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グリセロール代謝異常症

執筆者:

Lee M. Sanders

, MD, MPH, Stanford University

最終査読/改訂年月 2016年 1月
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グリセロールは肝酵素であるグリセロールキナーゼによってグリセロール-3-リン酸に変換されるが,この酵素が欠損すると発作性の嘔吐,嗜眠,筋緊張低下が発生する。

グリセロール代謝異常症は,脂肪酸・グリセロール代謝異常症に含まれる(を参照)。

グリセロールキナーゼ欠損症はX連鎖疾患であり,この欠損症患者の多くでグリセロールキナーゼ遺伝子からその隣接領域に及ぶ染色体欠失もみられ,この領域には先天性副腎低形成およびデュシェンヌ型筋ジストロフィーの遺伝子が含まれている。したがって,グリセロールキナーゼ欠損症の患者では,これらの疾患群の1つまたは複数がみられることがある。

グリセロール代謝異常症の症状はあらゆる年齢で現れ,通常はアシドーシス,低血糖,ならびに血中および尿中グリセロール高値を伴う。

グリセロール代謝異常症の診断は,血清中および尿中グリセロール高値の検出により,DNA解析で確定される。(遺伝性代謝疾患が疑われる場合の検査も参照のこと。)

グリセロール代謝異常症の治療は低脂肪食療法によるが,副腎低形成の患者にはグルココルチコイド補充が不可欠である。

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グリセロール代謝異常症

疾患(OMIM番号)

欠損タンパクまたは酵素

欠損遺伝子または遺伝子群(染色体座位)

備考

グリセロールキナーゼ欠損症(307030)

グリセロールキナーゼ

GK(xp21.3-p21.2)*

(複合型:GK遺伝子欠失および先天性副腎低形成,デュシェンヌ型筋ジストロフィー,またはその両方を含む隣接遺伝子の欠失

若年型および成人型:単独のGK遺伝子変異)

生化学的プロファイル:高グリセロール血症

臨床的特徴:複合型では,欠失している特異的な遺伝子および遺伝子群に起因する症状に加え若年型の症状

若年型では,発作性の嘔吐,アシドーシス,筋緊張低下,中枢神経系の抑制,ライ様症候群

成人型では,偽性高トリグリセリド血症

治療:低脂肪食,長時間絶食の回避

グリセロール不耐症症候群

生化学的プロファイル:低血糖,ケトン尿,フルクトース-1,6-ビスホスファターゼの活性低下およびグリセロール-3-リン酸阻害に対する本酵素の感受性亢進の報告

臨床的特徴:未熟児の病歴;グリセロール曝露後に低血糖,嗜眠,発汗,痙攣発作,昏睡

治療:低脂肪食

*遺伝子が同定されており,分子基盤が解明されている。

OMIM = online mendelian inheritance in man(OMIM databaseを参照)。

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