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意識のある成人に対するハイムリッヒ法

(腹部突き上げ法;腹部圧迫)

執筆者:

Charles D. Bortle

, EdD, Einstein Medical Center

最終査読/改訂年月 2017年 1月
本ページのリソース

呼吸停止の概要および気道確保および管理も参照のこと。)

ハイムリッヒ法は,食物や玩具などの異物で上気道が閉塞されて窒息しかけている患者に対し,迅速に行える応急処置である。

適応

  • 異物による重度の上気道閉塞による窒息窒息のサインは,話せない,咳ができない,または十分な呼吸ができないことである。

ハイムリッヒ法は気道閉塞が重度で生命が脅かされている場合にのみ行うべきである。窒息しかけている患者が発話,強制的な咳嗽,または十分な呼吸ができる場合は介入しないこと。

禁忌

絶対的禁忌

  • 1歳未満

相対的禁忌

  • 20kg未満の小児(通常,5歳未満)への腹部の突き上げは,控えめにすべきである。

  • 肥満患者または妊娠後期の女性には,腹部突き上げ法ではなく胸部突き上げ法を行うべきである。

合併症

  • 肋骨損傷または骨折

  • 内臓損傷

器具

  • なし

その他の留意事項

  • 窒息しかけている人がいる場合はどこであっても,直ちにこの方法で迅速な応急処置を行う。

ポジショニング

  • 一般に,救助者は患者の後ろに立つ。

  • 20kg未満の小児(通常,5歳未満)に行う場合は,救助者は小児に跨がらずに足元にひざまずくべきである。

立位または座位の患者での腹部突き上げ法(意識がある場合)

立位または座位の患者での腹部突き上げ法(意識がある場合)

重要な解剖

  • 喉頭の声帯は気道を保護している。吸引され重度の気道閉塞の原因となっている食物や異物は,通常このレベルで止まる。

処置の手順と指導のポイント

  • 患者の生命を脅かしうる重度の気道閉塞があるかどうかを見極める。話せない,咳ができない,または十分な呼吸ができないなどの,重度の気道閉塞の徴候を探す。

  • のどを両手で覆って掴む仕草は,重度の気道閉塞を意味する万国共通のSOSサインである。

  • 「息ができないのですか?」と尋ねる。患者が頷き,話せない,咳ができない,または十分な呼吸ができない場合,重度の気道閉塞があり救助が必要であることを意味する。

  • ハイムリッヒ法を行うため,救助者は患者のすぐ後ろに立って腕を患者の体幹の中央に回す。片手は拳を握り,臍と剣状突起の中間に置く。他方の手で,握った拳を掴む。

  • 両手を勢いよく後上方に引っ張ることで,上内側への突き上げを行う。

  • 突き上げを必要に応じて6~10回行う。

  • 閉塞が解除されるか,または別の方法で気道確保ができるまでこれを続ける。

  • 患者が意識を失った場合は,CPRを行う。

アフターケア

  • たとえ気道異物の除去が成功し,正常な呼吸が再開した場合でも,直ちに救急外来へ搬送する。

注意点とよくあるエラー

  • 窒息しかけている患者が発話,強制的な咳嗽,または十分な呼吸ができる場合は,ハイムリッヒ法を行わないこと。

  • 肥満患者または妊娠後期の女性には,腹部突き上げ法ではなく胸部突き上げ法を行うこと。

アドバイスとこつ

  • ハイムリッヒ法は嘔吐を誘発することがある。嘔吐が気管異物の除去を促す可能性があるものの,嘔吐があったからといって気道が開通したとは限らない。

参考文献

American Heart Association: Basic Life Support (BLS) Provider Manual. Dallas, American Heart Association, 2016.

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