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涙道狭窄

執筆者:

James Garrity

, MD, Mayo Clinic College of Medicine

最終査読/改訂年月 2016年 7月
本ページのリソース

涙道狭窄とは,鼻涙管の閉塞または狭窄であり,涙液過剰を生じる。

鼻涙管閉塞は先天性のこともあれば後天性のこともある。先天性閉塞の原因の1つに,鼻涙管のいずれかの部位の発達不全がある。典型的には,鼻涙管の遠位端の膜が遺残する。流涙および膿性分泌物を認める;慢性結膜炎として現れることがあり,通常生後2週間から始まる(ほとんど場合,生後3~12週)。

後天性鼻涙管閉塞には多くの原因がある。ほとんどの場合,加齢に伴う鼻涙管の狭窄が原因である。その他の原因には,鼻涙管を断絶する鼻もしくは顔面骨折および鼻腔副鼻腔手術の既往;炎症性疾患(例,サルコイドーシス多発血管炎性肉芽腫症[以前のウェゲナー肉芽腫症]);腫瘍(上顎洞および篩骨洞の腫瘍);および涙嚢炎などがある。

涙点または涙小管狭窄の原因には,慢性結膜炎(特に単純ヘルペス),特定の化学療法,点眼薬への有害反応(特にヨウ化エコチオフェート),および放射線などがある。

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後天性鼻涙管閉塞の原因

涙石(結石)

多発血管炎性肉芽腫症(以前のウェゲナー肉芽腫症)

特発性(通常加齢に伴う)

サルコイドーシス

外傷(手術を含む,特に過去の鼻腔副鼻腔手術など)

腫瘍

診断

  • 臨床的評価

診断は通常,臨床基準に基づいて行う。ときに眼科医は,涙液排出路にプローブを挿入し,フルオレセイン染色の併用を問わず生理食塩水により洗浄する。逆流は狭窄を示唆する。

治療

  • 用手的または外科的減圧

  • 基礎疾患の治療

先天性鼻涙管閉塞は生後約6~9カ月までにしばしば自然治癒する;1歳までは,1日4~5回指で涙嚢を圧迫することにより,閉塞が緩和されることがある。1歳以降は,通常全身麻酔下で,鼻涙管のプロービングが必要となることがある;閉塞が再発する場合は,一時的にシラスティックチューブを挿入することがある。

後天性鼻涙管閉塞では,可能であれば基礎疾患を治療する。治療ができないまたは無効な場合は,外科的に涙嚢と鼻腔の間に通路を形成する方法がある(涙嚢鼻腔吻合術)。

涙点または涙小管の狭窄例は,通常拡張により治癒する。涙小管狭窄が重度で不快感が強い場合は,涙小管から鼻腔へ繋がる経路に,熱膨張率の低いホウケイ酸ガラスで作られた管(Jonesチューブ)を留置する外科的処置(結膜涙嚢鼻腔吻合術[C-DCR])を考慮することがある。

要点

  • 涙道狭窄は先天性の場合と後天性の場合がある。

  • 症状としては,過剰な流涙などがある。

  • 涙液排出路の洗浄時に生理食塩水またはフルオレセイン染色の逆流がみられれば,診断が確定する。

  • 先天性の涙道狭窄では,症状は通常9カ月までに消失する;涙嚢の用手的減圧が有用である場合がある。

  • 後天性の涙道狭窄では,基礎疾患を治療する。

  • 先天性,後天性のいずれの場合も,症状が続く場合には手術が必要となりうる。

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