, George Washington University;


Karen Blackstone

, MD, George Washington University;


Joanne Lynn

, MD, MA, MS, Altarum Institute

最終査読/改訂年月 2017年 8月
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予後(経過の見通し)とは、予想される病気の経過や結果のことです。病気から回復する可能性を意味する場合もあります。医師は患者の余命を知っている、あるいは予測できると思われがちです。しかし実際、病気になった人がいつ死ぬのかは誰にも分かりません。患者の家族は正確な予想を伝えてくれるよう医師に迫るべきではありませんし、たとえ情報が得られたとしても、その結果を信用すべきでありません。病人の余命は個人差が大きいため、そうした「正確な」予想は誤りであることが多いのです。ときには、非常に重い病気の人が予想される死期を超えて、数カ月あるいは数年も生きることがあります。その一方で、すぐに亡くなる人もいます。患者が最期を看取ってほしいと思っている人がいれば、いつか訪れるそのときに備えて、付き添いの手はずを整えておくことが必要です。ただし、患者が亡くなる可能性の高い時期を推定せざるを得ない場合もあります。例えば、ホスピスケアは通常、医師が患者の余命を6カ月未満と予測した場合に実施されます。

医師に質問する場合は、「あとどのくらい生きられますか」とか「6カ月以内に私は死ぬのでしょうか」と聞く代わりに、典型的な生存期間、つまり合理的に考えられる最短と最長の生存期間を尋ねるとよいでしょう。

知っていますか?

  • 通常、医師は病人の余命を正確に予測できません。

  • 医師は、合理的な経過の見通しを一定の範囲で、つまり起きても不思議ではない最良の場合と最悪の場合のような形で示しますが、多くの場合、その方が役立ちます。

医師の中には、そのような深刻な病状ではほとんどの場合、早期に死亡する可能性が高いということを伏せておき、劇的な回復例を挙げて希望を与える人もいます。医師が過度に楽観的または非現実的であろうとすれば、重症患者と家族は、この「希望」によって病状を誤解し、軽視するようになります。患者とその家族は、そうした希望ではなく入手しうる限りの完全な情報と、最も現実的な予後について知る権利があります。ただし、過度に楽観的な説明よりも実際に近い情報を求めていると明確に医師に伝える必要があります。

病気によって、症状の進行は異なります。例えば、一部の末期がんの患者では、活力や機能が大幅に低下し、快適さも損なわれるのは、亡くなる1~2カ月前になってからです。この時期に、患者は見た目にも衰弱していき、誰の目にも死が間近であることが明らかになります。アルツハイマー病や肝不全、腎不全などの病気では、初期から徐々に機能が低下していきますが、その速さが予測できないこともあります。重度の心臓病や慢性閉塞性肺疾患でも徐々に機能が低下していきますが、ときおり重度の悪化が起きます。こうした悪化の後には改善がみられますが、多くの場合、状態が安定してから数日以内に発作や悪化が起こり、それに続いて死が訪れます。

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死期を迎えた人との対話

多くの人は、死期を迎えた人と死について率直に話し合うことは難しいと感じます。死期を迎えた人は死について話したがらない、あるいはそんな話をすると傷ついてしまう、と誤解しているのです。しかし多くの場合、死に近づきつつある状況で生きる人にとっては、家族との話し合いを続け、一緒に意思決定できることが望ましいのです。次に挙げるアドバイスを参考にすれば、死期に直面した人ともっと気楽に語り合うことができるでしょう。

  • 死期を迎えた人の言葉に耳を傾けましょう。「そんなこと言わないで」とコミュニケーションを中断してしまわずに、「何を考えているの?」と尋ねるようにしましょう。

  • 自分の死後、長い時間が経過したときに家族がどうなっていてほしいかをまず聞き、そこから徐々に死後まもない時期の話に移るようにしましょう。こうすれば、葬式の準備や愛する人のサポートといった間近の出来事について、より穏やかに相談を始めることができます。

  • 死期を迎えた人と思い出を語り、その人の人生を讃えましょう。

  • たとえ死期を迎えた人が話せなくても、継続的に話しかけましょう。手を握ったり、マッサージをしたり、そばにいるだけでもコミュニケーションになり、心が安らぎます。

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