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インフルエンザワクチン

執筆者:

William D. Surkis

, MD, Jefferson Medical College;


Jerome Santoro

, MD, Jefferson Medical College

最終査読/改訂年月 2014年 11月
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詳細については,Influenza ACIP Vaccine RecommendationsおよびProvider Vaccine Information Statements (VIS) Supplementsを参照のこと。

インフルエンザワクチンは毎年,WHOおよび米国Centers for Disease Control and Prevention(米国疾病予防管理センター:CDC)の勧告に基づき,最も流行しているウイルス株(通常はインフルエンザA型の2株とインフルエンザB型の1~2株)が含まれるように変更されている。ときに,北半球と南半球で若干異なるワクチンが使用されることもある。

製剤

次の2種類のワクチンがある:

  • 不活化インフルエンザワクチン(IIV)

  • 弱毒生インフルエンザワクチン(LAIV)

3価ワクチンは,追加のB型ウイルス株をカバーする4価ワクチンに徐々に取って代わられつつある。卵タンパクを含まない3価組換えインフルエンザワクチン(RIV3)と細胞培養由来のワクチン(ccIIV3)が利用できる。65歳以上の患者用には,高用量の3価ワクチンが使用できる。

適応

以下の対象者には年1回のインフルエンザ予防接種が推奨される:

  • 生後6カ月以上の全ての個人

IIVは生後6カ月以上の(妊婦を含む)全ての個人に接種することができる。

通常より安全に注意を払うのであれば,IIVは軽度の卵アレルギーの既往がある個人(すなわち,卵への曝露後に蕁麻疹のみを発症した個人)に接種してもよい。このような個人に対する本ワクチンの接種は,アレルギー反応の診断と治療に精通している臨床医が行うべきであり,接種後は30分間にわたり被接種者を観察しなければならない。

年齢に応じて適切な製剤を使用すべきである。

65歳以上の成人には,高用量IIVを接種すべきである。高用量接種は,65歳以上の成人にのみ推奨される。

RIV3は,他にこのワクチンに対する禁忌がなければ,その程度にかかわらず卵アレルギーのある18~49歳の個人に使用することができる。

LAIVは,2~49歳で妊娠していない,易感染状態でない健康な個人に接種することができる。LAIVの安全性は,進行した肺疾患や喘息など,インフルエンザからの合併症を発生させやすくする疾患のある集団では確立されていない。

易感染性患者(すなわち,感染防御下でのケアを必要とする患者)の診療に携わる医療従事者は,LAIVではなくIIVまたはRIV3の接種を受けるべきである(または,ワクチン接種を受けた後の7日間は易感染性患者との接触を控えるべきである)。

禁忌および注意事項

IIVの主な禁忌は次の通りである:

  • 以前のIIVまたはLAIV投与後に,または卵タンパクなどのワクチン成分に対して,重度のアレルギー反応(例,アナフィラキシー)を起こしたことがある

IIVの注意事項としては以下のものがある:

  • 発熱の有無にかかわらず,中等度または重度の急性疾患が認められる(消失するまで接種を延期する)

  • インフルエンザワクチンの接種後6週間以内にギラン-バレー症候群を発症したことがある

LAIVの禁忌としては以下のものがある:

  • 以前のインフルエンザワクチン投与後に,または卵タンパクなどのワクチン成分に対して,重度のアレルギー反応(例,アナフィラキシー)を起こしたことがある

  • 易感染状態(例,HIV感染症などの疾患や免疫抑制薬の使用によるもの)

  • 特定の慢性疾患(例,喘息,反応性気道疾患,糖尿病,異常ヘモグロビン症,肺疾患,心疾患,腎疾患)

  • 小児および青年では,アスピリンまたはその他のサリチル酸系薬剤による長期治療

  • 妊娠

  • 2歳未満または50歳以上

  • 反応性気道疾患(例,既知の喘息,反復性または最近の喘鳴)がある場合は5歳未満

LAIVの注意事項としては以下のものがある:

  • 発熱の有無にかかわらず,中等度または重度の急性疾患が認められる(消失するまで接種を延期する)

  • インフルエンザワクチンの接種後6週間以内にギラン-バレー症候群を発症したことがある

  • 特定の抗ウイルス薬を使用している:アマンタジン,リマンタジン,ザナミビル,オセルタミビル(これらの薬剤は接種の48時間前から中止し,接種後14日間は再開しない)

RIV3の主な禁忌は次の通りである:

  • 以前のRIV3の投与後に,またはワクチン成分に対して重度のアレルギー反応(例,アナフィラキシー)を起こしたことがある

RIV3の注意事項としては以下のものがある:

  • 発熱の有無にかかわらず,中等度または重度の急性疾患が認められる(消失するまで接種を延期する)

  • インフルエンザワクチンの接種後6週間以内にギラン-バレー症候群を発症したことがある

用量および用法

インフルエンザワクチンは年1回接種する。

IIVは次のように接種する:

  • 生後6~35カ月の小児では,0.25mLを筋肉内接種

  • 3歳以上では,0.5mLを筋肉内接種

  • 18~64歳では,0.1mLを皮内接種

供給不足の際には,ワクチンを節約するため,より少量で皮内接種することができる。

LAIVは,左右の鼻孔に0.1mLずつ噴霧する(計0.2mL)。

RIV3は,0.5mLを筋肉内接種する。

有害作用

IIVについては,有害作用は通常,注射部位の軽度の疼痛に限られる。発熱,筋肉痛,その他の全身作用は比較的まれであるが,ワクチン接種を受けた人がワクチンのためにインフルエンザが発生したと誤解することがある。そのような反応は将来のワクチン接種の禁忌とはならず,予防接種を奨励すべきである。

複数回使用バイアルの製剤には,水銀系防腐剤のチメロサールが含まれている。チメロサールと自閉症の関連を疑った社会的懸念は,根拠がないということが証明されたが( 反ワクチン運動 : チメロサールと自閉症),チメロサールを含まない単回使用バイアルの製剤を使用することができる。

LAIVについては,有害作用は軽度であり,鼻漏が最も多いほか,軽度の喘鳴が生じることもある。

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