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有口赤血球症および低リン血症による貧血

執筆者:

Evan M. Braunstein

, MD, PhD, Johns Hopkins School of Medicine

最終査読/改訂年月 2017年 1月

溶血性貧血の概要も参照のこと。)

有口赤血球症(中央を横切る切れ込みまたは小孔がある赤血球)および低リン血症は,溶血性貧血に至る赤血球膜異常を引き起こす。

有口赤血球症

有口赤血球症は,まれな赤血球疾患で,正常では蒼白に見える赤血球中央部が口唇様またはスリット様に変化する。有口赤血球症は先天性と後天性の場合があり,いずれでも無症状の場合と溶血が生じる場合がある。症状が存在する場合,主に貧血に起因する。

先天性の有口赤血球症は,常染色体優性遺伝を示し,まれである。乳幼児期に重度の溶血性貧血を引き起こしうる。赤血球膜は,1価の陽イオン(ナトリウムおよびカリウム)に対する透過性が亢進している;2価の陽イオンおよび陰イオンの移動は正常である。有口赤血球の割合は赤血球の脆弱性増加に伴って変化し,また自己溶血はグルコース濃度の不安定な是正により変化する。一部の症例では,脾臓摘出により貧血が改善する。

溶血性貧血を伴う後天的な有口赤血球症は,主に最近の過剰なアルコール摂取に伴って生じる。末梢血中の有口赤血球および溶血は,アルコール離脱から2週間以内に消失する。

低リン血症による貧血

赤血球の柔軟性は,赤血球内のATP値によって異なる。血清リン酸濃度は赤血球ATP値に影響するため,血清リン濃度が低いと(0.5mg/dL[0.16mmol/L]未満)赤血球ATPが枯渇する。低リン血症がもたらす複雑な代謝異常には,2,3-ジホスホグリセリン酸欠乏,酸素解離曲線左方移動,グルコース利用の減少,乳酸産生増加などもある。結果として生じる硬い非変形性の赤血球は,毛細血管床で損傷を受けやすく,溶血および小型の球状赤血球(微小球状赤血球症)を生じる。

重度の低リン血症は以下の状況において生じることがある:

リン酸補充は貧血を予防または改善するため,低リン血症の患者またはそのリスクがある患者に検討される。

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