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進行性風疹全脳炎

執筆者:

Brenda L. Tesini

, MD, University of Rochester School of Medicine and Dentistry

レビュー/改訂 2019年 8月
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進行性風疹全脳炎は,先天性風疹の小児に発生する神経疾患である。おそらくは風疹ウイルスの持続感染または再活性化により生じる。

ヒトに感染するウイルスの大半は成人と小児の両方に感染するが,それらについては本マニュアルの別の箇所で考察されている。新生児に特異的な影響を及ぼすウイルスについては, 新生児における感染症 新生児感染症の概要 新生児感染症は以下の経路で発生する: 子宮内で経胎盤的に,または破水を介して 分娩時に産道内で(分娩時感染) 出生後に外部の感染源から(分娩後感染) 頻度の高い原因ウイルスとしては, 単純ヘルペスウイルス, HIV, サイトメガロウイルス(CMV), B型肝炎ウイルスなどがある。HIVまたはB型肝炎ウイルスによる分娩時感染は,感染した産道... さらに読む で考察されている。本章は,一般的に小児期に発症するウイルス感染症(多くは成人にも発生しうる)を対象としている。

診断

  • 髄液検査および血清学的検査

  • CT

  • ときに脳生検

進行性風疹全脳炎の診断が考慮されるのは,先天性風疹の小児に進行性の痙縮,運動失調,精神衰退,および痙攣発作がみられたときである。検査としては,少なくとも髄液検査と血清学的検査を行う。髄液中の総タンパク質およびグロブリンの増加と髄液中および血清中の風疹抗体価の上昇がみられる。

CTでは,小脳萎縮および白質疾患による脳室拡大を認めることがある。

脳炎または脳症の他の原因を除外するために脳生検が必要となることがある。風疹ウイルスは通常,ウイルス培養や免疫組織学的検査では検出できない。

治療

進行性風疹全脳炎に特異的な治療法はない。状況に応じて症状(例,痙攣発作,筋痙縮,筋力低下)を管理する。

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