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特発性器質化肺炎

(閉塞性細気管支炎・器質化肺炎)

執筆者:

Joyce Lee

, MD, MAS, University of Colorado Denver

最終査読/改訂年月 2016年 4月
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特発性器質化肺炎(COP)は,隣接する肺胞に生じた慢性炎症により,肉芽組織が肺胞管および肺胞腔を閉塞する特発性の疾患である。

COPは,特発性間質性肺炎の1つの型であり,通常40代または50代に発症し,男女差はない。喫煙は危険因子ではないと考えられる。

約半数の患者は,疾患発症時に市中肺炎様症状(すなわち,咳嗽,発熱,倦怠感,疲労および体重減少を特徴とするインフルエンザ様の病態が消退しないこと)があったことを記憶している。進行性の咳嗽および労作時呼吸困難が,通常医療機関を受診するきっかけとなる。

胸部の診察では,吸気時の捻髪音(ベロクロラ音)が聴取される。

診断

  • 高分解能CT(HRCT)

  • ときに外科的肺生検

診断には画像検査が必要であり,診断の明確化に必要な場合は外科的肺生検を行う。

胸部X線では,末梢に分布する両側びまん性の肺胞陰影がみられ,肺容量は正常である;慢性好酸球性肺炎に類似する末梢性分布がみられることもある。まれに肺胞陰影が片側性のことがある。再発性および移動性の肺陰影がよくみられる。まれに,不規則な線状もしくは結節状の間質陰影またくは蜂巣肺が,発症時に認められる。

肺のHRCTでは,斑状の気腔の硬化像(90%以上の患者でみられる),すりガラス陰影,小結節状陰影,ならびに気管支壁の肥厚および拡張がみられる。斑状陰影は末梢肺野でより頻度が高く,しばしば下肺野にみられる。HRCTは,胸部X線の読影から予測されるものよりも,はるかに広範な疾患を示すことがある。

肺機能検査は通常は拘束性障害を示すが,患者の21%で閉塞性障害(努力肺活量に対する1秒量の比[FEV1/FVC]が < 70%)が認められ,また場合によっては肺機能が正常なこともある。

ルーチンの臨床検査の結果は非特異的である。好酸球の増加を伴わない白血球増多は約半数の患者で起こる。初期の赤沈はしばしば亢進する。

肺生検では,末梢気道および肺胞管内に肉芽組織の過剰増殖がみられ,周辺の肺胞に慢性炎症を伴う。器質化肺炎の病巣は非特異的で,感染,血管炎,リンパ腫,およびその他の間質性肺疾患(特発性肺線維症,非特異性間質性肺炎,結合組織疾患に伴う間質性肺炎,薬剤性肺障害,過敏性肺炎,および好酸球性肺炎など)などの他の病理過程に続発して生じうる。

治療

  • コルチコステロイド

コルチコステロイドによる治療を受けた患者の多くで,臨床的回復が,しばしば2週間以内にみられる。

COPの再発は患者の50%にみられる。再発は治療期間に関連すると考えられるため,治療は通常6カ月から12カ月行われるべきである。再発例は一般にコルチコステロイドによる追加治療に反応する。

HRCT上でCOPが肺実質の硬化像,すりガラス陰影,または結節としてみられる場合,治療すれば回復する頻度は高い。対照的に,HRCT上でCOPが線状および網状陰影としてみられる場合,回復する頻度は比較的低い。

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