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死産

(胎児の死亡)

執筆者:

Antonette T. Dulay

, MD, Main Line Health System

最終査読/改訂年月 2014年 1月
本ページのリソース

死産とは,在胎20週を超える死亡胎児の娩出である。原因を特定するために母体および胎児の検査を行う。管理は生児分娩後のルーチンケアと同様である。

病因

妊娠後期の胎児死亡は,母体,胎盤,または胎児に解剖学的または遺伝学的な原因がある可能性がある( 死産の一般的な原因)。全体として,特に頻度が高い原因は以下のものである:

  • 常位胎盤早期剥離

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死産の一般的な原因

種類

母体

糖尿病(コントロール不良の場合)

遺伝性血栓性疾患

妊娠高血圧腎症または子癇

敗血症

物質乱用

外傷

胎盤

常位胎盤早期剥離

絨毛膜羊膜炎

胎児母体出血

双胎児間輸血

臍帯の障害(例,脱出,結節)

子宮胎盤血管不全

前置血管

胎児

同種免疫性血小板減少症

染色体異常

胎児の同種免疫性または遺伝性貧血

感染

重大な先天奇形(例,心臓または脳)

非免疫性胎児水腫

単一遺伝子疾患

合併症

胎児が妊娠後期または満期近くに死亡したが何週間も子宮にとどまっている場合,播種性血管内凝固症候群(DIC)が起こりうる。

診断

原因を同定するための検査としては以下のものがある:

  • 胎児の核型および剖検

  • 母体血算(貧血または白血球増多の所見の確認のため)

  • Kleihauer-Betke試験

  • プロトロンビンG20210A変異,プロテインCおよびS値,活性化プロテインC抵抗性(陽性であれば,第V因子Leiden変異の検査),アンチトロンビン活性,空腹時ホモシステイン値,および抗リン脂質抗体(ループスアンチコアグラント,抗カルジオリピン[IgGおよびIgM],抗β2糖タンパクI[IgGおよびIgM])の検査を含む,遺伝性または後天性血栓性疾患に対するスクリーニング

  • TORCH検査(トキソプラズマ症[IgGおよびIgMによる],他の病原体[例,ヒトパルボウイルスB19,水痘帯状疱疹ウイルス],風疹,サイトメガロウイルス,単純ヘルペス)

  • 迅速血漿レアギン試験(RPR)

  • TSH(および異常の場合は,遊離T4

  • 糖尿病検査(HbA1C

  • 胎盤の検索

原因を特定できないことも多い。

治療

  • 必要であれば子宮内容除去術

  • ルーチンの分娩後のケア

  • 心理的支援

子宮内容物は自然に排出されていることがある。そうでなければ,薬物(例,オキシトシン)または外科的手技(例,頸管拡張・内容除去[D&E],事前に頸管を準備するために浸透性拡張器を使用,ミソプロストールを併用または非併用)を用いて子宮内容を除去すべきである。分娩後の管理は生児出生の場合と同様である。

DICが発生した場合は,必要に応じて血液または血液製剤を投与し,凝固障害を迅速かつ積極的に管理すべきである。

受胎産物が排出された後,残存する胎盤片があれば取り除くために子宮内容除去術が必要になることがある。死産が妊娠ごく初期に起こった場合に胎盤片が残存する可能性が高い。

典型的に両親は深い悲しみの中にあり,心理的支援のほか,ときに正式なカウンセリングが必要となる。推定される原因に関連する,将来の妊娠に伴うリスクを患者と話し合うべきである。

要点

  • 常位胎盤早期剥離が死産の最も頻度の高い原因であるが,他にも多くの原因がある(母体,胎児,または胎盤による)。

  • DICが続発的に起こることがある。

  • 原因を確認するための検査を行う;しかしながら原因はしばしば同定できない。

  • 薬物またはD&Eを用いて子宮内容を除去し,両親に心理的支援を提供する。

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