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動揺胸郭

執筆者:

Thomas G. Weiser

, MD, MPH, Stanford University School of Medicine

最終査読/改訂年月 2017年 1月
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動揺胸郭は隣接する複数の肋骨骨折が,その結果残りの胸郭から分離した胸壁の区画となったものである;その基礎にある肺損傷のマーカーになる。

胸部外傷の概要も参照のこと。)

単一の肋骨が複数の箇所で骨折することもある。隣接する複数の肋骨が2カ所以上で骨折すると,各肋骨の骨折により残りの胸郭と機械的に連結していない胸壁の区画(flail segmentが生じる。このflail segmentが奇異性運動をする(すなわち,呼気時には外向き,吸気時には内向きに動く— 動揺胸郭)。

呼吸器系合併症のリスクが高いが,これは主に動揺胸郭を起こすのに必要な大きな力によって一般的にその基礎の重大な肺挫傷が生じるためである。さらに,動揺胸郭の奇異性運動は呼吸仕事量を増大させ,胸壁痛によって深い吸気およびそれに伴い最大換気量が制限される傾向がある。

動揺胸郭

動揺胸郭

診断

  • 臨床的評価

診断は臨床的に行い,理想的には呼吸時のflail segmentの奇異性運動を観察することによる。しかし,疼痛または他の損傷による意識障害のために吸気の深さが制限されている場合,この運動の観察は困難である。機械的人工換気を行っている患者では奇異性運動は起こらないが,肺の膨張時にさらに極度に外側に動くことから,flail segmentを特定できる場合がある。触診でflail segmentのcrepitus(捻髪音)が検出できることが多く,異常な胸壁運動を確認できる。

胸部X線が骨折の確認に役立ち,通常は基礎にある肺挫傷が描出される;軟骨破壊は描出されない。

治療

  • 支持療法

  • ときに機械的人工換気

加湿酸素を投与する。鎮痛薬は呼吸時の疼痛を減少させることにより換気の改善に役立つ可能性があるが,換気を機械的に補助する必要がある。循環血液量減少(肺の低灌流による)または循環血液量増加(肺水腫による)のいずれかが有害となる可能性があるため,血液量を注意深くモニタリングすべきである。

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