(神経眼科疾患および脳神経疾患の概要 神経眼科疾患および脳神経疾患の概要 特定の脳神経の機能障害は,眼,瞳孔,視神経,または外眼筋とその神経に影響を及ぼす可能性がある;そのため,そういった障害は,脳神経疾患,神経眼科疾患,またはその両者とみなされる場合がある。神経眼科疾患は,眼球運動および視覚を制御・統合する中枢経路の機能障害が関与していることもある。脳神経疾患では,嗅覚,視覚,咀嚼,顔面の感覚または表情,味覚... さらに読む も参照のこと。)
片側顔面痙攣は通常,三叉神経痛の場合に類似した拍動性血管による神経圧迫によって生じる。
片側性,不随意性,無痛性の顔面筋収縮が通常は眼瞼から始まり,頬部および口に広がる。収縮は当初は間欠性のことがあるが,ほぼ持続性になることもある。
MRIではしばしば拍動性血管がみられるが,片側顔面痙攣の診断は最終的に臨床的に行う。焦点発作,眼瞼痙攣,およびチックも同様の症状を引き起こすことがあるため,このような疾患も考慮に入れるべきである。
片側顔面痙攣の最も効果的な治療は以下のものである:
罹患筋へのボツリヌス毒素(A型ボツリヌス毒素またはB型ボツリヌス毒素)の注射
三叉神経痛 治療 三叉神経痛は,第5脳神経の疾患に起因する,発作性の刺すような重度の顔面痛である。診断は臨床的に行う。治療は通常,カルバマゼピンまたはガバペンチンによるが,手術が必要となる場合もある。 (神経眼科疾患および脳神経疾患の概要も参照のこと。) 三叉神経痛は主に成人,特に高齢者に発生する。女性の方が多くみられる。 三叉神経痛は通常,以下によって生じる: 頭蓋内の動脈(例,前下小脳動脈,拡張した脳底動脈)による圧迫 さらに読む の治療(例,抗てんかん薬,バクロフェン,アミトリプチリン,手術)が用いられることもある。