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アニサキス症

執筆者:

Richard D. Pearson

, MD, University of Virginia School of Medicine

最終査読/改訂年月 2017年 2月
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アニサキス症は,アニサキス(Anisakis属)とその近縁属(Pseudoterranova属など)の幼虫による感染症である。生または加熱調理不十分な海水魚の摂食により感染する;幼虫が消化管の粘膜に潜り込み,不快感を引き起こす。

寄生虫感染症へのアプローチも参照のこと。)

アニサキス(Anisakis)は海洋哺乳類の消化管に生息する寄生虫である。排出された虫卵は孵化して自由遊泳性の幼虫となり,魚およびイカに摂取される;ヒトはこれらの中間宿主を生または加熱調理不十分な状態で摂食することにより感染する。したがって,感染は伝統的に生魚を摂取する地域(日本など)および文化で特に多くみられる。幼虫はヒトの胃および小腸に潜り込む。

症状と徴候

アニサキス症の一般的な症状としては,幼虫摂取から数時間以内に起こる腹痛,悪心,および嘔吐などがある。小腸では,感染の結果炎症性の腫瘤が形成されることがあり,1~2週間後にクローン病に似た症状が発生することがある。

アニサキス症は典型的には数週間で自然に消失するが,まれに数カ月間持続する。

診断

  • 上部消化管内視鏡検査

アニサキス症は通常,上部消化管内視鏡検査により診断する;便検査は役に立たないが,一部の国では血清学的検査が利用できる。

治療

  • 幼虫の内視鏡的摘出

  • アルベンダゾール

幼虫の内視鏡的摘出で根治できる。

アニサキス症は,アルベンダゾール400mg,経口,1日2回,3~5日間による治療が効果的な場合があるが,データは限られている。

予防

幼虫は以下により死滅する:

  • 63℃以上(145° F以上)の温度で調理

  • -20℃(-4° F)以下の温度で7日間冷凍

  • -35℃(-31° F)以下の温度で固体になるまで冷凍し,この温度で15時間以上,または -20℃(-4° F)で24時間保存

幼虫は酢漬け,塩漬け,および燻製では感染力を失わない可能性がある。

要点

  • ヒトが中間宿主(魚またはイカ)を生または加熱調理不十分な状態で摂取したときにアニサキス(Anisakis)を獲得する;そのためアニサキス症は,日本を始めとする伝統的に魚の生食が行われている文化圏でよくみられる。

  • アニサキス症の典型的な症状としては,幼虫の摂取後数時間以内に起こる腹痛,悪心,嘔吐などがある;小腸では炎症性の腫瘤が形成され,クローン病に似た症状が生じることがある。

  • アニサキス症は典型的には数週間で自然に消失するが,まれに数カ月間持続する。

  • アニサキス症の診断には上部消化管内視鏡検査を行う。

  • 幼虫の内視鏡的摘出は根治可能である。

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