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慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)

(chronic inflammatory demyelinating polyneuropathy)

執筆者:

Michael Rubin

, MDCM, New York Presbyterian Hospital-Cornell Medical Center

最終査読/改訂年月 2016年 9月
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慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチーは,近位筋および遠位筋の左右対称性筋力低下と2カ月を超えて持続する病勢の進行を特徴とする,免疫介在性の多発神経障害である。

末梢神経系疾患の概要も参照のこと。)

慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)の症状はギラン-バレー症候群のものに似ている。しかしながら,2カ月を超える病勢の進行はCIDPとギラン-バレー症候群との鑑別点であり,後者は単相性で自然治癒する。ギラン-バレー症候群患者の3~10%でCIDPが発生する。

症状と徴候

CIDPの典型的な症例は,潜行性に始まり,徐々に悪化するか再発と回復を繰り返す;再発と再発の間の回復の程度は部分的なこともあれば完全なこともある。ほとんどの患者では弛緩性の筋力低下(通常は四肢にみられる)が優勢である;典型的には,弛緩性筋力低下が感覚異常(例,手足の錯感覚)よりも著明である。深部腱反射は消失する。

多くの場合,自律神経機能の障害はギラン-バレー症候群より軽度である。また,筋力低下は左右非対称性でギラン-バレー症候群より進行が緩徐である。

診断

  • 髄液検査および電気診断検査

検査には髄液検査や電気診断検査などがある。検査結果はギラン-バレー症候群の場合と類似しており,タンパク細胞解離(タンパクが増加するにもかかわらず白血球数は正常値)および電気診断検査で認められる脱髄などがある。

神経生検でも脱髄を検出できるが,必要になることはまれである。

治療

  • 免疫グロブリン静注(IVIG)

  • 血漿交換

  • コルチコステロイド

最初にどの治療を行うか決定するのが困難なことが多い。

IVIGはコルチコステロイドに比べてよく耐えられ,有害作用が少ないが,治療を中止した後の悪化が早い可能性がある。免疫グロブリンの皮下投与はIVIGと同等の効果がある。

血漿交換は3つの選択肢の中で最も侵襲性が高いため,最後に行われることが多い。

免疫抑制薬(例,アザチオプリン)は有用で,コルチコステロイドへの依存を軽減しうる。

長期間の治療が必要になることがある。

要点

  • CIDPの症状はギラン-バレー症候群の症状に似ているが,両者は症状が進行する期間(CIDPでは2カ月以上)に基づいて鑑別できる。

  • 症状は潜行性に始まり,徐々に悪化するか再発と回復を繰り返す。

  • 中枢神経系の検査と電気診断検査の結果はギラン-バレー症候群のそれに似ている。

  • IVIGおよびコルチコステロイドで治療するが,重症例では血漿交換を考慮する;免疫抑制薬が有用な場合があり,コルチコステロイドへの依存を軽減しうる。

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