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腎疾患に伴う貧血

執筆者:

Evan M. Braunstein

, MD, PhD, Johns Hopkins School of Medicine

最終査読/改訂年月 2016年 11月
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腎疾患に伴う貧血は,主にエリスロポエチン(EPO)の欠乏またはEPOに対する反応性の低下に起因する産生低下による貧血(hypoproliferative anemia)であり,これは正球性および正色素性の傾向を示す。治療法としては,基礎疾患を是正する治療やEPOの補充のほか,ときに鉄剤の投与などがある。

赤血球産生低下の概要も参照のこと。)

慢性腎臓病に伴う貧血は多因子性である。

最も一般的な機序は次のものである:

  • EPOの産生低下による増殖低下

その他の因子としては以下のものがある:

  • 尿毒症(赤血球の変形の増加による軽度の溶血がよくみられる)

  • 血小板の機能障害,透析,および/または血管異形成による失血

  • 二次性副甲状腺機能亢進症

まれに赤血球断片化(物理的損傷による溶血性貧血)がみられ,腎血管内皮の損傷時(例,悪性高血圧,膜性増殖性糸球体腎炎,結節性多発動脈炎,または急性皮質壊死)に生じる。

腎臓でのEPO産生の低下と貧血の重症度は,必ずしも腎機能障害の程度と相関するわけではないが,クレアチニンクリアランスが45mL/minを下回ると貧血が生じる。腎糸球体病変(例,アミロイドーシス糖尿病性腎症による)は,その排泄不全の程度に応じて一般に最も重度の貧血を引き起こす。

診断は,腎機能不全,正球性貧血,および末梢血の網状赤血球減少の証明に基づく。骨髄で赤芽球低形成を認めることがある。末梢血塗抹標本で赤血球断片化がみられ,特に血小板減少症が認められる場合は,物理的損傷による溶血の併存が示唆される。

治療は,腎機能の改善および赤血球産生の増加を目的とする。腎機能が正常化すれば,貧血は徐々に改善する。長期透析を受けている患者では,鉄剤とともにEPOを50~100単位/kg,週3回の静注または皮下注で開始することが選択すべき治療となる。ほぼ全ての症例で,8~12週までに赤血球が最大値に達する。その後はEPOを開始用量の約2分の1,週1~3回投与に減量することが可能である。輸血が必要となることはまれである。ヘモグロビンが12g/dLを超えた場合は,有害作用を避けるために,反応の慎重なモニタリングが必要である。

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