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バリア法

執筆者:

Laura Sech

, MD, University of Southern California Keck School of Medicine;


Penina Segall-Gutierrez

, MD, MSc, Keck School of Medicine, University of Southern California;


Emily Silverstein

, MD, University of Southern California Keck School of Medicine;


Daniel R. Mishell, Jr.

, MD, MSc, Keck School of Medicine, University of Southern California

最終査読/改訂年月 2013年 6月

バリア法による避妊には,腟の殺精子剤(発泡剤,クリーム,坐薬),コンドーム,ペッサリー,子宮頸管キャップ,避妊用スポンジなどがある。

殺精子剤

腟用発泡剤,クリーム,坐薬は,精子の細胞膜に傷害を与えることで精子に対する化学的バリアをもたらす薬剤を含み,これにより受精を防ぐ。大部分の殺精子剤はノノキシノール-9を含有しており,処方箋なしで入手可能である。それらの製品の効力はいずれも同等で,妊娠率は正確な使用法で19%であり,一般的な(すなわち一貫しない)使用法では28%である。

殺精子剤は性交の少なくとも10~30分前に腟内に入れ,性行毎に再度使用すべきである。効力が限られるため,殺精子剤は他のバリア法と併用されることが多い。殺精子剤は性感染症(STD)に対する予防としては信頼できない。また,殺精子剤はHIV感染のリスクを上昇させる腟の過敏を引き起こす可能性がある。これらの理由からコンドームは今ではノノキシノール-9で潤滑されていない。

コンドーム

コンドームの使用により,HIV感染を含むSTDのリスクが確実に減少する。コンドームの素材としては,ラテックス,ポリウレタン,シリコンゴム,羊の腸などがある。羊の腸で作られたコンドームでは,精子は遮断できるものの,重篤な感染症を引き起こすウイルスの多く(例,HIV)は遮断できない。したがって,ラッテクスおよびポリウレタン製のコンドームが望ましい。コンドームはまたヒトパピローマウイルス(HPV)を防ぎ,子宮頸部の前癌病変のリスクを軽減する。

男性用コンドームは,避妊の失敗率がより高い抜去法以外では唯一の,男性の可逆的な避妊方法である。

男性用コンドームは挿入前に装着する;射精液を集めるため,先端をつまみ,陰茎の約1cm先まで伸ばすべきである。

女性用コンドームは,内側と外側にリングを備えたパウチ状のもので,内側のリングを腟内に入れ,外側のリングは外側に残して会陰を覆う。女性用コンドームは性交の最長8時間前に装着し,性交後6時間入れたままにすべきである。射精液がパウチに集められるように,外側のリングから陰茎を注意深く導くべきである。

性交後に陰茎が抜去されたら,コンドームの内容物をこぼさないように注意すべきである。内容物がこぼれたり,コンドームが外れたり,コンドームが破れた場合には緊急避妊法を用いるべきである。性交毎に新しいコンドームを使用すべきである。

1年の時点での妊娠率は,男性用コンドームでは正確な服用で2%,普通の使用で18%であり,女性用コンドームでは正確な服用で5%,普通の使用で21%である。

ペッサリー

ペッサリーは,頸部と腟の上部および側壁を覆う柔軟性のある縁をもつドーム形のゴム製のカップである。様々なサイズのペッサリーが製造されている。通常殺精子剤とともに使われ,併用することで精子に対する効果的なバリアをもたらす。殺精子剤は挿入前にペッサリーにつける。初めの性交後,それに続く各行為の前に追加の殺精子剤を腟内に挿入すべきである。ペッサリーは洗浄し再利用ができる。

ペッサリーが女性やそのパートナーにとって快適となるよう,医療従事者がサイズを合わせる。出産したり著しく体重が変化したりした場合は,再度サイズを合わせる必要がある。ペッサリーは性交後,少なくとも6~8時間そのままにしておくべきであるが,24時間を超えてはならない。最初の1年の妊娠率は,正確な服用では約6%,普通の使用では約12%である。

ペッサリーはかつて広く使用されていた(1940年には女性の3分の1)が,2002年までに米国女性のわずか0.2%が使用していると報告されている。使用の減少は多くのより効果的な他の避妊法の発達によるところが大きい。また,サイズを合わせるために受診が必要なことや有害作用(例,不快感,腟の過敏)も減少に寄与した可能性がある。

新しいペッサリーが開発されつつある。そのペッサリーは1つのサイズで大半の女性に適合すると考えられている。シリコン製で従来のラテックス製ペッサリーよりも柔らかく,耐久性も高いと報告されている。このペッサリーは医療へのアクセスが限られている発展途上国で有用となる可能性がある。

子宮頸管キャップ

子宮頸管キャップはペッサリーと類似しているが,より小さく硬い。性交の前に挿入しなければならず,性交後少なくとも6時間入れたままにし,48時間を超えてはならない。妊娠率は普通の使用では1年目で8%である;出産後はしっかりと装着することが難しいため,経産女性では妊娠率がより高くなる。

米国では子宮頸管キャップは1種類のみが入手可能である。3サイズ(小,中,大)ある;サイズは女性の妊娠歴に基づき選ばれる。子宮頸管キャップが使用される前に医療従事者が処方箋を書く必要があるが,各個人にサイズを合わせる必要はない。

避妊用スポンジ

避妊用スポンジにはバリア器具および殺精子剤の両方の機能がある。処方箋なしで購入が可能であり,最長で性交の24時間前に挿入できる。性交後少なくとも6時間入れておくべきである。最大装着時間は30時間を超えてはならない。普通の使用による妊娠率は未経産女性で12%,経産女性で24%である。

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