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乳様突起炎

執筆者:

Richard T. Miyamoto

, MD, MS,

  • Arilla Spence DeVault Professor Emeritus and Past-Chairman, Department of Otolarynology - Head and Neck Surgery
  • Indiana University School of Medicine

最終査読/改訂年月 2015年 12月

乳様突起炎は乳突蜂巣の細菌感染症であり,典型的には,急性中耳炎の後に起こる。症状としては,乳様突起上の発赤,圧痛,腫脹,波動などがあり,耳介の変位を伴う。診断は臨床的に行う。治療はセフトリアキソンなどの抗菌薬により行い,薬物療法が無効な場合には,乳突蜂巣削開術を行う。

急性化膿性中耳炎では,炎症がしばしば乳突洞や乳突蜂巣にまで及び,液貯留を引き起こす。少数の患者では,典型的には中耳炎を引き起こしているものと同じ細菌により,貯留した液体に細菌感染が生じる;肺炎球菌が最も一般的である。乳突部の感染は,隔壁の骨炎を引き起こし,乳突蜂巣の融合を招くことがある。

この感染は,鼓膜の穿孔を通じて緩和されることもあれば,乳突部側面の骨皮質を通して広がり,耳介後部に骨膜下膿瘍を形成することもある。まれに,中枢に広がり,側頭葉膿瘍または横静脈洞の敗血症性血栓症を引き起こす。ときに,この感染は乳様突起先端を貫いて浸食し,膿が頸部に流れ込む場合(Bezold膿瘍と呼ばれる)がある。

症状と徴候

症状は,急性中耳炎の発症後数日から数週間で現れ始め,発熱および持続性で,拍動性の耳痛などがみられる。ほぼ全ての患者が中耳炎および膿性耳漏の徴候を示す。乳様突起上に発赤,腫脹,圧痛,および波動が生じることがある;典型的には,耳介が外側下方に変位する。

診断

  • 臨床的評価

  • まれに,CT

診断は臨床的に行う。CTが必要になることはまれであるが,CTにより診断を確定し,感染の範囲を明らかにできる。中耳からの排膿があれば,培養および感受性試験に供する。自然排膿が起こらない場合は,培養を目的とした鼓室穿刺を行う場合もある。血算および赤沈が異常な場合があるが,感度も特異度も高くはなく,診断にはほとんど役立たない。

治療

  • セフトリアキソン静注

セフトリアキソン1~2g(小児には50~75mg/kg),1日1回投与を2週間以上継続など,中枢神経系に移行する薬物を用いた静注による抗菌薬療法を直ちに開始する。キノロン系薬剤による経口治療も許容可能な場合がある。その後の抗菌薬の選択は,培養と感受性試験の結果に基づいて行う。

通常,骨膜下膿瘍は乳突蜂巣削開術を必要とし,これにより膿瘍の排膿を行い,感染した乳突蜂巣を除去し,乳突洞から中耳腔への排膿を確立する。

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