霰粒腫
麦粒腫
症状と徴候
麦粒腫および霰粒腫は各々眼瞼の発赤,腫脹,および疼痛を引き起こす。
霰粒腫
麦粒腫
1~2日後,外麦粒腫は眼瞼縁に限局する。流涙,羞明,および異物感を生じることがある。典型的には,睫毛の基部に小さく黄色い膿疱が生じ,周囲を充血,硬結,およびびまん性浮腫が取り囲む。2~4日以内に,病変は破裂し,内容液(しばしば膿)が放出され,その結果痛みが緩和し病変が回復に向かう。
内麦粒腫の症状は霰粒腫と同じく,後方の眼瞼結膜表面に限局する疼痛,発赤,および浮腫である。炎症が重度であることもあり,ときに発熱および悪寒を伴う。眼瞼結膜の視診では,腺の患部で小隆起または黄変を認める。後に,膿瘍を形成する。自然破裂はまれである;しかしながら,起こるとすれば通常眼瞼の結膜側であり,ときに眼瞼の皮膚側に破裂することがある。再発がよくみられる。
診断
治療
温罨法を1日2~3回,5~10分間使用することで,霰粒腫および外部麦粒腫の治癒を早めることができる。
霰粒腫
麦粒腫
温罨法に反応しない外麦粒腫は,鋭く,尖った刃で切除することもある。麦粒腫に眼窩隔膜前蜂窩織炎を伴う場合は,抗菌薬全身投与(例,ジクロキサシリンまたはエリスロマイシン250mg,経口にて1日4回)の適応となる。
内麦粒腫の治療は,抗菌薬経口投与および必要に応じて切開排膿が行われる。抗菌薬の局所投与は,通常無効である。