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細線維性糸球体腎炎とイムノタクトイド糸球体症

執筆者:

Navin Jaipaul

, MD, MHS, Loma Linda University School of Medicine

最終査読/改訂年月 2018年 1月
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細線維性糸球体腎炎とイムノタクトイド糸球体症は,病理学的にはアミロイドではないミクロフィブリルまたは微小管構造物が腎臓のメサンギウムおよび基底膜に沈着する病態と定義される,まれな疾患である。

細線維性糸球体腎炎とイムノタクトイド糸球体症は関連疾患と考える専門家もいる。これらの疾患は腎生検の約0.6%で発見され,男女差なく発生し,これまで10歳以上の患者で報告されている。診断時の平均年齢は約45歳である。機序は不明であるが,免疫グロブリン,特にIgGのκおよびλ軽鎖ならびに補体(C3)の沈着から,免疫系の機能障害が示唆される。患者はがん,異常タンパク血症,クリオグロブリン血症,形質細胞疾患,C型肝炎,SLEを併発する場合があり,あるいは全身性疾患の所見を伴わない原発性腎疾患を有することもある。特にイムノタクトイド糸球体腎炎は,一般的に慢性リンパ性白血病 慢性リンパ性白血病(CLL) 慢性リンパ性白血病(CLL)は,表現型的に成熟した悪性Bリンパ球が進行性に蓄積していくことを特徴とする。本疾患の原発部位としては,末梢血,骨髄,脾臓,およびリンパ節がある。症状および徴候は,認められない場合もあるが,リンパ節腫脹,脾腫,肝腫大,疲労,発熱,盗汗,意図しない体重減少,早期満腹感などが認められる場合もある。診断は末梢血でのフローサイトメトリーおよび細胞表面マーカー検査による。治療は症状が現れるまで待機し,一般に化学療法と免疫... さらに読む およびB細胞リンパ腫 リンパ腫の概要 リンパ腫は,網内系およびリンパ系から発生する不均一な一群の腫瘍である。ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫(NHL)に大別される(Professional.see table ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫の比較)。 リンパ腫はかつて,白血病とは全く異なる疾患と考えられていた。しかし現在では,細胞マーカーとそれらのマーカーを評価する... さらに読む と関連している。

全ての患者でタンパク尿が認められ,60%超でネフローゼレベルのタンパク尿である。顕微鏡的血尿は患者の約60%,高血圧は約70%で認められる。診察時に腎機能不全を有する患者は50%をわずかに上回る。

診断

  • 腎生検

通常,血清C3およびC4が測定され,ときに低下している。

生検検体の光学顕微鏡検査では,無定形の好酸性沈着物と軽度のメサンギウム細胞増殖によりメサンギウム領域の拡大を認める。様々な他の変化が光学顕微鏡検査で認められる可能性がある(例,半月体形成,膜性増殖性パターン)。コンゴレッド染色では,アミロイドは陰性である。免疫染色では,沈着物の領域にIgGおよびC3,ときにκおよびλ軽鎖が示される。

電子顕微鏡検査では,細胞外の伸長した非分岐性のミクロフィブリルまたは微小管で構成された糸球体沈着物を認める。細線維性糸球体腎炎では,ミクロフィブリルおよび微小管の直径は20~30nmである。イムノタクトイド糸球体腎炎では,ミクロフィブリルおよび微小管の直径は30~50nmである。それに対し,アミロイドーシスでは原線維は8~12nmである。

細線維性糸球体腎炎からイムノタクトイドの鑑別は,一部の専門家は沈着物中の微小管(より小型のミクロフィブリルではなく)構造の存在によって行い,他の専門家は関連する全身性疾患がイムノタクトイド糸球体腎炎では存在することによって行う。例えば,リンパ増殖性疾患,単クローン性免疫グロブリン血症,クリオグロブリン血症,またはSLEは,イムノタクトイド糸球体腎炎を示唆する。

細線維性糸球体腎炎

予後

病態は通常,腎機能不全とともに緩徐に進行し,患者の50%で2~4年以内に末期腎臓病に進行する。より急速な低下の予測因子は,高血圧,ネフローゼレベルのタンパク尿,および診察時の腎機能不全の存在である。

治療

  • エビデンスはないものの,ACE阻害薬またはアンジオテンシンII受容体拮抗薬,免疫抑制薬および/またはコルチコステロイドを考慮する

特異的な治療法を裏付けるエビデンスはないものの,タンパク尿を低下させるためACE阻害薬およびアンジオテンシンII受容体拮抗薬を使用することができる。免疫抑制薬は,症例報告のエビデンスに基づいて使用されているものの,中心的な治療法ではなく,血清補体価が低下している場合はコルチコステロイドの方がより効果が大きくなる可能性がある。本疾患は移植後に再発する場合がある。

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