(身体化の概要 身体化の概要 身体化とは,精神現象が身体症状として現れることである。身体化を特徴とする障害は,症状が無意識かつ不随意的に発生するものから,症状が意識的かつ意図的に現れるものまでの一連のものとして認められる。この一連のものには以下が含まれる: 身体症状症および関連症群 作為症 詐病(精神障害ではない)... さらに読む および 自らに負わせる作為症 自らに負わせる作為症 作為症とは,明らかな外的報酬がない状況において,身体症状または精神症状を捏造するものであり,この行動を起こす動機は病人の役割を装うことにある。症状は急性かつ劇的で,もっともらしく見える場合がある。患者はしばしば治療を求めて医師や病院を次々と受診する。しばしばストレスおよび重度のパーソナリティ障害(ほとんどは境界性パーソナリティ障害)の関与が示唆されるが,原因は不明である。診断は臨床的に行う。明らかに効果的な治療法はない。... さらに読む も参照のこと。)
この障害はかつて,代理人による虚偽性障害や代理ミュンヒハウゼン症候群として知られていた。他者に負わせる作為症では,患者(通常は親などの養育者)が自身(自らに負わせる作為症のように)ではなく,世話をしている相手(通常は子供)に身体的または精神的な症状または徴候を意図的に生み出すか,捏造する。
養育者は病歴を偽り,小児を薬剤または他の物質で傷つけたり,尿検体に血液や細菌汚染物を加えるなどにより病気を装う。養育者は小児への治療を求め,小児のことを深く心配し,守ろうとしているかのように見える。小児は頻回の入院歴を有するのが典型的で,その理由は通常,様々な非特異的症状であるが,確定的な診断には至らない。被害を蒙る子供は重篤な状態になったり,ときには死亡することもある。