健全な骨構造に不可欠であるマンガン(Mn)は,マンガン特異的であるグリコシルトランスフェラーゼおよびホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼなど,いくつかの酵素系の成分である。摂取量の中央値は1.6~2.3mg/日であり,吸収率は5~10%である。
マンガン欠乏症についてはまだ文献でも確証的ではないが,ボランティア1名での試験例で,一過性の皮膚炎,低コレステロール血症,およびアルカリホスファターゼ濃度の上昇がみられた。
(ミネラル欠乏症および中毒の概要 ミネラルの概要 ヒトには6種類の多量ミネラル(マクロミネラル)がグラム単位で必要である。 4種類の 陽イオン:ナトリウム,カリウム,カルシウム,およびマグネシウム 付随する2種類の 陰イオン:塩化物イオンとリン 1日当たりの必要量は0.3~2.0gである。骨,筋肉,心臓,および脳の機能が,これらの多量ミネラルに依存している。... さらに読む も参照のこと。)