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機械的人工換気からの離脱

執筆者:

Bhakti K. Patel

, MD, University of Chicago

最終査読/改訂年月 2018年 4月

換気補助を停止する最善の方法は,徐々に換気補助のレベルを下げること(ウィーニング)ではなく,呼吸不全の原因を系統的に特定し,取り除くことである。(機械的人工換気の概要も参照のこと。)

この目標が達成されると,人工呼吸器の必要はなくなる。しかしながら,原因が存在し続けるか回復が不完全な場合,必要な換気補助のレベルを下げることによって回復が遅れる可能性が高くなる。同期式間欠的強制換気(SIMV)を用いながら呼吸数を徐々に減らすのに比べ,Tピースを用いて自発呼吸を毎日試みることで機械的人工換気の継続期間が短縮することが今や明らかになっており,一部の研究では,プレッシャーサポート換気を用いた検討と比べた場合にも同様の結果が得られた。

患者がショック状態から脱し,吸気O2濃度(Fio2 0.5かつ呼気終末陽圧(PEEP) 7.5cmH2Oという条件下で十分な動脈血飽和度が得られ,明らかに達成不可能な呼吸負荷(例,分時換気量 > 20L/min)がなくなれば,Tピースまたは5cmH2Oの持続気道陽圧(CPAP)を用いて,自発呼吸を毎日試みる。自発呼吸を維持できる患者は,一般的に,速く浅い呼吸ではなく,ゆっくりと深い呼吸をする。この観察はRSB(速く浅い呼吸:rapid shallow breathing)indexとして定式化されており,患者の補助なしでの呼吸数(呼吸数/分)を1回換気量(L)で除することにより求める。値が105未満であれば自発呼吸への移行が成功する可能性が高いことを示唆するが,1回の測定値のみで成功を完全に予測できるわけではない。最近では,自発呼吸の試行後に抜管するかどうかを決定する際,RSB indexを使用するのをやめ,自発呼吸試行中の臨床的評価をより重視し,動脈血ガスの結果を補助的に用いる方向に変わっている。1~2時間の試験的自発呼吸がうまくいき,動脈血ガスも順調である患者は,抜管のよい候補である。抜管の決定は,換気補助中止の決定とは別であり,その場合気道の開通性のほか,患者の精神状態および気道を守る反射の状態も評価する必要がある。

鎮静薬およびオピオイドの使用により機械的人工換気の期間が延長する可能性がある。このような薬剤は蓄積され鎮静効果を遷延するため,たとえ呼吸不全の原因が是正されたとしても,自発呼吸の試行の妨げとなる。鎮静のレベルは絶えず評価すべきで,できる限り早く鎮静薬からの積極的な離脱を始めるべきである。正式なプロトコルを使用するか,もしくは単純に毎日中断する方法がある。患者が覚醒して指示に従える状態になるか,興奮,人工呼吸器への呼吸の非同期,または他の生理学的異常によって鎮静薬が再び必要になるまでは,点滴を中止する。それでもまだ鎮静薬が必要な場合,以前の投与量の半分から再開し,必要に応じて調節する。毎日自発呼吸への移行の試みを行っている施設,毎日の「鎮静の中断」プロトコルまたは他の鎮静調整のプロトコルを使用している施設では,機械的人工換気の平均継続期間が短縮することが複数の研究によって証明されている。

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