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踵骨骨折

執筆者:

Danielle Campagne

, MD, University of San Francisco - Fresno

最終査読/改訂年月 2019年 7月
本ページのリソース

踵骨骨折は大きい力によって生じることが多い。診断はX線および必要であればCTによる。治療には整形外科医のコンサルテーションが必要であり,治療はギプス固定およびときに手術による。

骨折の概要も参照のこと。)

踵骨骨折は重篤であるがまれな損傷であり,全骨折の1~2%を占めるにすぎない。しかし,診断されず,迅速に治療しなかった場合は,長期の障害を来すことがある。この骨折のうち,最大10%が救急診療部での初診で見逃される。

典型的には,この骨折は足に対する高エネルギーの軸方向の荷重によって生じる(例,踵から落ちる高所からの転落)。この骨折には大きい力が必要なため,しばしば他の重篤な損傷を伴い,踵骨骨折患者の10%には胸腰椎圧迫骨折がみられる。

踵骨に疲労骨折も生じることがあり,特に長距離ランナーなどのアスリートでみられる。

踵骨骨折は関節内骨折の場合がある。

症状と徴候

通常,踵および後足部周辺に圧痛があり,大きく腫脹する。患者は足に荷重できない。

最大で10%の患者に急性コンパートメント症候群が発生する。

診断

  • X線

  • ときにCT

踵骨骨折が疑われる場合は,軸方向および側面像を含むX線を施行すべきである。

CTは以下の場合に行う:

  • X線は陰性であるが臨床所見により踵骨骨折が示唆される。

  • ベーラー角が20°未満である。

  • 骨折のさらなる詳細が必要である。

X線側面像でベーラー角を測定する。この角は,踵骨隆起上面から距骨下関節上面に引いた線と距骨下関節上面から踵骨前方突起上面に引いた線の交差により形成される。正常ではこの角度は20~40°である。20°未満の場合は骨折を示唆する。

パール&ピットフォール

  • 踵骨に対して軸方向に高エネルギーの荷重がかかった後に踵骨の腫脹および圧痛がみられる場合,X線でベーラー角を測定するとともに,胸腰椎圧迫骨折およびコンパートメント症候群がないか確認する。

胸腰椎圧迫骨折やコンパートメント症候群など,他の損傷についても確認すべきである。

治療

  • 整形外科医のコンサルテーション

  • 骨折の種類により,ギプス固定またはおそらく手術

整形外科医のコンサルテーションが必要である。

踵骨関節内骨折を外科的に治療すべきか,非外科的に治療すべきかについては大きな議論がある。

踵骨関節外骨折は,保護,安静(荷重負荷の回避),圧迫ドレッシング(これにより保護も得られる),氷冷,および挙上(PRICE)により対症的に治療する。腫脹が消失すれば,ギプスを装着する。

要点

  • 踵骨骨折が診断されず,迅速に治療されなかった場合,長期の障害を来すことがある。

  • この骨折は通常足に対する高エネルギーの軸方向の荷重によって生じるため,他の損傷(例,胸腰椎圧迫骨折)がしばしば存在する;その他の合併症としてコンパートメント症候群(最大10%)がある。

  • X線および必要であればCTに基づき診断する。

  • 踵骨関節内骨折を外科的に治療すべきか,非外科的に治療すべきかについては議論がある。

  • 踵骨骨折の診断時には,常に胸腰椎骨折の有無を確認する。

  • 関節外踵骨骨折は,PRICEおよびその後のギプス固定により対症的に治療する。

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