Msd マニュアル

Please confirm that you are a health care professional

honeypot link

自律神経性ニューロパチー

執筆者:

Phillip Low

, MD, College of Medicine, Mayo Clinic

最終査読/改訂年月 2018年 12月
患者さん向けの 同じトピックページ はこちら

自律神経性ニューロパチーは,自律神経線維が不均衡に侵される末梢神経疾患である。

最もよく知られた自律神経性ニューロパチーは,アミロイドーシス アミロイドーシス アミロイドーシスは,異常凝集したタンパク質から成る不溶性線維の細胞外蓄積を特徴とする多様な疾患群である。これらのタンパク質は局所に蓄積してほとんど症状を引き起こさない場合もあるが,全身の複数の臓器に蓄積して,重度の多臓器不全をもたらすこともある。アミロイドーシスは原発性の場合と,種々の感染症,炎症,または悪性疾患に続発する場合とがある。 さらに読む アミロイドーシス 自己免疫疾患 自己免疫疾患 自己免疫疾患では,免疫系が内因性抗原(自己抗原)に対する抗体を産生する。以下の過敏反応が関与することがある: II型:抗体で覆われた細胞が抗体で覆われた異物粒子と同様に補体系を活性化して,組織損傷を引き起こす。 III型:損傷の機序に抗原抗体複合体の沈着が関与する。 IV型:損傷がT細胞介在性である。 (アレルギー疾患およびアトピー性疾患の概要も参照のこと。) さらに読む または糖尿病に起因する末梢神経障害 糖尿病性神経障害 糖尿病患者における長年にわたるコントロール不良の高血糖は,複数の合併症をもたらすが,主なものは血管性の合併症であり,小径血管(微小血管性),大径血管(大血管性),またはその両方が侵される。 血管障害の発生機序としては,以下のものがある: 血清タンパク質および組織タンパク質の糖付加(終末糖化産物の形成を伴う) 超酸化物産生 血管透過性を亢進させ,内皮機能障害を引き起こすシグナル分子であるプロテインキナーゼCの活性化 さらに読む 糖尿病性神経障害 に伴うものである。

自己免疫性自律神経性ニューロパチーは,ウイルス感染後にしばしば発症する特発性疾患であり,発症は亜急性のことがある。

自律神経機能不全は通常,アルコール性末梢神経障害においては晩期の症候である。

症状と徴候

自律神経性ニューロパチーの一般的な症状としては,起立性低血圧 起立性低血圧 起立性(体位性)低血圧は,立位をとった際に生じる過度の血圧低下である。コンセンサスに基づく定義は,20mmHgを上回る収縮期血圧の低下,10mmHgを上回る拡張期血圧の低下,またはその両方である。症状としては意識の遠のき,ふらつき,めまい,錯乱,霧視などが,起立後数秒から数分以内に起こり,臥位により速やかに消失する。患者によっては,転倒,失神,さらには全身痙攣を起こす場合もある。運動または大食が症状を増悪させることもある。その他に併発す... さらに読む 神経因性膀胱 神経因性膀胱 神経因性膀胱は,神経性の損傷を原因とする膀胱機能障害(弛緩または痙性)である。症状としては,溢流性尿失禁,頻尿,尿意切迫,切迫性尿失禁,尿閉などがみられる。重大な合併症(例,反復性感染症,膀胱尿管逆流症,自律神経過反射)のリスクは高い。診断は画像検査と膀胱鏡検査または尿流動態検査による。治療としては,カテーテルを留置するか,排尿を誘発する方法を用いる。 (排尿の概要も参照のこと。)... さらに読む 勃起障害 勃起障害 勃起障害とは,性交を行うのに十分な勃起を達成または持続できない状態である。大半の勃起障害は血管,神経,精神,または内分泌疾患に関連したものであり,さらに薬剤使用も原因となりうる。評価は典型的には基礎疾患のスクリーニングとテストステロン濃度の測定である。治療選択肢としては,ホスホジエステラーゼ阻害薬の服用,プロスタグランジンの尿道内または海綿体内投与,陰圧式勃起補助具,外科的インプラントなどがある。... さらに読む ,胃不全麻痺,頑固な便秘 便秘 便秘は,排便が困難,排便回数が少ない,便が硬い,残便感がある状態である。(小児の便秘も参照のこと。) 排便ほど変化に富み,外部の影響を受けやすい身体機能はない。排便習慣は人によって大幅に異なり,年齢,生理機能,食事,社会的および文化的影響を受ける。何の根拠もなく排便習慣のことばかり考えている人もいる。欧米では,正常な排便回数は2~3回/日から2~3回/週である。 多くの人が,毎日排便がなければならないと誤解し,排便回数がそれよりも少なけ... さらに読む などがある。

体性神経線維に障害が起きた場合には,手袋靴下型の感覚消失および遠位筋の筋力低下を来すことがある。

診断

  • 臨床的評価

ウイルス感染後には,自己免疫性自律神経性ニューロパチーが疑われる場合がある。自己免疫性自律神経性ニューロパチー患者の約半数では抗ganglionicアセチルコリン受容体抗体(αA3サブユニット)が認められるが,ときに他の自律神経性ニューロパチーの患者にもみられる。

治療

  • 基礎疾患の治療

基礎疾患を治療する。

自己免疫性自律神経性ニューロパチーは免疫療法が奏効することがあり,重症例には血漿交換または免疫グロブリン静注を用いることができる。

患者さん向けの 同じトピックページ はこちら
家庭版で同じトピック をみる
よく一緒に読まれているトピック

おすすめコンテンツ

ANDROID iOS
医学事典MSDマニュアル モバイルアプリ版はこちら! ANDROID iOS
医学事典MSDマニュアル モバイルアプリ版はこちら! ANDROID iOS
TOP