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アスベスト関連胸膜疾患

執筆者:

Lee S. Newman

, MD, MA, Colorado School of Public Health

最終査読/改訂年月 2018年 3月
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胸膜疾患はアスベスト曝露に特徴的な病態であり,胸膜プラークの形成,石灰化,肥厚,円形無気肺(rounded atelectasis),癒着,胸水,および中皮腫などがある。診断は病歴,および胸部X線またはCT所見に基づく。治療は支持療法である。

アスベストは天然に産出するケイ酸塩の1つのグループであり,その耐熱性および構造特性により,建設および造船の材料,自動車のブレーキ,ならびに一部の織物での使用に有用であった。疾患の原因となる主なアスベストの種類は,クリソタイル(温石綿―蛇紋石の繊維),クロシドライト(青石綿),アモサイト(茶石綿―角閃石,まっすぐな繊維)の3種である。

良性アスベスト胸水(BAPE)は一般に片側性で,アスベストへの初回曝露から15~45年後に発生する。アスベスト曝露歴のある患者において胸部CTにより診断が確定する。胸水の分析から滲出性の病態であることがわかり,その性状は漿液性,漿液血性,または明らかな血性のいずれかである。胸膜プラークがあれば中皮腫の可能性が高まるため,悪性腫瘍を除外するために診断評価を行うべきである。BAPEは時間の経過とともに自然に治癒する。BAPEだけでは悪性腫瘍のリスクは高まらない。

孤立性のプラークは,アスベストに曝露した労働者の最大60%にみられ,通常第5肋骨から第9肋骨までの両側の壁側胸膜および横隔膜に接する壁側胸膜を侵す。プラークの石灰化がよくみられ,X線写真上で肺野に重なると,重症の肺疾患と誤診されることがある。このような場合は,CTにより胸膜疾患を肺実質疾患と鑑別できる。線状の脂肪陰影(fat stripes)は,胸部X線上で胸膜プラークと誤認されることがある。CTでは胸膜疾患を脂肪と鑑別できる。

びまん性の肥厚は壁側胸膜だけではなく臓側胸膜にも起こる。これは実質から胸膜への肺線維化の拡大である可能性もあれば,胸水に対する非特異的反応である可能性もある。石灰化の有無にかかわらず,胸膜肥厚は拘束性障害を引き起こす可能性がある。

円形無気肺(rounded atelectasis)は胸膜肥厚の良性の病態であり,胸膜が実質へ陥入して肺組織をとらえ込み,無気肺を起こす。胸部X線およびCTでは,しばしば下肺野に,通常曲線状の瘢痕様腫瘤としてみられ,肺癌と混同される可能性がある。

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