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過換気症候群

執筆者:

Noah Lechtzin

, MD, MHS, Johns Hopkins University School of Medicine

最終査読/改訂年月 2016年 7月
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過換気症候群は,不安に関連する呼吸困難および頻呼吸であり,しばしば全身症状を伴う。

過換気症候群は若年女性に最も多くみられるが,男女問わずあらゆる年齢に起こりうる。この疾患はときに精神的ストレスを伴う出来事によって引き起こされる。過換気症候群はパニック症と重複する部分があるが,それぞれ別の疾患である;パニック症患者の約2分の1は過換気症候群を有し,過換気症候群患者の4分の1はパニック症を有する。

過換気症候群には2つの病型がある:

  • 急性:急性の病型は慢性のものに比べて認識しやすい。

  • 慢性:慢性の過換気症候群は急性のものより一般的である。

症状と徴候

急性の過換気症候群

急性の過換気症候群の患者が呈する呼吸困難は,患者が症状を窒息にたとえるほど,ときに非常に重度である。随伴症状としては,興奮および恐怖感,または胸痛,錯感覚(末梢および口周囲),末梢性テタニー(例,指または腕の硬直),および失神前状態または失神などがあり,ときにこれら全ての所見を併せもつことがある。テタニーは,呼吸性アルカローシスが低リン血症および低カルシウム血症を引き起こすため発生する。診察では,患者に不安,頻呼吸状態,あるいはその両方がみられることがあるが,肺診察では著明な所見は認められない。

慢性の過換気症候群

慢性の過換気症候群の患者は症状がはるかに軽度で,しばしば見逃される;患者は深いため息を頻繁につき,気分障害,不安症,および精神的ストレスに関連した非特異的な身体症状を呈することが多い。

診断

  • 他の疾患を除外する検査(胸部X線,心電図,パルスオキシメトリー)

過換気症候群は除外診断により診断する;診断における課題は,この疾患をより重篤な疾患と鑑別するために検査および手段を適切に用いることである。

基本的な検査としては以下のものがある:

  • パルスオキシメトリー

  • 胸部X線

  • 心電図

過換気症候群ではパルスオキシメトリーは,100%またはそれに近い値の酸素飽和度を示す。胸部X線は正常である。心筋虚血を検出するために心電図検査を行うが,過換気症候群自体がST低下,T波逆転,およびQT延長を引き起こしうる。

代謝性アシドーシスなど過換気のその他の原因が疑われる場合は,動脈血ガス分析が必要である。

ときに,急性の過換気症候群は急性肺塞栓症と鑑別不能であり,肺塞栓症に対する検査(例,Dダイマー,換気・血流比シンチグラフィー,CT血管造影)が必要な場合がある。

治療

  • 支持的カウンセリング

  • ときに精神療法または心理療法

治療は安心させることである。患者への最大呼出および横隔膜呼吸の指導を支持する医師もいる。患者の多くは,基礎にある気分障害または不安症に対する治療を必要とする;そのような治療として認知療法,ストレス軽減法,薬物療法(例,抗不安薬,抗うつ薬,リチウム),またはこれらの組合せなどがある。

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