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前置血管

執筆者:

Antonette T. Dulay

, MD, Main Line Health System

最終査読/改訂年月 2014年 1月
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前置血管とは,臍帯と胎盤をつなぐ胎児の血管が,内子宮口を覆う卵膜を走行している状態である。

前置血管は,単独で生じることもあれば,臍帯の卵膜付着のような胎盤の異常に伴って生じることもある。臍帯卵膜付着では,臍帯からの血管が直接胎盤に入るのではなく絨毛膜の一部を走行する( 前置血管)。したがって,血管が臍帯内のワルトン膠質に保護されず,卵膜が破れる時に胎児出血が起こる可能性が高くなる。

頻度は分娩2500~5000例当たり1例である。前置血管が分娩前に診断されない場合,胎児の死亡率は60%に達しうる。

前置血管

前置血管

症状と徴候

古典的な所見は,痛みを伴わない性器出血,破水,および胎児の徐脈である。

診断

  • 経腟超音波検査

所見またはルーチンの出生前超音波検査結果に基づき本症を疑うべきである。診察時,胎児心拍数パターン(サイナソイダルが多い)は通常,nonreassuringである。診断は通常,経腟超音波検査により確定する。胎児血管が内子宮口を直接覆う卵膜内にみられる。補助としてドプラカラーフローマッピングを使用できる。前置血管は臍帯下垂(先進部位と内子宮口の間に臍帯が挟まった状態)と鑑別する必要があり,臍帯下垂ではワルトン膠質で覆われた胎児血管が頸部を覆っているのが見える。

治療

  • 臍帯圧迫を検出するための出生前ノンストレステスト

  • 帝王切開

前置血管の出生前ケアについては議論が分かれているが,これは一部にはランダム化比較臨床試験が存在しないことによる。大部分のセンターでは28~30週から週に2回ノンストレステストを行っている。目的は臍帯の圧迫を検出することである。継続的なモニタリングまたは6~8時間毎のノンストレステストのための入院が30~32週頃にしばしば行われる。胎児の肺成熟を促進するためにコルチコステロイドを使用することがある。

前期破水が起きた場合,性器出血が持続する場合,または胎児の状態がnonreassuringである場合は,通常は緊急帝王切開の適応となる。これらの問題がどれも存在せず陣痛が始まらない場合は,医師は帝王切開の予定を提示できる;分娩のタイミングを決定するために胎児の肺成熟(通常32~35週で起こる)を評価するための検査を行うことがある。

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