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化膿性汗腺炎

執筆者:

Jonette E. Keri

, MD, PhD, University of Miami, Miller School of Medicine

最終査読/改訂年月 2017年 2月
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化膿性汗腺炎は,腋窩,鼠径部,乳頭周囲,および肛門周囲に発生して瘢痕化する,ざ瘡様の慢性炎症による病態である。診断は診察による。治療法は病期により異なる。

化膿性汗腺炎は現在では,毛包および関連構造の慢性炎症性疾患と考えられている。毛包の炎症とその後の閉塞により,毛包が破裂して膿瘍,瘻孔,瘢痕が形成される。

腫脹して圧痛を伴う腫瘤が生じ,皮膚膿瘍に類似する。それらの病変はしばしば無菌である。慢性例では疼痛,波動,排膿,瘻孔形成が特徴である。慢性例では,深部膿瘍および瘻孔に細菌感染が生じることがある。腋窩の慢性例では,炎症を起こした結節が融合して,触知可能な線維性の索状帯が生じる。この病態は疼痛と悪臭のために生活に支障を来すことがある。

診断

  • 臨床的評価

化膿性汗腺炎の診断は診察による。慢性例の患者の深部膿瘍および瘻孔からの培養を行うべきであるが,病原体が見つからないことも多い。Hurley病期分類は本疾患の重症度を記載するものである。

  • I期:膿瘍形成,単一または複数,瘻孔および瘢痕を形成しない

  • II期:広く離れた部位で再発する単一または複数の膿瘍で,瘻孔または瘢痕を形成する

  • III期:びまん性またはほぼびまん性の病変または複数の交通した瘻孔および膿瘍が全領域に広がる

治療

  • I期:クリンダマイシンの外用,コルチコステロイドの病変内注射,抗菌薬の内服

  • II期:より長期の抗菌薬の内服のほか,ときに排膿またはパンチで孔を開けてのデブリドマン(パンチデブリドマン)

  • III期:インフリキシマブまたはアダリムマブのほか,しばしば外科的な広範囲切除および修復または植皮

化膿性汗腺炎の治療目標は,新規病変の予防,炎症の軽減,および瘻孔の切除である。

Hurley分類I期では,典型的な治療として,クリンダマイシン1%溶液の外用,1日2回,レゾルシノール15%クリームの外用,1日1回,グルコン酸亜鉛(90mg,1日1回)の内服,コルチコステロイド(例,5~10mg/mLトリアムシノロンアセトニド溶液,0.1~0.5mL,月1回)の病変内注射,抗菌薬の短期間(例,7~10日)の内服などがある。テトラサイクリン(500mg,1日2回),ドキシサイクリン(100~200mg,1日1回),ミノサイクリン(100mg,1日1回),またはエリスロマイシン(250~500mg,1日4回)を病変が消失するまで使用する。典型的なレジメンには,1種類の外用療法(例,患者の皮膚の感受性に基づく )と1種類の抗菌薬が含まれることがあるが,あらゆる治療を併用または単独で使用することができる。

Hurley分類II期 では,I期の場合と同じ経口抗菌薬をより長期間(例,2~3カ月)投与することにより治療する;反応が不完全な場合は,そのレジメンにクリンダマイシン300mg,経口,1日2回および/またはリファンピシン600mg,経口,1日1回を追加してもよい。女性では,抗アンドロゲン療法(例,経口エストロゲンまたは混合型経口避妊薬との併用,スピロノラクトン,酢酸シプロテロン[米国では入手できない],フィナステリド,または併用による)の追加が助けになる場合がある。切開排膿により膿瘍の疼痛が緩和する場合があるが,病勢をコントロールするには不十分である(この点は一般的な皮膚膿瘍とは異なる)。あまり深くない急性炎症性病変には,パンチデブリドマン(すなわち,5~7mmのパンチ器具による切除後に指を用いたデブリドマンと掻爬または擦り洗いを行う)が望ましい。瘻孔は切開開放すべきである。病変がより深い患者は,切除および移植の検討のために,形成外科医による評価を受けるべきである。

Hurley分類III期では,内科的および外科的治療をより積極的に行うべきである。炎症緩和の効力を示したエビデンスとしては,インフリキシマブ(0,2,6週目に5mg/kgを静注)のものが最も強固である。あるいは,アダリムマブを皮下投与してもよい(初回投与として160mgを1日で投与するか2日連続で分割投与した後,15日目に80mgを1回投与し,29日目からは維持量40mgで週1回投与する)。一部の患者では経口レチノイド(イソトレチノイン0.25~0.4mg/kg,1日2回,4~6カ月またはアシトレチン0.6mg/kg,1日1回,9~12カ月)の有効性が報告されている。病変が持続する場合は,患部の外科的な広範囲切除と修復または植皮を行うこともしばしば必要となる。レーザー療法(CO2またはエルビウム:YAG)が別の外科的治療である。レーザー脱毛も用いられており,成功する場合もある。

化膿性汗腺炎の全患者に推奨される補助的手段として,皮膚の良好な衛生状態の維持,外傷の最小化,心理的支援の提供,高血糖食の回避などがある。

要点

  • 慢性例の深部膿瘍および瘻孔を除き,病変は通常無菌である。

  • 化膿性汗腺炎は生活に支障を来すことがある。

  • 化膿性汗腺炎の治療はHurley病期分類に基づいて行う。

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