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正常新生児の評価とケア

執筆者:

Deborah M. Consolini

, MD, Thomas Jefferson University Hospital

最終査読/改訂年月 2019年 9月
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感染予防のため,全ての職員は手洗いが不可欠である。

母親とパートナーの両者が出産に向けて積極的に関わることが育児への順応に有用である。

生後2~3時間の管理

分娩後直ちに新生児の呼吸状態,心拍数,皮膚の色,筋緊張,刺激反射を評価すべきである;これらは全て生後1分および5分時に取られるアプガースコアの重要な要素である(Professional.see table アプガースコア アプガースコア 感染予防のため,全ての職員は手洗いが不可欠である。 母親とパートナーの両者が出産に向けて積極的に関わることが育児への順応に有用である。 分娩後直ちに新生児の呼吸状態,心拍数,皮膚の色,筋緊張,刺激反射を評価すべきである;これらは全て生後1分および5分時に取られるアプガースコアの重要な要素である(Professional... さらに読む アプガースコア )。アプガースコア8~10点は,新生児が子宮外の生活に円滑に移行しつつあることを示唆し,5分時のスコアが7点以下の場合(特に10分以上その状態が継続する場合)には,新生児の障害発生率および死亡率が上昇する。正常新生児の多くは,生後1分にチアノーゼを示すが5分までに消える。チアノーゼが消えない場合,先天性の心肺異常または中枢神経系の抑制が示唆される。

新生児ではアプガースコアによる評価に加えて,肉眼的な形態異常(例,内反足 内反尖足(内反足)およびその他の足の異常 内反尖足はときに内反足とも呼ばれ,足関節の底屈,踵部の内反(下肢中央線が基準),および下腿の内転(下肢の垂直軸から内方への偏位)を特徴とする。 (頭蓋顔面部および筋骨格系の先天異常に関する序論も参照のこと。) 内反尖足は距骨の異常の結果として起こる。出生1000人当たり約2例の頻度で発生し,患児の50%弱が両側性であり,また単独発生のこと... さらに読む 内反尖足(内反足)およびその他の足の異常 多指症 多指症 先天性四肢障害(congenital limb defect)とは,四肢の欠損,不完全な発達,過剰,または異常な発達が出生時に認められる状態である。 (頭蓋顔面部および筋骨格系の先天異常に関する序論も参照のこと。) 先天性四肢切断および先天性四肢欠損症は,出生時に四肢が欠如しているか,不完全なものである。全体での有病率は出生10... さらに読む 多指症 )や,その他の重大な異常(例,心雑音 雑音 先天性心疾患は,最も頻度の高い先天奇形であり,出生児の1%近くに発生する(1)。先天異常のうち,先天性心疾患は乳児期死亡の主要な原因である。 乳児期に診断される最も頻度の高い先天性心疾患は,筋性部および膜性部心室中隔欠損症であり,それに二次孔型心房中隔欠損症が続き,これらを合わせた有病率は出生10... さらに読む 雑音 )がないかを評価すべきである。評価はラジアントウォーマーの下,家族立ち会いの中で行われるのが望ましい。

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その後,新生児を沐浴させ,布でくるみ,家族のもとへ連れて行く。熱放散を防ぐために頭部はキャップで覆うべきである。家族が児についてよく知るようになり,入院中に病院のスタッフから指導を受けることができるように,母児同室と早期の母乳哺育が奨励される。家族が頻繁かつ十分な支援を受けた場合,母乳哺育が成功する可能性がより高くなる。

生後2~3日間の管理

新生児の身体診察

詳細な身体診察を24時間以内に実施すべきである。その診察に母親と家族を立ち会わせることにより,家族に質問の機会を与え,医師側は身体所見を指摘し保健指導を行うことができる。

基本的な測定項目には,身長 身長 身体的成長には,十分な身長および適切な体重の達成,ならびに全器官の大きさの増加(リンパ組織は例外であり,大きさは減少する)が含まれる。出生から青年期までの成長には,2つの異なる段階がある: 第1段階(出生から1~2歳頃まで):これは急速な成長がみられる段階であるが,その速度はその期間を通して次第に減少する。... さらに読む 体重 体重 身体的成長には,十分な身長および適切な体重の達成,ならびに全器官の大きさの増加(リンパ組織は例外であり,大きさは減少する)が含まれる。出生から青年期までの成長には,2つの異なる段階がある: 第1段階(出生から1~2歳頃まで):これは急速な成長がみられる段階であるが,その速度はその期間を通して次第に減少する。... さらに読む 頭囲 頭囲 身体的成長には,十分な身長および適切な体重の達成,ならびに全器官の大きさの増加(リンパ組織は例外であり,大きさは減少する)が含まれる。出生から青年期までの成長には,2つの異なる段階がある: 第1段階(出生から1~2歳頃まで):これは急速な成長がみられる段階であるが,その速度はその期間を通して次第に減少する。... さらに読む などがある(新生児の成長パラメータ 新生児の成長パラメータ 成長パラメータおよび在胎期間は,新生児の病態のリスク同定に有用である。成長は,遺伝因子および栄養因子ならびに子宮内環境に影響される。出生時に評価した成長パラメータは,その後の成長および発達ならびに疾患リスクの予測に有用である。パラメータには,身長,体重,および頭囲がある。 在胎期間に対して体重をプロットし,それぞれの新生児を出生時に以下の... さらに読む も参照)。身長は頭から踵までを測定し,在胎期間に基づき標準成長曲線 乳児および小児の身体的成長 身体的成長には,十分な身長および適切な体重の達成,ならびに全器官の大きさの増加(リンパ組織は例外であり,大きさは減少する)が含まれる。出生から青年期までの成長には,2つの異なる段階がある: 第1段階(出生から1~2歳頃まで):これは急速な成長がみられる段階であるが,その速度はその期間を通して次第に減少する。... さらに読む 上で正常値を示しているかどうかをみる。在胎期間が不明確である場合,在胎期間と比べて児が大きい 在胎不当過大児(LGA児) 在胎期間に対して体重が90パーセンタイル以上の新生児は,在胎不当過大(large for gestational age)に分類される。巨大児とは,出生体重が4000g以上の正期産児をさす。主な原因は母体糖尿病である。合併症には,分娩外傷,低血糖,過粘稠度,および高ビリルビン血症がある。... さらに読む 場合,または在胎期間と比べて児が小さい 在胎不当過小児(SGA児) 体重が在胎期間に対して10パーセンタイル未満の乳児は,在胎不当過小(small for gestational age)に分類される。合併症には,周産期仮死,胎便吸引,赤血球増多症,および低血糖がある。 在胎期間は,大まかには,最後の正常な月経がみられた日から分娩日までの週数として定義されている。より正確には,在胎期間は受胎日の14日前か... さらに読む 場合は,身体所見と神経筋所見から在胎期間をより正確に判定することができる(Professional.see figure 在胎期間の評価―New Ballardスコア 在胎期間の評価―New Ballardスコア 感染予防のため,全ての職員は手洗いが不可欠である。 母親とパートナーの両者が出産に向けて積極的に関わることが育児への順応に有用である。 分娩後直ちに新生児の呼吸状態,心拍数,皮膚の色,筋緊張,刺激反射を評価すべきである;これらは全て生後1分および5分時に取られるアプガースコアの重要な要素である(Professional... さらに読む 在胎期間の評価―New Ballardスコア )。これらの評価法の誤差は典型的には ± 2週間である;ただし,病的新生児ではこれらの評価法は信頼性が低くなる。

在胎期間の評価―New Ballardスコア

神経筋および身体の各ドメインの得点を加算して総合得点を出す。(Adapted from Ballard JL, Khoury JC, Wedig K, et al: New Ballard score, expanded to include extremely premature infants. The Journal of Pediatrics 119(3):417–423, 1991; used with permission of the CV Mosby Company.)

心肺系

乳児が安静状態にあるときに心臓および肺の評価を行う。

どこで心音が最も大きく聞こえるかを同定すべきである(右胸心を除外するため)。心拍数(正常値:100~160/分)およびリズムをチェックする。心拍のリズムは規則的でなければならないが,心房性または心室性期外収縮による不規則なリズムは珍しくはない。生後24時間までに聴かれる心雑音は,動脈管開存 動脈管開存症(PDA) 動脈管開存症(PDA)とは,大動脈と肺動脈をつなぐ胎児期の交通路(動脈管)が出生後も開存している状態である。心臓に他の構造的異常がなく,肺血管抵抗の上昇もない場合,PDAにおける短絡は左右方向(大動脈から肺動脈)となる。症状としては,発育不良,哺乳不良,頻拍,頻呼吸などがある。胸骨左縁上部に連続性雑音が聴取されることが多い。診断は心エコー... さらに読む 動脈管開存症(PDA) に原因がある場合が最も多い。毎日心臓の診察を行い,この心雑音が消失することを確かめる(通常3日以内)。

頭頸部

頭位分娩では頭部は変形することが多く,縫合線で頭蓋骨が重なり,頭皮の軽度の腫脹および斑状出血を認める(産瘤 産瘤 分娩時の力により,ときに新生児に身体的損傷が引き起こされる。難しい回転術,吸引分娩,中位鉗子分娩または高位鉗子分娩に代わり帝王切開を用いることが増えているため,困難な分娩または外傷を引き起こしうる分娩に起因する新生児の損傷発生率は低下している。 新生児が在胎期間に対して大きい場合(母体糖尿病に関連する場合がある)や,骨盤位や他の異常胎位で... さらに読む 産瘤 )。骨盤位分娩 骨盤位 胎児が原因の難産は,胎児の大きさまたは胎位の異常が原因で起きる難産である。診断は,診察,超音波検査または陣痛促進に対する反応による。治療は,手技による胎位の変換,鉗子・吸引分娩または帝王切開による。 胎児が原因の難産は胎児が以下の場合に起こることがある: 骨産道に対して大きすぎる(胎児骨盤不均衡)... さらに読む での頭部の変形は比較的軽度であるが,先行部(すなわち,殿部,性器,足)に腫脹や斑状出血がみられる。泉門の大きさは1横指から数cmまで様々である。過大な大泉門および1横指以上ある全ての小泉門は,甲状腺機能低下症 乳児および小児における甲状腺機能低下症 甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンの欠乏である。乳児の症状としては,哺乳不良や発育不全などがある;児童および青年の症状は成人の症状と類似するが,それらに加えて発育不全,思春期遅発,またはこの両方もみられる。診断は甲状腺機能の検査(例,血清サイロキシン,甲状腺刺激ホルモン)による。治療は甲状腺ホルモンの補充による。... さらに読む の徴候である場合がある。

出産過程で眼瞼周囲に腫脹が生じるため,眼は出生翌日の方が診察しやすい。赤色反射が認められるかを調べるべきである;認められない場合,緑内障 原発性乳児緑内障 原発性乳児緑内障は,前房の虹彩角膜角のまれな発生異常による病態であり,これにより眼球からの適正な房水流出が妨げられる。この閉塞によって眼圧が上昇し,無治療では視神経が損傷する。乳児緑内障を無治療で放置すると,完全失明につながる可能性がある。 (緑内障の概要も参照のこと。) この疾患は乳児および幼児に発生し,片眼性の場合(40%)も両眼性の... さらに読む 白内障 先天性白内障 先天性白内障は,出生時または出生後早期から存在する水晶体の混濁である。 先天性白内障は散発例のこともあれば,染色体異常,代謝性疾患(例,ガラクトース血症),子宮内感染症(例,風疹),またはその他の妊娠中の母体疾患などによって引き起こされることもある。先天性白内障は,一般的に常染色体優性で遺伝する孤発性の家族性先天異常の場合もある。... さらに読む ,または網膜芽細胞腫 網膜芽細胞腫 網膜芽細胞腫は,未熟な網膜から発生するがんである。症状および徴候には,白色瞳孔(瞳孔の白色反射)や斜視のほか,頻度は下がるが炎症や視覚障害などもある。診断は検眼鏡検査,および超音波検査,CTまたはMRIに基づく。小さながんまたは両眼性の場合の治療には,光凝固術,凍結療法,放射線療法がある。進行がんおよび一部の比較的大きいがんでは眼球摘出術... さらに読む 網膜芽細胞腫 を示唆することがある。結膜下出血は一般的であり,分娩時に加えられた力によって生じる。

また,口蓋の視診および触診により軟口蓋および硬口蓋に欠損部がないかを調べるべきである。口唇口蓋裂 口唇裂および口蓋裂 口唇裂,口唇口蓋裂,および単独の口蓋裂を総称して,口腔裂と呼ぶ。口腔裂は最も頻度の高い頭頸部先天奇形であり,全体での有病率は出生1000人当たり2.1例である。環境因子と遺伝因子の両方が原因として推定されている。出生前の母親による喫煙および飲酒によってリスクが増大する。罹患児が1人いると,2人目の罹患リスクが高くなる。このリスクは,受胎前... さらに読む 口唇裂および口蓋裂 は最もよくみられる先天異常の1つである。新生児の一部は,エプーリス(歯肉に生じる良性の過誤腫)を伴って生まれてくることがあり,大きいと授乳困難が生じ,児の気道を閉塞させる可能性がある。この病変は切除可能であり,再発しない。第一生歯または出生歯の生えた状態で生まれてくる場合もある。出生歯には歯根がなく,脱落および誤嚥を防ぐため,除去が必要な場合もある。エプスタイン真珠と呼ばれる封入嚢胞が口蓋に生じることがある。

頸部を診察する場合は,嚢腫状リンパ管腫 リンパ管奇形 リンパ管奇形は,拡張したリンパ管から構成される隆起性病変である。 この写真には,2歳女児の頸部に生じた嚢腫状リンパ管腫(すなわちリンパ管奇形)が写っている。 大半のリンパ管奇形は,生下時からみられるか,生後2年以内に発生する。 この写真には,頻回の出血および重複感染がみられた大腿部病変に生じた小胞性の先天性リンパ管奇形(限局性リンパ管腫)... さらに読む リンパ管奇形 甲状腺腫 先天性甲状腺腫 先天性甲状腺腫は,出生時にすでに存在する,甲状腺のびまん性または結節性腫大である。甲状腺ホルモンの分泌は,減少,増加,または正常でありうる。診断は超音波検査で甲状腺の大きさを確認することによる。治療は,甲状腺機能低下症が原因の場合,甲状腺ホルモン補充療法である。呼吸や嚥下に障害がある場合,手術の適応となる。... さらに読む ,鰓弓の遺残などの異常を調べるために,あごを持ち上げる必要がある。斜頸 先天性斜頸 頸部および背部の異常は,軟部組織または骨の損傷によって生じる場合と,脊椎奇形によって生じる場合がある。 (頭蓋顔面部および筋骨格系の先天異常に関する序論も参照のこと。) 脊椎奇形は単独で生じる場合もあれば,症候群の部分症として生じる場合もある。 頭部が出生時または出生直後から傾いている状態である。... さらに読む は分娩外傷による胸鎖乳突筋の血腫に起因することがある。

腹部および骨盤

脾腫は先天性感染や溶血性貧血を示唆する。

腎臓は深い触診により触知でき,右腎より左腎の方が触れやすい。腎臓が大きい場合,閉塞,腫瘍,または嚢胞性疾患を示唆している可能性がある。

男児では,尿道下裂 尿道下裂 尿道の先天奇形は,男児では通常陰茎の解剖学的異常を伴い,その逆も真である。女児においては,尿道の先天奇形は他の外性器異常を伴わない場合が多い。機能障害がある場合や美容的矯正が希望される場合は,外科的修復が必要となる。 この奇形は陰茎が腹側,外側,および/または回転性に弯曲した状態であり,勃起時に最も明らかとなり,海綿体の通常の進路沿いにあ... さらに読む  尿道下裂 または尿道上裂 尿道上裂 尿道の先天奇形は,男児では通常陰茎の解剖学的異常を伴い,その逆も真である。女児においては,尿道の先天奇形は他の外性器異常を伴わない場合が多い。機能障害がある場合や美容的矯正が希望される場合は,外科的修復が必要となる。 この奇形は陰茎が腹側,外側,および/または回転性に弯曲した状態であり,勃起時に最も明らかとなり,海綿体の通常の進路沿いにあ... さらに読む  尿道上裂 がないか陰茎を診察する。正期産で生まれた男児では,精巣は陰嚢中にあるべきである(停留精巣 停留精巣 停留精巣とは,一側または両側の精巣が陰嚢まで下降していない状態であり,典型的には鼠径ヘルニアを合併する。診断は診察によるが,ときに続いて腹腔鏡検査を行う。治療法は外科的な精巣固定術である。 停留精巣は,正期産児では約3%,早期産児では最大30%に発生し,停留した精巣の3分の2は生後4カ月以内に自然下降する。よって,男児の約0... さらに読む 停留精巣 を参照)。陰嚢に腫脹がみられる場合,陰嚢水腫 先天性陰嚢水腫 最も頻度の高い精巣および陰嚢奇形は以下のものである: 先天性陰嚢水腫 停留精巣(潜在精巣) 精巣捻転 まれな奇形として,陰嚢の無形成,低形成,変位,血管腫;陰茎陰嚢転位;二分陰嚢などがある。 さらに読む 先天性陰嚢水腫 鼠径ヘルニア 新生児における鼠径ヘルニア 鼠径ヘルニアは,男子新生児で発生することが最も多く,早産児では特に多い(発生率は約10%)。ほとんどが右側に発生し,鼠径ヘルニアの10%は両側性である。鼠径ヘルニアは嵌頓の危険性があるため,診断後は速やかに修復を行うべきである。早産児では,典型的には体重が2kgに達するまで修復手術を行わない。対照的に,臍ヘルニアの嵌頓はまれで,数年後に自... さらに読む ,またはまれに精巣捻転 精巣捻転 精巣捻転とは,精巣が回転して絞扼が起きる結果,血液供給が遮断されることで生じる,緊急を要する病態である。症状は陰嚢の急性疼痛および腫脹と悪心および嘔吐である。診断は身体診察に基づき,カラードプラ超音波検査により確定される。治療は即時の用手的整復とその後の外科的介入である。 精巣鞘膜および精索の発生異常によって,精巣鞘膜への精巣の固定が不完... さらに読む を示すことがある。陰嚢水腫であれば陰嚢は透光性を示す。精巣捻転は緊急手術を要する事態であり,斑状出血を起こし精巣が硬化する。

正期産の女児は,陰唇がよく発達している。腟からの粘液性および漿液血性の分泌物(偽月経)は正常であり,子宮内での母体ホルモンへの曝露と出生時の消退の結果生じる。陰唇小帯にある処女膜組織に小突起がときに認められ,これは母体からのホルモン刺激により生じると考えられているが,数週間で消失する。

性別が不明瞭な性器(半陰陽)は,いくつかのまれな疾患(例,先天性副腎過形成症 先天性副腎過形成症の概要 先天性副腎過形成症は遺伝性疾患の一群で,いずれもコルチゾール,アルドステロンまたはその両方の合成が不十分であることを特徴とする。最もよくみられる型では,蓄積されたホルモン前駆体がアンドロゲン産生経路へ流入し,アンドロゲン過剰が生じる;まれな型ではアンドロゲン合成も不十分である。... さらに読む ,5α還元酵素欠損症;クラインフェルター症候群 クラインフェルター症候群(47,XXY) クラインフェルター症候群は,2つ以上のX染色体に加えて1つのY染色体が存在する異常であり,表現型は男性となる。 (染色体異常症の概要も参照のこと。) クラインフェルター症候群は最も頻度の高い性染色体異常で,出生男児の約1/500に発生する。過剰なX染色体は60%の症例で母親由来である。胚細胞が精巣内で生存できないため,精子およびアンドロゲ... さらに読む クラインフェルター症候群(47,XXY) ターナー症候群 ターナー症候群 ターナー症候群の女児は,2つのX染色体のうち1つが部分的または完全に欠失した状態で出生する。診断は臨床所見に基づき,核型分析で確定する。治療法は臨床像に応じて異なり,心奇形に対して手術を行うこともあれば,しばしば低身長に対する成長ホルモン療法と思春期発来異常に対するエストロゲン補充を行うこともある。... さらに読む ターナー症候群 ,スワイヤー症候群)を示唆することがある。性決定を直ちに行うか後で行うかの便益とリスクを評価し,それについて家族と話し合うため,内分泌医への紹介が適応となる。

筋骨格系

整形外科的診察では,分娩外傷(特に鎖骨骨折)がないか長管骨を触診するほか,股関節形成不全 発育性股関節形成不全(DDH) 発育性股関節形成不全(かつての先天性股関節脱臼)は股関節の発育異常である。 (頭蓋顔面部および筋骨格系の先天異常に関する序論も参照のこと。) 発育性股関節形成不全(DDH)は,亜脱臼または脱臼に至り,片側性の場合と両側性の場合がある。高リスク因子として以下のものがある: 骨盤位... さらに読む の有無に注目する。形成不全の危険因子として,女児,骨盤位での在胎,双胎妊娠,および家族歴が挙げられる。形成不全を調べるには,Barlow法およびOrtolani法を用いる。これらは新生児が安静状態にあるときに行う必要がある。どちらの方法でも最初の新生児の姿勢は同じで,仰臥位で股関節と膝関節を90°に屈曲させ(足がベッドから離れる),足を医師の方に向かせ,医師は示指を大転子,母指を小転子の上に置く。

Barlow法では,大腿部を後方に押しながら股関節を内転させる(すなわち,膝を体幹の前にもってくる)。クリック音を認める場合,大腿骨頭が寛骨臼から外れたことを意味し,その後Ortolani法により骨頭を整復し,診断を確定する。

Ortolani法では,股関節を開始位置に戻し,その後股関節を外転させ(すなわち,膝を正中から診察台の方へカエルの脚のように開かせる),愛護的に前方に牽引する。外転させたときに大腿骨頭に触知されるクリック感は,すでに脱臼している大腿骨頭が寛骨臼に入る動きを意味し,股関節形成不全の検査で陽性を示す要素となる。

生後3カ月以降の乳児では股関節の筋肉や靱帯がより硬くなるため,この方法を用いると偽陰性になる可能性がある。明確な判定が得られない場合や高リスクの乳児(例,骨盤位だった女児)には,生後4~6週に股関節の超音波検査をすべきである;危険因子をもつ乳児全員を対象として生後4~6週に超音波検査によるスクリーニングを奨励する専門家もいる。

神経系

新生児の筋緊張,覚醒レベル,四肢の動き,および反射を評価する。典型的には,Moro反射,吸啜反射,探索反射など,新生児の反射を誘発させる:

  • Moro反射:新生児の驚きに対する反応であるMoro反射は,児の両腕をややベッドから引き離し,支えていた手を急に離すことにより誘発される。新生児の両腕が伸展して指が開き,股関節が屈曲して泣くという反応を示す。

  • 探索反射:新生児の頬または唇の外側部をなでることで誘発され,児は触れられた方を向いて口を開ける。

  • 吸啜反射:おしゃぶりまたは手袋をはめた指で吸啜反射を誘発する。

これらの反射は生後数カ月続き,正常な末梢神経系のマーカーとなる。

皮膚

新生児の皮膚は通常赤い;生後数時間に指趾にみられるチアノーゼは一般的である。在胎24週以上の新生児の大半は,胎脂に覆われる。数日の内に乾燥や落屑がしばしば生じ,特に手首や足首のしわの部分に多い。

点状出血は,分娩の際に先行部となる顔面など,分娩外傷の部位に起こることがあるが,広範にみられる場合は,血小板減少について評価すべきである。

多くの新生児に中毒性紅斑がみられるが,これは紅斑を背景として白色または黄色の丘疹が現れる良性の発疹である。この発疹は,通常は生後24時間で現れ,全身に散在し,最長で2週間みられる。

新生児に対するスクリーニング検査

スクリーニングの推奨については,臨床状況や各州の要件により異なる。

全ての新生児に対して,入院期間全体と退院前に黄疸の評価を行う。高ビリルビン血症 新生児高ビリルビン血症 黄疸とは,高ビリルビン血症(血清ビリルビン濃度の上昇)が原因で皮膚および眼球が黄色く変色することである。黄疸を発生させる血清ビリルビン値は,皮膚の色調および体の部位によって異なるが,通常,2~3mg/dL(34~51μmol/L)で強膜に,約4~5mg/dL(68~86μmol/L)で顔面に黄疸が認められるようになる。ビリルビン値が上昇す... さらに読む のリスクについて,リスクに関する基準を用いるか,ビリルビン値を測定するか,またはその両方により評価する。ビリルビン値は経皮的または血清により測定できる。多くの病院が全ての新生児にスクリーニングを行い,予測ノモグラムを使用して極度の高ビリルビン血症が生じるリスクを判定している。フォローアップは退院時の生後日齢,退院前のビリルビン値および/または前回の測定から今回の測定までのビリルビンの上昇率,および黄疸の発生リスクに基づいて行う。

ほとんどの州では,フェニルケトン尿症 フェニルケトン尿症(PKU) フェニルケトン尿症(PKU)はアミノ酸代謝異常症の1つであり,血清中フェニルアラニン濃度の上昇による認知および行動障害を伴う知的障害の臨床症候群である。主な原因はフェニルアラニン水酸化酵素の活性低下である。診断は,フェニルアラニン高値および正常以下のチロシン値の検出による。治療は生涯にわたる食事でのフェニルアラニンの摂取制限である。治療を... さらに読む チロシン血症 チロシン代謝異常症 チロシンは,いくつかの神経伝達物質(例,ドパミン,ノルアドレナリン,アドレナリン),ホルモン(例,サイロキシン),およびメラニンの前駆物質となるアミノ酸であり,その代謝に関与する酵素の異常により様々な症候群が引き起こされる。 フェニルアラニンおよびチロシンの代謝異常には数多くの疾患がある(表を参照)遺伝性代謝疾患が疑われる患者へのアプロー... さらに読む ,ビオチニダーゼ欠損症,ホモシスチン尿症 古典的ホモシスチン尿症 メチオニン代謝経路におけるいくつかの障害は,ホモシステイン(およびその2量体であるホモシスチン)の蓄積を引き起こし,その有害作用として,血栓傾向,水晶体脱臼,中枢神経系および骨格異常などがみられる。 他のアミノ酸・有機酸代謝異常症と同様,メチオニンおよび硫黄についても数多くの代謝異常症が存在する(表を参照)。遺伝性代謝疾患が疑われる患者へ... さらに読む メープルシロップ尿症 メープルシロップ尿症 バリン,ロイシン,およびイソロイシンは分枝鎖アミノ酸であり,その代謝に関与する酵素が欠損すると,重度の代謝性アシドーシスを伴う有機酸の蓄積を来す。 他のアミノ酸・有機酸代謝異常症と同様,分枝鎖アミノ酸についても数多くの代謝異常症が存在する(表を参照)。遺伝性代謝疾患が疑われる患者へのアプローチも参照のこと。... さらに読む ガラクトース血症 ガラクトース血症 ガラクトース血症は糖代謝異常症の1つであり,ガラクトースをグルコースに変換する酵素が遺伝学的に欠乏することによって引き起こされる。症状と徴候としては,肝および腎機能障害,認知障害,白内障,早発卵巣不全などがある。診断は赤血球の酵素分析およびDNA解析による。治療法は食事からのガラクトースの除去である。身体的予後は治療により良好となるが,認... さらに読む 先天性副腎過形成症 先天性副腎過形成症の概要 先天性副腎過形成症は遺伝性疾患の一群で,いずれもコルチゾール,アルドステロンまたはその両方の合成が不十分であることを特徴とする。最もよくみられる型では,蓄積されたホルモン前駆体がアンドロゲン産生経路へ流入し,アンドロゲン過剰が生じる;まれな型ではアンドロゲン合成も不十分である。... さらに読む 鎌状赤血球症 鎌状赤血球症 鎌状赤血球症(異常ヘモグロビン症)は,ほぼ黒人だけに生じる慢性溶血性貧血である。ヘモグロビンS遺伝子がホモ接合性に遺伝することによって生じる。鎌状の赤血球は血管の閉塞を引き起こし,溶血を起こしやすいことから,重度の疼痛発作,臓器虚血,および他の全身性合併症につながる。急性増悪(クリーゼ)が頻繁に起こることがある。感染症,骨髄無形成,または... さらに読む 鎌状赤血球症 甲状腺機能低下症 乳児および小児における甲状腺機能低下症 甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンの欠乏である。乳児の症状としては,哺乳不良や発育不全などがある;児童および青年の症状は成人の症状と類似するが,それらに加えて発育不全,思春期遅発,またはこの両方もみられる。診断は甲状腺機能の検査(例,血清サイロキシン,甲状腺刺激ホルモン)による。治療は甲状腺ホルモンの補充による。... さらに読む など,特定の遺伝性疾患 遺伝性代謝疾患に関する序論 遺伝性代謝疾患(先天性代謝異常症とも呼ばれる)の大半は,酵素をコードする遺伝子の突然変異によって引き起こされ,酵素の欠損または活性低下により,基質もしくはその代謝物の蓄積または酵素産物の欠乏を来す。何百もの疾患が存在し,遺伝性代謝疾患の大半は個別に見ると極めてまれであるが,全体で見るとまれではない。... さらに読む の有無を検査する。一部の州では,嚢胞性線維症 嚢胞性線維症 嚢胞性線維症は,主に消化器系と呼吸器系を侵す外分泌腺の遺伝性疾患である。慢性肺疾患,膵外分泌機能不全,肝胆道疾患,および汗の電解質濃度の異常高値を引き起こす。診断は,新生児スクリーニング検査で陽性と判定された患者または特徴的な臨床的特徴を認める患者において,汗試験を行うか,嚢胞性線維症の原因遺伝子変異を2つ同定することによる。治療は,積極... さらに読む 嚢胞性線維症 脂肪酸酸化異常症 脂肪酸・グリセロール代謝異常症の概要 脂肪酸は心臓で優先的に使用されるエネルギー源であり,長時間の労作時には骨格筋の重要なエネルギー源にもなる。また空腹時には,身体のエネルギー需要の大部分を脂肪代謝によって供給しなければならなくなる。脂質をエネルギー源として使用するには,脂肪組織を異化して遊離脂肪酸とグリセロールに変換する必要がある。遊離脂肪酸は,肝臓および末梢組織においてβ... さらに読む ,その他の有機酸血症,および重症複合免疫不全症 重症複合免疫不全症(SCID) 重症複合免疫不全症の特徴は,T細胞が減少または欠如し,B細胞およびNK細胞数が低値,高値,または正常のいずれでもありうる。ほとんどの乳児は,生後3カ月以内に日和見感染症を発症する。診断は,リンパ球減少症,T細胞の欠如または著減,マイトジェンに対するリンパ球増殖反応障害の検出による。患者を感染から保護された環境下に置かなければならない;根治... さらに読む も検査項目に含められている。

州によってはHIVスクリーニングが必要とされ,HIV陽性が判明しているか,HIV感染の高リスク行動がみられる母親から出生した児が適応とされている。

母親に薬物使用歴 妊娠中の薬物 全妊娠の半分以上で薬物が使用されており,使用率は高まっている。特に頻用されている薬剤としては,制吐薬,制酸薬,抗ヒスタミン薬,鎮痛薬,抗菌薬,利尿薬,睡眠薬,精神安定薬,社会的薬物および違法薬物などがある。この傾向にもかかわらず,妊娠中の薬物使用に関する確固たるエビデンスに基づいたガイドラインはいまだ不足している。... さらに読む があるか,原因不明の常位胎盤早期剥離 常位胎盤早期剥離 常位胎盤早期剥離とは,正常に付着した胎盤が,通常20週以降に子宮から時期尚早に分離することである。産科的緊急事態となりうる。症状として,性器出血,子宮の疼痛ならびに圧痛,出血性ショック,および播種性血管内凝固症候群を含むことがある。診断は臨床的に行い,ときに超音波検査を用いる。治療は症状が軽度の場合には安静(modified... さらに読む もしくは原因不明の切迫早産 切迫早産 妊娠37週前に始まる陣痛(頸管の変化を起こす子宮収縮)は切迫早産とされる。危険因子には,前期破水,子宮異常,感染,子宮頸管無力症,早産既往,多胎妊娠,および胎児または胎盤の異常などがある。診断は臨床的に行う。原因を同定し,可能であれば治療を行う。管理は典型的には,床上安静,子宮収縮抑制薬(陣痛が持続する場合),コルチコステロイド(妊娠期間... さらに読む があった場合,出生前の診察を十分に受けていなかった場合,または新生児に薬物離脱 出生前の薬物曝露 アルコールおよび違法薬物は,胎盤と発育中の胎児に有毒であり,先天性症候群や離脱症状を引き起こす可能性がある。処方薬も胎児に対する有害作用を有する可能性がある(Professional.see table 妊娠中に有害作用を示す主な薬物)。胎児性アルコール症候群および胎児への喫煙の影響は別の章で考察している。... さらに読む の所見がみられる場合には薬物中毒のスクリーニングの適応となる。

パルスオキシメトリーによる重篤な先天性心疾患(CCHD)のスクリーニングは,現在ではルーチンの新生児評価の一部となっている。以前,CCHDのスクリーニングは出生前超音波検査および身体診察により行われていたが,このアプローチではCCHD例の多くが同定されず,罹病率および死亡率の上昇につながった。このスクリーニングは生後24時間以上経過してから行い,以下の場合に陽性と判定する:

  • 部位を問わず酸素飽和度が90%未満である。

  • 右手と右足での酸素飽和度が,1時間間隔で実施した3回の測定においてともに95%未満である。

  • 右手(動脈管前)と右足(動脈管後)での酸素飽和度の絶対差が,1時間間隔で実施した3回の測定において3%を超える。

スクリーニング陽性の乳児は全員,胸部X線,心電図,および心エコー検査などの追加検査を受けるべきである。該当乳児の担当小児科医に報告すべきであり,児は心臓専門医による評価が必要になる場合がある。

聴覚スクリーニングは,州によって異なる。難聴 小児の聴覚障害 難聴の一般的な原因は,新生児では遺伝子異常,小児では耳の感染症および耳垢である。多くの症例がスクリーニングにより検出されるが,小児が音に反応しない場合または言語発達の遅滞がみられる場合は,難聴を疑うべきである。診断は通常,新生児では電気診断検査(誘発耳音響放射検査および聴性脳幹反応)により,小児では診察およびティンパノメトリーによる。不可... さらに読む 小児の聴覚障害 は最も頻度の高い先天異常の1つである。乳児1000例につき約3例が,中等度,重度,または高度の難聴を伴い出生する。難聴は,出生時に集中治療室に入院した乳児でさらによくみられる。現在は,高リスクの新生児(Professional.see table 新生児における聴覚障害の高リスク因子 新生児における聴覚障害の高リスク因子 感染予防のため,全ての職員は手洗いが不可欠である。 母親とパートナーの両者が出産に向けて積極的に関わることが育児への順応に有用である。 分娩後直ちに新生児の呼吸状態,心拍数,皮膚の色,筋緊張,刺激反射を評価すべきである;これらは全て生後1分および5分時に取られるアプガースコアの重要な要素である(Professional... さらに読む 新生児における聴覚障害の高リスク因子 )のみを対象にスクリーニングを実施している州もあれば,全ての新生児をスクリーニングの対象にしている州もある。最初のスクリーニングでは,手持ち式の機器を用いて,健康な耳で微弱なクリック音に反応して生じるエコーを調べることが多いが(耳音響放射),この検査で異常を認めた場合は聴性脳幹反応(ABR)検査を行う。最初のスクリーニング検査としてABR検査を行う施設もある。言語聴覚士による,さらなる検査が必要な場合もある。

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乳児に対するルーチンケアと観察

体温が37℃で2時間安定したら新生児を沐浴させる(親が希望する場合)。

臍帯のクランプ(結紮)は,臍帯が乾いたようなら,通常生後24時間で除去できる。臍帯ケアは,臍帯感染(臍炎)のリスクを低減することを目的とする。臍帯断端を清潔で乾いた状態に保ち,その他は出生場所によって異なるケアを行う。病院での分娩(または適切に管理された自宅出産)では,臍帯を無菌的に結紮し切断するため,臍帯の乾燥または石鹸と水による洗浄で十分である;外用薬により感染のリスクが低下することはない。しかし,臍帯結紮/切断が無菌的ではない場合(例,一部の発展途上国,病院外での急産),外用消毒薬(例,クロルヘキシジン)の臍帯への塗布は臍炎および新生児死亡のリスクを低減する。臍帯の発赤または分泌物の有無を毎日観察すべきである。

環状切除は,家族の要請があれば,生後数日以内に局所麻酔を用いて安全に行うことができる。母親が抗凝固薬またはアスピリンを服用している場合,出血性疾患の家族歴がある場合,または新生児に外尿道口の位置異常,尿道下裂 尿道下裂 尿道の先天奇形は,男児では通常陰茎の解剖学的異常を伴い,その逆も真である。女児においては,尿道の先天奇形は他の外性器異常を伴わない場合が多い。機能障害がある場合や美容的矯正が希望される場合は,外科的修復が必要となる。 この奇形は陰茎が腹側,外側,および/または回転性に弯曲した状態であり,勃起時に最も明らかとなり,海綿体の通常の進路沿いにあ... さらに読む  尿道下裂 ,亀頭または陰茎にその他の異常がある場合は,環状切除を遅らせるべきである(後で包皮を再建術に使う可能性があるため)。新生児に血友病または他の出血性疾患がある場合,環状切除を行うべきではない。

大抵の新生児は生後数日間に出生体重の5~7%が減少するが,これは主に排尿や不感蒸泄によるほか,胎便の排泄,胎脂の喪失,臍帯の乾燥にも原因がある。

生後2日間は,尿酸の結晶のために尿がおむつをオレンジ色やピンク色に染めることがあるが,これは正常であり尿が濃縮された結果である。大抵の新生児は生後24時間以内に排尿がある;最初の排尿までの平均時間は生後7~9時間であり,ほとんどの場合,次の24時間に少なくとも2回の排尿がある。排尿の遅れは男児によくみられ,これはおそらくタイトな包皮により生じる;男児新生児の排尿不能は後部尿道弁を示唆する。割礼は最初の排尿があるまで通常は控える;術後12時間以内に排尿がなければ合併症を示唆している場合がある。

生後24時間までに胎便の排泄がない場合,新生児に鎖肛 鎖肛 鎖肛とは,肛門が開口していない状態である。 (消化器系の先天異常の概要も参照のこと。) 鎖肛において肛門を閉鎖している組織は,厚さが数cmに及ぶこともあれば,皮膚の薄い膜だけのこともある。しばしば瘻孔が発生するが,これは男児では肛門管から会陰部または尿道まで,女児では肛門管から腟,陰唇小帯,またはまれに膀胱までに及ぶ。... さらに読む ヒルシュスプルング病 ヒルシュスプルング病 ヒルシュスプルング病は,下部腸管(通常は結腸に限定される)の神経支配の先天異常であり,部分的または完全な機能的閉塞を引き起こす。症状は便秘と腹部膨隆である。診断は下部消化管造影と直腸生検による。肛門内圧検査が評価に役立つ可能性があり,内肛門括約筋の弛緩欠如が認められる。治療は手術である。... さらに読む ヒルシュスプルング病 嚢胞性線維症 嚢胞性線維症 嚢胞性線維症は,主に消化器系と呼吸器系を侵す外分泌腺の遺伝性疾患である。慢性肺疾患,膵外分泌機能不全,肝胆道疾患,および汗の電解質濃度の異常高値を引き起こす。診断は,新生児スクリーニング検査で陽性と判定された患者または特徴的な臨床的特徴を認める患者において,汗試験を行うか,嚢胞性線維症の原因遺伝子変異を2つ同定することによる。治療は,積極... さらに読む 嚢胞性線維症 胎便性イレウス 胎便性イレウス 胎便性イレウスは,異常に粘稠度の高い胎便によって生じる回腸末端の閉塞であり,嚢胞性線維症の新生児で最もよく起こる。胎便性イレウスは,新生児の小腸閉塞の最大33%を占める。症状としては,胆汁性嘔吐,腹部膨隆,出生後数日間の胎便の排泄不全などがある。診断は臨床像およびX線検査に基づく。治療はX線透視下に行う希釈造影剤の注腸,および注腸が失敗し... さらに読む を引き起こす可能性がある)などの解剖学的異常がないか,評価の実施を考慮すべきである。

退院

生後48時間以内に退院した新生児は,授乳がうまくいっているかどうか(母乳または人工乳),水分補給,および黄疸 新生児高ビリルビン血症 黄疸とは,高ビリルビン血症(血清ビリルビン濃度の上昇)が原因で皮膚および眼球が黄色く変色することである。黄疸を発生させる血清ビリルビン値は,皮膚の色調および体の部位によって異なるが,通常,2~3mg/dL(34~51μmol/L)で強膜に,約4~5mg/dL(68~86μmol/L)で顔面に黄疸が認められるようになる。ビリルビン値が上昇す... さらに読む (リスクの高い児を対象)について2~3日のうちに評価すべきである。生後48時間を過ぎて退院した新生児のフォローアップは,危険因子(黄疸や母乳栄養困難などの危険因子を含む)および同定された問題に基づいて決定すべきである。

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