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尿路感染症 (UTI) に関する序論

執筆者:

Talha H. Imam

, MD, University of Riverside School of Medicine

レビュー/改訂 2020年 2月
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尿路感染症(UTI)は,腎臓(腎盂腎炎 急性腎盂腎炎 細菌性尿路感染症(UTI)は,尿道,前立腺,膀胱,または腎臓で発生する。症状は認められない場合もあれば,頻尿,尿意切迫,排尿困難,下腹部痛,および側腹部痛がみられる場合もある。腎臓の感染では,全身症状や敗血症が発生する場合もある。診断は尿の分析および培養に基づく。治療は抗菌薬投与と尿路カテーテルの抜去および閉塞の解除による。... さらに読む )が侵される上部尿路感染症と,膀胱(膀胱炎 膀胱炎 細菌性尿路感染症(UTI)は,尿道,前立腺,膀胱,または腎臓で発生する。症状は認められない場合もあれば,頻尿,尿意切迫,排尿困難,下腹部痛,および側腹部痛がみられる場合もある。腎臓の感染では,全身症状や敗血症が発生する場合もある。診断は尿の分析および培養に基づく。治療は抗菌薬投与と尿路カテーテルの抜去および閉塞の解除による。... さらに読む ),尿道(尿道炎 尿道炎 細菌性尿路感染症(UTI)は,尿道,前立腺,膀胱,または腎臓で発生する。症状は認められない場合もあれば,頻尿,尿意切迫,排尿困難,下腹部痛,および側腹部痛がみられる場合もある。腎臓の感染では,全身症状や敗血症が発生する場合もある。診断は尿の分析および培養に基づく。治療は抗菌薬投与と尿路カテーテルの抜去および閉塞の解除による。... さらに読む ),および前立腺(前立腺炎 前立腺炎 前立腺炎とは,主に刺激性または閉塞性の泌尿器症状と会陰部痛の組合せとして出現する多様な一群の前立腺疾患を指す。一部の症例は前立腺の細菌感染が原因であり,より頻度の高い他の一群の症例では,非感染性の炎症因子,尿生殖隔膜筋の攣縮,またはその両方に起因するが,まだ十分に解明されていない。診断は臨床的に行い,前立腺マッサージの前後に採取した尿検体... さらに読む )が侵される下部尿路感染症に分類される。しかしながら,実際には(特に小児では)感染部位の鑑別が困難または不可能な場合もある。さらに,感染はしばしば1つの領域から別の領域へと拡大する。尿道炎と前立腺炎も尿路が侵される感染症であるが,通常,UTIという用語は腎盂腎炎と膀胱炎を指す。

膀胱炎および腎盂腎炎の大半は細菌によるものである。細菌以外で最も頻度が高い病原体は真菌(通常はCandida属)であり,比較的頻度が低いものとして抗酸菌,ウイルス,および寄生虫がある。通常,細菌以外の病原体による感染症は,易感染状態,糖尿病,閉塞,または構造的尿路異常を有する患者か,尿路に対する器具操作を最近受けた患者に生じる。

免疫能が正常な患者では,アデノウイルス(出血性膀胱炎に関与)を除き,ウイルスがUTIに大きく寄与することはない。

UTIの原因となる寄生虫疾患としては, フィラリア症 バンクロフトおよびマレー糸状虫症(リンパ系フィラリア症) リンパ系フィラリア症は,糸状虫上科(Filarioidea)の3種のうちのいずれかによる感染症である。急性症状としては,発熱,リンパ節炎,リンパ管炎,精巣上体炎,精索炎(精索の炎症)などがある。慢性症状としては,膿瘍,過角化,多関節炎,陰嚢水腫,リンパ浮腫,象皮病などがある。気管支攣縮,発熱,および肺浸潤を伴う熱帯性肺好酸球... さらに読む バンクロフトおよびマレー糸状虫症(リンパ系フィラリア症) トリコモナス症 トリコモナス症 トリコモナス症は,腟トリコモナス(Trichomonas vaginalis)による腟または男性性器の感染症である。無症候性のこともあれば,尿道炎,腟炎,もしくはときに膀胱炎,精巣上体炎,または前立腺炎を引き起こすこともある。診断は,直接鏡検,試験紙検査,もしくは腟分泌物の核酸増幅検査,または尿もしくは尿道培養による。患者お... さらに読む リーシュマニア症 リーシュマニア症 リーシュマニア症は,各種のリーシュマニア(Leishmania)により引き起こされる。症候は皮膚,粘膜,および内臓の症候群である。皮膚リーシュマニア症は,無痛性の慢性皮膚病変を生じ,病変は結節から大きな潰瘍まで幅があり,数カ月から数年間持続するが最終的には治癒する。粘膜リーシュマニア症は上咽頭組織を侵し,鼻と口蓋の肉眼的崩壊... さらに読む リーシュマニア症 マラリア マラリア マラリアはマラリア原虫(Plasmodium属原虫)による感染症である。症状および徴候としては,発熱(周期熱のことがある),悪寒,振戦,発汗,下痢,腹痛,呼吸窮迫,錯乱,痙攣発作,溶血性貧血,脾腫,腎臓の異常などがある。診断は血液塗抹標本におけるマラリア原虫(Plasmodium属)の観察と迅速診断検査による。... さらに読む ,および 住血吸虫症 住血吸虫症 住血吸虫症は,血管寄生吸虫である住血吸虫属(Schistosoma属)による感染症であり,汚染された淡水中での遊泳または歩行により経皮的に感染する。住血吸虫は消化管または泌尿生殖器系の脈管に寄生する。急性症状は皮膚炎で,その数週間後に発熱,悪寒,悪心,腹痛,下痢,倦怠感,および筋肉痛が起こる。慢性症状は種により異なるが,血性... さらに読む がある。寄生虫疾患のうち,米国でよくみられるのはトリコモナス症のみであり,通常は性感染症(STD)として発生する。

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