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バーキットリンパ腫

執筆者:

Carol S. Portlock

, MD, Weill Cornell University Medical College

最終査読/改訂年月 2018年 4月
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バーキットリンパ腫は,小児および成人にみられるアグレッシブB細胞リンパ腫である。病型として風土病型(アフリカ人),散発型(非アフリカ人),および免疫不全型がある。

古典的バーキットリンパ腫は,中央アフリカで風土病となっており,米国では小児リンパ腫の30%を占めている。アフリカに多い風土病型は,下顎または顔面骨の腫大として現れることが多い。

散発型(非アフリカ人)のバーキットリンパ腫では,腹部病変が優勢であり,しばしば回盲弁または腸間膜の領域から発生する。腫瘍により腸閉塞を来すことがある。脳やその他の実質臓器などの節外部位も侵されることがある。成人では,病変が巨大化および全身化することがあり,肝臓,脾臓,および骨髄に大きな病変ができることが多い。中枢神経系病変は,リンパ腫の診断時または再発時に認められることが多い。

バーキットリンパ腫は,ヒトで最も急速に増殖する腫瘍であり,病理学的検査では,高い細胞分裂割合,B細胞の単クローン性増殖,および良性マクロファージがアポトーシスに陥った悪性リンパ球を取り込んだstarry-sky像を認める。FDG-PETでは,腫瘍の代謝活性が高い。8番染色体上のC-myc遺伝子と14番染色体の免疫グロブリン重鎖遺伝子を巻き込んだ特徴的な遺伝子転座がみられる。風土病型にはエプスタイン-バーウイルス感染症 伝染性単核球症 伝染性単核球症は,エプスタイン-バーウイルス(EBV,ヒトヘルペスウイルス4型)により引き起こされ,疲労,発熱,咽頭炎,およびリンパ節腫脹を特徴とする。疲労は数週間から数カ月間続くことがある。気道閉塞,脾破裂,および神経症候群などの重症合併症がときに起こる。診断は臨床的に,またはEBVの血清学的検査により行う。治療は支持療法による。 (ヘルペスウイルス感染症の概要を参照のこと。)... さらに読む 伝染性単核球症 との間に密接な関連がみられるが,病因にエプスタイン-バーウイルスが関与しているかどうかは確定していない。バーキットリンパ腫は,HIV/AIDS患者で高頻度にみられ,AIDSを定義する疾患となることがある。

診断

  • リンパ節または骨髄生検

  • まれに腹腔鏡検査

診断はリンパ節または別の疑わしい病変部位(骨髄など)の組織生検に基づく。まれに,診断および治療のいずれに対しても腹腔鏡検査が使用されることがある。病期診断には,FDG-PET/CTによる腫瘍の画像検査が含まれ,これが行えない場合は,代わりに胸部,腹部,および骨盤部のCTを施行してもよい。骨髄生検,髄液細胞診,およびLDHを含む臨床検査も施行すべきである。腫瘍増殖が急速であるため,病期診断検査は迅速に行う必要がある。

治療

  • 強力な化学療法

腫瘍増殖が急速なため,治療はすみやかに開始しなければならない。強力な交互療法レジメンであるシクロホスファミド,ビンクリスチン,ドキソルビシン,メトトレキサート,イホスファミド,エトポシド,およびシタラビン(CODOX-M/IVAC)にリツキシマブを追加することで,小児および60歳未満の成人で80%を超える治癒率が得られる。60歳以上の患者では,リツキシマブ + エトポシド,プレドニゾン,ビンクリスチン(Oncovin),ドキソルビシン(用量を調整したR-EPOCH)などのレジメンも,一般的に使用されて成功を収めている。中枢神経系転移がない患者には中枢神経系予防が不可欠である。

治療では腫瘍崩壊症候群 腫瘍崩壊症候群およびサイトカイン放出症候群 がん治療を受ける患者は,しばしば有害作用を経験する。このような有害作用を管理することで,生活の質が向上する(がん治療の概要も参照)。 悪心および嘔吐は,がん患者でよくみられ,がん自体(例,腫瘍随伴症候群)またはその治療(例,化学療法,脳または腹部への放射線療法)に起因することがある。しかしながら,悪心および嘔吐が難治性であれば,基本的な臨床検査(電解質,肝機能検査,リパーゼ)や腸閉塞または頭蓋内転移を調べるX線撮影などの追加検査を速やか... さらに読む がよくみられ,静注による補液,多くの場合でラスブリカーゼを併用したアロプリノール投与,アルカリ化に加え,電解質(特にカリウム,リン,およびカルシウム)に細心の注意を払わなければならない。一部の患者では,高カリウム血症 高カリウム血症 高カリウム血症とは,血清カリウム濃度が5.5mEq/Lを上回ることであり,通常は腎臓からのカリウム排泄の低下またはカリウムの細胞外への異常な移動によって発生する。通常,カリウム摂取の増加,腎臓からのカリウム排泄を障害する薬剤,および急性腎障害または慢性腎臓病など,いくつかの寄与因子が同時に存在する。高カリウム血症は,糖尿病性ケトアシドーシスや,代謝性アシドーシスでも生じる可能性がある。臨床症状は一般に神経筋症状であり,筋力低下および,重... さらに読む に対して透析 腎代替療法の概要 腎代替療法(RRT)は,腎不全患者において内分泌機能以外の腎機能を代替する治療法であり,ときに特定の中毒にも用いられる。RRTの方法としては,持続的血液濾過および血液透析,間欠的血液透析,腹膜透析などがある。いずれの方法でも,透過膜を介した透析および濾過によって溶質を交換し,血液から水分を除去する。... さらに読む が必要になることがある。

腫瘍に起因する腸閉塞がみられるが,最初の診断-治療的な開腹手術で腫瘍が完全に切除された患者では,その後もまだ侵襲性の高い治療が適応となるが,サイクル数を減らす必要が生じる場合がある。治療終了時点で,PETによるcomplete metabolic responseか,CTおよび骨髄所見による完全奏効が得られているはずである。寛解導入が不成功に終わるか再発(典型的には12カ月以内)した患者の20%は予後不良である。サルベージ療法または新規の臨床試験を考慮すべきである。

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