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うつ病の薬物治療

執筆者:

William Coryell

, MD, Carver College of Medicine at University of Iowa

最終査読/改訂年月 2018年 5月
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本ページのリソース

うつ病の治療には,いくつかの薬物クラスおよび薬物が使用できる:

薬剤の選択 抗うつ薬の選択と投与 うつ病の治療には,いくつかの薬物クラスおよび薬物が使用できる: 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI) セロトニン調節薬(5-HT2遮断薬) セロトニン-ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 ノルアドレナリン-ドパミン再取り込み阻害薬 さらに読む では,特定の抗うつ薬に対する過去の反応を参考にすることがある。それ以外の場合は,SSRIが最初の第1選択薬とされる場合が多い。異なるSSRIは典型例に対して同等に効果的であるが,特定の患者では薬剤の特定の性質により適否が異なる(Professional.see table 抗うつ薬 抗うつ薬 うつ病の治療には,いくつかの薬物クラスおよび薬物が使用できる: 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI) セロトニン調節薬(5-HT2遮断薬) セロトニン-ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 ノルアドレナリン-ドパミン再取り込み阻害薬 さらに読む および抑うつ障害群:治療 治療 抑うつ障害群は,機能を妨げるほど重度または持続的な悲しみ,および興味または喜びが減退することにより特徴づけられる。正確な原因は不明であるが,おそらくは遺伝,神経伝達物質の変化,神経内分泌機能の変化,および心理社会的因子が関与する。診断は病歴に基づく。通常,治療は薬物療法,精神療法,またはその両方,および電気痙攣療法から成る。 うつ病という用語は,しばしばいくつかの抑うつ障害群のいずれかを指して用いられる。一部はDiagnostic... さらに読む を参照)。

抗うつ薬と自殺リスク

患者とその家族などには,少数の患者では,抗うつ薬の投与開始後または増量後1週間以内に,焦燥,抑うつ,および不安が増強したように見える場合があることを警告すべきであり,治療に伴い悪化した症状は医師に報告させるべきである。一部の患者(特に幼児および青年)では焦燥,抑うつの増強,および不安を確認して直ちに治療しないと,自殺の可能性が高まるため,この状況は緊密にモニタリングすべきである。

FDAの企業主導型臨床試験のデータベースの解析結果を受けて,24歳以下の患者では抗うつ薬全般に希死念慮および自殺企図の発現リスク増加との関連がみられるという警告が表示されることになった。その後実施されたFDAおよび他のデータの解析は,この結論に疑義を呈している(1 総論の参考文献 うつ病の治療には,いくつかの薬物クラスおよび薬物が使用できる: 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI) セロトニン調節薬(5-HT2遮断薬) セロトニン-ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 ノルアドレナリン-ドパミン再取り込み阻害薬 さらに読む )。

自殺傾向の発生リスクは,SSRI,セロトニン-ノルアドレナリン再取り込み阻害薬,三環系抗うつ薬,モノアミン酸化酵素阻害薬などの抗うつ薬のクラス間で異ならないことが,エビデンスから示唆されている。個々の抗うつ薬と関連するリスクを判定するにはエビデンスが十分ではない。

総論の参考文献

選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)

この種の薬物はセロトニン(5-ヒドロキシトリプタミン[5-HT])の再取り込みを阻害する。SSRIには,シタロプラム,エスシタロプラム,フルオキセチン,フルボキサミン,パロキセチン,セルトラリン,ビラゾドン(vilazodone)などがある。これらの薬物は同じ作用機序を有するが,その臨床特性には差があるため,選択が重要になる。SSRIは治療域が広く,投与は比較的容易で,用量調節の必要性はほとんどない(フルボキサミンを除く)。

SSRIは,シナプスでのセロトニンの再取り込みを阻害することにより,シナプス後膜のセロトニン受容体を刺激してセロトニンシグナルを増加させる。SSRIはセロトニン神経系に対して選択的であるが,セロトニン受容体のサブタイプに対する特異性はない。5-HT1受容体を刺激して抗うつ作用および抗不安作用をもたらす一方で,5-HT2受容体も刺激するため,往々不安,不眠,および性機能障害を引き起こし,かつ5-HT3受容体を刺激して,悪心および頭痛を引き起こすことが多い。このように,SSRIは逆説的に不安を軽減することも,惹起することもある。

性機能障害(特にオルガスム到達困難であり,性欲減退および勃起障害もみられる)が3分の1以上の患者でみられる。一部のSSRIは体重増加を引き起こす。他のSSRI(特にフルオキセチン)が最初の数カ月間に食欲不振を引き起こすことがある。SSRIは抗コリン作用,抗アドレナリン作用,および心筋伝導作用をほとんど有さない。鎮静作用はあっても軽微であるが,一部の患者では,投与開始後数週間で日中の眠気を呈する傾向がある。患者によっては軟便または下痢が生じる。

薬物相互作用は比較的まれであるが,フルオキセチン,パロキセチン,およびフルボキサミンは,チトクロムP450(CYP450)を阻害する可能性があるため,重篤な薬物相互作用を引き起こすことがある。例えば,これらの薬物はプロプラノロールおよびメトプロロールなど特定のβ遮断薬の代謝を阻害する能力があり,低血圧と徐脈を惹起する可能性がある。

SSRIは投与を突然中止した場合,中止症状(例,易怒性,不安,悪心)が発生する可能性があるが,フルオキセチンはこのような作用を起こす可能性が低い。

セロトニン調節薬(5-HT2遮断薬)

この種の薬物は,主に5-HT2受容体を遮断し,セロトニンおよびノルアドレナリンの再取り込みを阻害する。セロトニン調節薬としては以下のものがある:

  • トラゾドン

  • ミルタザピン

セロトニン調節薬は抗うつ作用および抗不安作用を併せもつが,性機能障害は引き起こさない。

トラゾドンはシナプス前膜でのセロトニンの再取り込みを阻害しない。持続勃起症を引き起こすほか(1000例当たり1例),α1遮断薬として,起立性(体位性)低血圧を引き起こすことがある。鎮静作用が非常に強いため,抗うつ薬としての用量(>200mg/日)での使用には制限がある。不眠を伴ううつ病患者に50~100mg,就寝時で投与されることが最も多い。

ミルタザピンはセロトニンの再取り込みを阻害し,α2アドレナリン自己受容体だけでなく,5-HT2および5-HT3受容体を遮断する。その結果として,性機能障害または悪心を呈することなく,セロトニン作動性機能およびノルアドレナリン作動性機能を増強する。心臓への有害作用を有さず,肝薬物代謝酵素との相互作用もわずかであり,H1(ヒスタミン)受容体遮断に仲介される鎮静および体重増加を引き起こすが,一般に忍容性は良好である。

セロトニン-ノルアドレナリン再取り込み阻害薬

この種の薬物(例,デスベンラファキシン,デュロキセチン,レボミルナシプラン[levomilnacipran],ベンラファキシン,ボルチオキセチン)は,三環系抗うつ薬 複素環系抗うつ薬 うつ病の治療には,いくつかの薬物クラスおよび薬物が使用できる: 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI) セロトニン調節薬(5-HT2遮断薬) セロトニン-ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 ノルアドレナリン-ドパミン再取り込み阻害薬 さらに読む と同様に,セロトニンおよびノルアドレナリンに対する二重の作用機序を有する。

しかしながら,毒性はSSRIのそれに近い。最初の2週間は悪心が最も一般的な問題となり,高用量では,用量依存的で,適度な血圧上昇がみられる。投与を突然中止すると,しばしば中止症状(例,易怒性,不安,悪心)が発生する。

デュロキセチンは,有効性および有害作用の点でベンラファキシンと類似している。

ノルアドレナリン-ドパミン再取り込み阻害薬

このクラスの薬物は,明確には解明されていない機序により,カテコールアミン作動性,ドパミン作動性,およびノルアドレナリン作動性の機能によい影響を及ぼし,セロトニン神経系には作用しない。

現時点では,ブプロピオンがこの薬物クラスに属する唯一の薬剤である。注意欠如・多動症またはコカイン依存を合併したうつ病患者と,禁煙を試みているうつ病患者に役立つ可能性がある。ブプロピオンはごく少数の患者で高血圧を引き起こすが,それ以外には心血管系に対する作用はない。ブプロピオンは150mg超,1日3回(または持続放出型[SR]製剤では200mg超,1日2回もしくは延長放出型[XR]製剤では450mg超,1日1回)で投与を受ける患者の0.4%で痙攣発作を引き起こす可能性があり,過食症のある患者ではリスクが増大する。ブプロピオンは肝酵素のCYP2D6を阻害するが,性機能に対する有害作用はなく,併用薬とほとんど相互作用しない。焦燥は一般的であるが,SRまたはXR製剤を使用すれば,かなり減弱する。

複素環系抗うつ薬

この薬物群は,かつては治療の中心とされていたもので,三環系抗うつ薬(第三級アミンであるアミトリプチリンおよびイミプラミンならびにそれらの第二級アミン代謝物であるノルトリプチリンおよびデシプラミン),改良型三環系抗うつ薬,および四環系抗うつ薬が含まれる。

短期的には,複素環系抗うつ薬はシナプス間隙での再取り込みを遮断することにより,主としてノルアドレナリンの利用性を高め,またセロトニンの利用性もある程度高める。長期使用では,シナプス後膜上のα-1アドレナリン受容体の発現にダウンレギュレーションが生じるが,この機序がこれらの薬物による抗うつ活性の最終的な共通経路である可能性がある。

これらの薬物は効果的ではあるが,過量投与により毒性が生じ,有害作用も他の抗うつ薬より多いため,現在ではほとんど使用されていない。複素環系抗うつ薬のより一般的な有害作用は,ムスカリン受容体遮断作用,ヒスタミン受容体遮断作用,および抗α1アドレナリン作用によるものである。多くの複素環系抗うつ薬には強い抗コリン作用があり,そのため,高齢者と前立腺肥大症,緑内障,または慢性便秘を有する患者には適さない。全ての複素環系抗うつ薬,特にマプロチリンおよびクロミプラミンは,痙攣発作の閾値を低下させる。

モノアミン酸化酵素阻害薬(MAOI)

この種の薬物は,3種類の生体アミン(ノルアドレナリンドパミン,セロトニン)および他のフェニルエチルアミン類の酸化的脱アミノ化を阻害する。

最も重要な価値は,SSRI,三環系抗うつ薬,およびときに電気痙攣療法さえも無効な難治性または非定型うつ病の治療にある。

米国で抗うつ薬として市販されているMAOI(例,フェネルジン,トラニルシプロミン,イソカルボキサジド)は,不可逆的かつ非選択的(MAO-AとMAO-Bを阻害する)である。より低用量でMAO-Bのみを阻害する別のMAOI(セレギリン)が貼付剤として利用できる。

MAO-AとMAO-Bを阻害するMAOIを交感神経刺激薬またはチラミンもしくはドパミンを含有する食品と同時に摂取すると,高血圧クリーゼが発生する可能性がある。熟成チーズはチラミン含量が多いため,この作用は「チーズ反応」と呼ばれている。この反応が懸念されるため,MAOIはあまり使用されていない。より低用量のセレギリン貼付剤は,開始用量(6mg貼付剤)からの増量が必要ではない限り,特に食事制限もなく安全に使用できると考えられる。より選択的かつ可逆的なMAOI(例,モクロベミド[moclobemide],ベフロキサトン[befloxatone])は,MAO-Aを阻害し,これらの相互作用が比較的少ないが,米国では入手できない。

高血圧クリーゼと発熱発作(febrile crisis)を予防するために,MAOIを服用する患者は,交感神経刺激薬(例,プソイドエフェドリン),デキストロメトルファン,レセルピン,ペチジンのほか,モルトビール,キャンティワイン,シェリー,リキュール,チラミンまたはドパミンを含有する熟し過ぎた食品または熟成食品(例,ソラマメなどの豆類,酵母抽出物,缶詰のいちじく,レーズン,ヨーグルト,チーズ,サワークリーム,醤油,ニシンの酢漬け,キャビア,レバー,バナナの皮,非常に柔らかくした肉)を避けるべきである。クロルプロマジン25mg錠を携帯させることも可能で,こうした高血圧反応の徴候が生じたら直ちに1~2錠を服用させ,最寄りにある病院の救急外来を受診させるべきである。

MAOIの一般的な有害作用として,勃起障害(トラニルシプロミンで最も少ない),不安,悪心,めまい,不眠,足部浮腫,体重増加などがある。

MAOIは他のクラスの抗うつ薬と併用すべきではなく,2つのクラスの薬剤を使用する場合は,少なくとも2週間(半減期の長いフルオキセチンについては5週間)の間隔を空けるべきである。MAOIをセロトニン神経系に作用する抗うつ薬(例,SSRI)と併用すると,セロトニン症候群 セロトニン症候群 セロトニン症候群とは,通常は薬物に関連した,中枢神経系におけるセロトニン作動活性の亢進によって生じる,生命を脅かす可能性のある病態である。症状としては,精神状態の変化,高体温,自律神経および神経筋の活動亢進などがある。診断は臨床的に行う。治療は支持療法による。 (熱中症の概要も参照のこと。) セロトニン症候群は,治療目的での薬物使用,服毒,または最も一般的には2つのセロトニン作動薬を使用した際の意図しない薬物相互作用によって生じることが... さらに読む (生命を脅かす可能性のある病態で,精神状態の変化,高体温,自律神経および神経筋の活動亢進を呈しうる)が生じる可能性がある。

MAOIを服用中で,かつ喘息治療薬もしくは抗アレルギー薬,局所麻酔薬,または全身麻酔薬の使用も必要な患者には,精神科医に加えて神経精神薬理学の専門知識を有する内科医,歯科医,または麻酔医が治療を行うべきである。

メラトニン作動性抗うつ薬

アゴメラチン(agomelatine)は,メラトニン(MT1/MT2)作動薬であり,かつ5-HT2C受容体拮抗薬である。本剤はうつ病エピソードに対して使用される。

アゴメラチン(agomelatine)は,大半の抗うつ薬より有害作用が少なく,日中の鎮静,不眠,体重増加,性機能障害を引き起こさない。嗜癖性がなく,離脱症状を引き起こさない。頭痛,悪心,および下痢を引き起こすことがある。また,本剤は肝酵素濃度を上昇させることがあり,治療開始前およびその後6週間毎にこれらの濃度を測定すべきである。肝機能障害のある患者では禁忌である。

アゴメラチン(agomelatine)は就寝時に25mgを服用させる。

ケタミン様薬剤

多数の研究から,治療抵抗性のうつ病患者に麻酔量ではなく亜麻酔(sub-anesthetic)用量でケタミンを投与すると,しばしば(典型的には短期的ではあるが)他に例のない速さで抑うつ症状の消失が得られることが示されている。FDAは最近,この集団を対象として,ケタミンのSエナンチオマーであるエスケタミンの使用を承認した。

ケタミンを亜麻酔(sub-anesthetic)用量で投与する場合の推定される作用機序は,現在承認されている他の抗うつ薬のほぼ全てでみられるモノアミン受容体に対する作用が主たる機序ではないという点で,特に注目を集めている。むしろ,この場合の作用は,グルタミン酸の放出を脱抑制するN-メチル-d-アスパラギン酸(NMDA)受容体の遮断から始まると考えられている。これが次に脳由来神経栄養因子(BDNF)の合成を増加させ,mTOR(mammalian target of rapamycin)とAMPA(α-アミノ-3-ヒドロキシ-5-メチル-4-イソキサゾールプロピオン酸)受容体の両方の活性化を通じて,慢性ストレスおよび高コルチゾール血症により特異的に影響を受けている皮質錐体細胞のスパイン密度の急速な増加をもたらす。

抗うつ薬としての用量のケタミンの投与を受けた患者は,その大半が抑うつ症状の全般的な改善を経験し,改善の程度は3~4時間でピークに達し,大半の症例でその後1~2週間かけて弱まる。数週間かけて複数回の投与を行うことで改善期間が延長するが,その後数カ月間の再発率は高い。ケタミンを使用している診療所の多くでは,治療間隔を調整しており,月1回のみの治療で改善を維持できる患者もいる。

開始量は静注のケタミンで0.5mg/kgである。エスケタミンの鼻腔内投与の開始量は56mgである。ケタミンの静注については0.5mg/kgを超える用量で有効性が向上することを示すエビデンスはない。エスケタミンの鼻腔内投与の治療域は56~84mgである。

投与後2時間は患者を院内でモニタリングし,翌日まで運転をしないよう指導すべきである。血圧が急激に上昇する場合は,介入が必要になることがある。

抗うつ薬の選択と投与

薬剤の選択では,特定の抗うつ薬に対する過去の反応を参考にすることがある。それ以外の場合は,SSRIが最初の第1選択薬とされる場合が多い。異なるSSRIは典型例に対して同等に効果的であるが,特定の患者では薬剤の特定の性質により適否が異なる(Professional.see table 抗うつ薬 抗うつ薬 うつ病の治療には,いくつかの薬物クラスおよび薬物が使用できる: 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI) セロトニン調節薬(5-HT2遮断薬) セロトニン-ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 ノルアドレナリン-ドパミン再取り込み阻害薬 さらに読む )。

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1つのSSRIが無効の場合,別のSSRIで代替することもできるし,または代わりに異なるクラスの抗うつ薬を使用することもある。トラニルシプロミン,20~30mg,経口,1日2回は,他の抗うつ薬を順次試みて抵抗性となったうつ病に,しばしば効果的であり,MAOIの使用経験を積んだ医師が投与すべきである。難治例では,患者とその家族などに対する心理的支援が特に重要となる。

SSRIの頻度の高い有害作用である不眠は,用量を減量することにより,あるいは低用量のトラゾドンまたは鎮静作用を有する別の抗うつ薬を追加することにより治療する。初期の悪心および軟便は通常消失するが,拍動性頭痛は必ず消失するとは限らないため,使用薬剤のクラスを変更する必要がある。SRRIが焦燥を引き起こす場合は,投与を中止すべきである。SSRI療法中に性欲減退,インポテンツ,または無オルガスム症(anorgasmia)が生じた場合には,減量またはセロトニン調節薬もしくはノルアドレナリン-ドパミン再取り込み阻害薬への切替えが有用となりうる。

SSRIは,多くのうつ病患者を刺激する傾向があり,朝に投与すべきである。複素環系抗うつ薬は,就寝時に全量を服用することで,通常は鎮静薬が不要になり,日中の有害作用が最小限になり,アドヒアランスが改善する。MAOIは,過度の刺激を避けるため,通常は朝と午後早めの時間に使用する。

通常,大半のクラスの抗うつ薬による治療効果は,約2~3週間で生じる(ときに早ければ4日間,または遅ければ8週間のこともある)。軽度または中等度のうつ病の初回エピソードに対して,抗うつ薬を6カ月間投与し,その後2カ月かけて漸減すべきである。エピソードが重度または再発の場合ないしは自殺のリスクがある場合には,十分な寛解をもたらす用量での投与を維持期にも継続すべきである。

通常,再発を予防するため,抗うつ薬による治療を6~12カ月間(50歳以上の患者では最長2年間)継続する必要がある。

大半の抗うつ薬(特にSSRI)は,突然中止するのではなく,徐々に(1週当たり約25%ずつ)減量すべきであり,SSRIを突然中止すると,中断症状(悪心,悪寒,筋肉痛,めまい,不安,易怒性,不眠,疲労感)が生じることがある。離脱症状の可能性および重症度はSSRIの半減期に反比例する。

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