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日光の慢性効果

執筆者:

Elizabeth H. Page

, MD, Harvard Medical School

最終査読/改訂年月 2016年 6月
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日光による影響の概要も参照のこと。)

光老化

慢性的な日光曝露は皮膚の老化(光老化,外因性老化)を引き起こすが,これは主に,様々な生化学的異常やDNA損傷により皮膚コラーゲンが破壊されることで起きる。皮膚の変化としては,細かいしわと粗いしわ,ゴワゴワした皮革様の質感,斑状の色素沈着,黒子(大きなそばかすに似た斑),黄ばみ,毛細血管拡張などがある。

日光角化症

日光角化症は,長年にわたる日光曝露の憂慮すべき結果としてしばしば生じる,皮膚の細胞(角化細胞)の前癌性変化である。金髪または赤毛で眼が青いスキンタイプI型またはII型の人々は特になりやすい。

日光角化症は通常はピンク色または赤色で,境界不明瞭であり,触診ではザラザラした鱗屑状であるが,一部は明るい灰色を呈する場合や,色素沈着により褐色を呈する場合もある。日光角化症は,加齢とともに数が増え,大きくなる脂漏性角化症と鑑別する必要がある。脂漏性角化症は,蝋様で皮膚面に張り付いているように見える傾向があり,日光角化症に似た外観を呈することもある。通常は,注意深い視診により鑑別につながる病変の特徴が明らかとなる。日光角化症とは異なり,脂漏性角化症は露光部以外の皮膚にも生じ,前癌病変ではない。

皮膚癌

皮膚の色が薄い人々における有棘細胞癌および基底細胞癌の発生率は,各地域の総年間日照量に正比例する。このような病変は,小児期および青年期に日光に大量に曝露した人々や職業またはレジャー活動(例,運動選手,農業従事者,牧場主,船乗り,日光浴愛好者)で慢性的に日光曝露を受ける人々で特に多くみられる。日光曝露は悪性黒色腫のリスクも大きく高める。

治療

  • 紫外線曝露を最小限に抑える

  • 光老化を起こした皮膚に対する外用療法

治療は紫外線曝露を最小限に抑えるための予防対策(日光浴や日焼けマシーンの使用を控え,保護用の衣服を着用し,サンスクリーン剤を使用する)から始まる。

光老化

ケミカルピーリング,フルオロウラシル(5-FU),α-ヒドロキシ酸の外用剤,イミキモド,光線力学療法,トレチノインなどを含む様々な併用療法が,発癌性変化を減少させ,慢性的な日光障害を受けた皮膚の美容的外観を改善する目的で用いられてきた。それらの治療法は,皮膚表層の変化(例,細かいしわ,不規則な色素沈着,黄ばみ,ゴワゴワ感,軽度の弛緩)の改善にはしばしば効果的であるが,より深い変化(例,毛細血管拡張)に対する効果ははるかに少ない。店頭で販売されている化粧品には多くの成分が使用されているが,それらが日光による皮膚の慢性的変化を改善するという有意なエビデンスは得られていない。

日光角化症

病変の数および部位に応じて,いくつかの選択肢がある:

  • 凍結療法または電気焼灼による掻爬

  • 5-FUの外用

  • 光線力学療法

  • イミキモドまたはingenol mebutateの外用

日光角化症の病変が少数存在するだけの場合,特にそれらが大きい場合には,凍結療法(液体窒素で凍結する)または電気焼灼による掻爬が迅速かつ極めて効果的な治療である。

凍結療法や電気焼灼による掻爬を行うには病変が多すぎる場合は,5-FUの外用薬を2~6週間,毎晩または1日2回患部に塗布することで,しばしば大部分の病変が消失する。5-FUの製剤としては,いくつかの含量および剤形のものが市販されている。多くの患者にとって,顔面に1日1回,4週間塗布する場合,0.5%の5-FUクリームの方がより高濃度の製剤より良好な忍容性を示す。上肢の日光角化症では,より高濃度の製剤(例,5%クリーム)が必要になる場合がある。

5-FUを外用すると,発赤,鱗屑,および灼熱感を伴う炎症反応が生じ,日光角化症がみられない部位にもしばしばそのような反応が起こる。このような外見を損ねる不快な反応の強さは治療の有効性と相関する。ただし,この反応があまりに不快な場合には,1~3日間にわたり塗布を中止してもよく,必要であれば外用コルチコステロイドで抑制することができる。この反応以外には5-FU外用薬に有意な有害作用はほとんどない。生検で表在性であることが示された場合を除き,基底細胞癌の治療には5-FUを使用してはならない。

光線力学療法では,全身性の光感受性物質(例,アミノレブリン酸またはアミノレブリン酸メチル)の外用塗布後に,光線傷害を来した皮膚と正常な皮膚の間で差のある損傷を引き起こす特定波長の光線を照射して行う。治療後の皮膚は,軽度から中等度のサンバーン後に似た外観を呈する。意義のある有益性としては,イミキモドや5-FUなどの外用クリームと比較して,一度に複数の病変を治療できることと,ダウンタイム(皮膚に発赤,鱗屑,刺激感が生じる時期)が短いことがある。

外用可能な免疫調節薬であるイミキモドは,日光角化症および表在型基底細胞癌の治療にしばしば使用される。イミキモドは免疫系を刺激して,これらの前癌病変や早期の皮膚癌を認識させて破壊させる。日光角化症の治療期間は約12~16週間である。より新しい外用ゲル剤のingenol mebutateは,2~3日間の適用で日光角化症を治療することができ,治療期間の短さで優れている。イミキモドおよびingenol mebutateに対する皮膚反応は,5-FUのそれと類似しており,大半の患者で発赤,鱗屑,および痂皮形成がみられる。

皮膚癌の治療については, 皮膚癌を参照のこと。

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