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遺伝性内因性血小板疾患

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遺伝性内因性血小板疾患はまれで,生涯にわたり出血傾向が認められる。診断は血小板凝集能検査で確定する。重篤な出血を抑制するため,通常は血小板輸血が必要である。

血小板の粘着(すなわち,露出した血管内皮下層への血小板の付着)には,フォン・ウィルブランド因子(VWF)および血小板糖タンパク質Ib/IX複合体を必要とする。

血小板が活性化すると,血小板凝集およびフィブリノーゲン結合が促進されるが,それには血小板糖タンパク質IIb/IIIa複合体を必要とする。活性化によって血小板の貯蔵顆粒からアデノシン二リン酸(ADP)が放出され,シクロオキシゲナーゼ媒介性の反応を介してアラキドン酸がトロンボキサンA2へ変換される。放出されたADPが他の血小板上のP2Y12受容体と作用することにより,これらの血小板が活性化され,損傷部位へ動員される。さらに,ADP(およびトロンボキサンA2)により血小板糖タンパク質IIb/IIIa複合体の変化が促進され,それによりフィブリノーゲン結合が増加することで,血小板の凝集が可能となる。

遺伝性内因性血小板疾患では,以上の基質および段階のいずれかにおける異常が関与している可能性がある。これらの疾患は,血小板数および凝固検査の結果が正常でも,生涯にわたる出血性疾患が認められる患者で疑われる。診断は通常血小板凝集能検査に基づくが,血小板凝集能検査の結果は大きく変動しうるため,確定的な結果が得られない場合も多い(血小板機能の遺伝性疾患における凝集能検査の結果 血小板機能の遺伝性疾患における凝集能検査の結果 遺伝性内因性血小板疾患はまれで,生涯にわたり出血傾向が認められる。診断は血小板凝集能検査で確定する。重篤な出血を抑制するため,通常は血小板輸血が必要である。 (血小板疾患の概要も参照のこと。) 正常な止血には,血小板の粘着および活性化が必要である。 血小板の粘着(すなわち,露出した血管内皮下層への血小板の付着)には,フォン・ウィルブランド因子(VWF)および血小板糖タンパク質Ib/IX複合体を必要とする。... さらに読む を参照)。血小板凝集能検査は,血小板が様々な活性化物質(例,コラーゲン,アドレナリン,ADP,リストセチン)に反応して凝集する能力を評価する。

血小板凝集能検査は,血小板数が100,000/μLを下回る場合は信頼できない。

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血小板粘着障害

ベルナール-スーリエ症候群は,まれな常染色体劣性遺伝疾患である。血管内皮のVWFに結合する糖タンパク質Ib/IX複合体の欠損により,血小板の粘着が妨げられる。出血が重度になる場合がある。血小板は異常に大きい。リストセチンでは凝集しないが,ADP,コラーゲン,およびアドレナリンでは正常に凝集する。

これらの疾患ではいずれも,重篤な出血をコントロールするために血小板輸血が必要になる。

血小板活性化障害

血小板活性化の増幅障害は,最も一般的な遺伝性内因性血小板疾患であり,軽度の出血を引き起こす。この病態は,血小板顆粒内のADPが減少すること(貯蔵プールの欠乏),アラキドン酸からトロンボキサンA2を生成できないこと,または血小板がトロンボキサンA2に反応して凝集する能力を欠いていることに起因している可能性がある。

血小板凝集能検査では,コラーゲン,アドレナリン,および低用量のアデノシン二リン酸(ADP)への曝露後には凝集が低下し,リストセチンおよび高用量ADPへの曝露後には凝集が正常となる。同様のパターンはNSAIDまたはアスピリンを使用しても起こる可能性があり,その作用は数日間続くことがある。したがって,これらの薬剤を最近服用した患者では,血小板凝集能検査は行うべきでない。

血小板無力症(グランツマン病)は,血小板糖タンパク質IIb/IIIa受容体に異常が生じる,まれな常染色体劣性遺伝疾患であり,血小板が凝集できない。患者は重度の粘膜出血(例,鼻腔パッキングおよび濃厚血小板の輸血を行わなければ止まらない鼻出血)を起こす場合もある。アドレナリン,コラーゲン,または高用量ADPへの曝露にも血小板が凝集せず,リストセチンへの曝露後に一過性に凝集するという所見によって診断を確定する。重篤な出血を抑制するために血小板輸血が必要である。

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