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DiGeorge症候群

執筆者:

James Fernandez

, MD, PhD, Cleveland Clinic Lerner College of Medicine at Case Western Reserve University

最終査読/改訂年月 2016年 8月

DiGeorge症候群は,胸腺および副甲状腺の低形成または形成不全であり,T細胞免疫不全症および副甲状腺機能低下症を引き起こす。

DiGeorge症候群は,T細胞の異常が関与する原発性免疫不全症である。22q11のDiGeorge染色体領域の遺伝子欠失,染色体10p13の遺伝子変異,および他の未知の遺伝子の変異に起因し,妊娠第8週に咽頭嚢から発生する構造の胚形成異常を引き起こす。ほとんどが散発例である;男児および女児が均等に罹患する。

DiGeorge症候群には,部分型(一部のT細胞機能が残存)または完全型(全てのT細胞機能が欠如)がある。

症状と徴候

乳児に,耳介低位,正中線顔面裂,小さく後退した下顎,眼間開離,短い人中,発達遅滞,および先天性心疾患(例,大動脈弓離断症,総動脈幹症,ファロー四徴症,心房または心室中隔欠損症)がみられる。さらに,胸腺および副甲状腺の低形成または無形成もみられ,T細胞欠損症および副甲状腺機能低下症を生じる。

反復性感染症が生後まもなく始まるが,免疫不全の程度はかなり多様で,T細胞機能が自然に改善することもある。低カルシウム血症性テタニーが生後24~48時間以内に現れる。

予後は,心疾患の重症度によって決まることが多い。

診断

  • 免疫グロブリン(Ig)値,ワクチン力価,およびリンパ球サブセットの計数による免疫機能の評価

  • 副甲状腺機能の評価

  • 染色体分析

DiGeorge症候群の診断は臨床所見に基づく。

リンパ球数を測定し,白血球減少を検出した場合はB細胞数.T細胞数,およびリンパ球サブセットを測定する;血液検査を行ってT細胞機能および副甲状腺機能を評価する。Ig値およびワクチン力価を測定する。完全型DiGeorge症候群が疑われる場合,T細胞受容体切除サークル(TREC)検査も行うべきである。

胸部X線の側面像が胸腺陰影の評価に役立つことがある。

蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)法により22q11領域の染色体欠失を検出できる;他の異常を調べる標準的な染色体検査も実施できる。

DiGeorge症候群が疑われる場合,心エコー検査を行う。患者がチアノーゼを呈する場合,心臓カテーテル検査が必要になることがある。

ほとんどの症例が散発性であるため,近親者のスクリーニングは不要である。

治療

  • 部分型DiGeorge症候群:カルシウムおよびビタミンDの補充

  • 完全型DiGeorge症候群:培養胸腺組織または造血幹細胞の移植

部分型DiGeorge症候群では,副甲状腺機能低下症をカルシウムおよびビタミンDの補充で治療する;長期生存への影響はない。

完全型DiGeorge症候群は無治療の場合,致死的であり,治療は培養胸腺組織移植または造血幹細胞移植となる。

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