神経学的診察に関する序論

執筆者:George Newman, MD, PhD, Albert Einstein Medical Center
レビュー/改訂 2020年 5月
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    神経学的診察は,診察室に入ってくる患者を注意深く観察することから始まり,観察は病歴聴取の間も継続する。機能面の障害が明確になるように,患者への介助は最小限に留めるべきである。姿勢や歩容とともに,患者が診察台に移動する際の速さ,対称性,および協調運動を注意深く観察する。また患者の物腰,服装,および応答から,患者の気分および社会的適応について情報が得られる。異常ないし通常と異なる話し方,言葉づかい,または遂行機能,空間無視,異様な姿勢,その他の運動異常は,正式な検査を行う前に明白になることがある。

    熟練した検者であれば,情報が得られるに従って,解剖および病態生理に関する予備的な仮説に基づき,どの診察項目を行い,どれを行わないかを判断できる。検者の熟練度がそれほど高くない場合は,完全な神経学的スクリーニングを行う。

    神経学的診察には以下の項目が含まれる:

    詳細な神経学的診察はかなりの時間を要するが,基本的な項目は約4分あれば評価でき,それだけで主な要素のうちどこに異常があっても検出できる。異常所見があれば,その要素の詳細な診察を行う。

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