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進行性核上性麻痺

(Steele-Richardson-Olszewski症候群)

執筆者:

Hector A. Gonzalez-Usigli

, MD,

  • HE UMAE Centro Médico Nacional de Occidente
  • Movement Disorders Clinic

最終査読/改訂年月 2017年 2月

進行性核上性麻痺は,眼球の随意運動を進行性に障害し,動作緩慢,進行性体軸性ジストニアを伴う筋強剛,仮性球麻痺,および認知症をもたらす,まれな中枢神経系の変性疾患である。診断は臨床的に行う。治療は症状の緩和に焦点を置く。

進行性核上性麻痺の原因は不明である。

基底核および脳幹のニューロンが変性し,異常なリン酸化を示すタウタンパクを含んだ神経原線維変化も認められる。基底核および深部白質の多発ラクナ梗塞は進行性核上性麻痺と類似する場合がある;しかしながら,脳血管疾患は変性疾患ではなく,より階段状に進行する。

症状と徴候

進行性核上性麻痺の症状は通常,中年期後期に始まる。

初発症状は以下のものでありうる:

  • 首を固定した状態での上方視または下方視の困難や階段昇降の困難

眼球の随意運動,特に垂直方向の運動が困難になるが,眼球の反射運動は正常に保たれる。

動作が緩慢になり,筋肉が硬直し,体軸性ジストニアが生じる。患者は後方に倒れそうになる傾向がある。

情緒不安定に伴う嚥下困難および構音障害(仮性球麻痺)がよくみられる。静止時振戦が生じる場合がある。

最終的には認知症に至る。

多くの患者は約5年以内に生活能力を失い,約10年以内に死亡する。

診断

  • 臨床的評価

進行性核上性麻痺の診断は臨床的に行う。

通常は他の疾患を除外するためにMRIを施行する。進行例のMRIでは,特徴的な中脳の縮小を認め,これは正中矢状断像で最もよく観察され,中脳がハチドリまたは皇帝ペンギンに似た形状を呈する。横断像では,中脳はアサガオのように見えることがある(1)。

診断に関する参考文献

治療

  • 支持療法

進行性核上性麻痺の治療では,症状の緩和に焦点を置くが,満足のいく効果は得られない。ときに,レボドパおよび/またはアマンタジンにより筋強剛が部分的に軽減することがある。理学療法と作業療法は,患者の移動能力と機能を改善し,転倒リスクを減少させるのに役立つことがある。

進行性核上性麻痺は致死的な疾患であるため,診断された直後から,事前指示書を準備するように奨励すべきである。これらの指示書には,終末期においてどのような種類の医療を希望するかを示すべきである。

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