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後天性腎嚢胞

執筆者:

Navin Jaipaul

, MD, MHS, Loma Linda University School of Medicine

最終査読/改訂年月 2018年 1月
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後天性腎嚢胞は単純性嚢胞であり,より重篤な原因による嚢胞性疾患と鑑別しければならない。

通常,後天性嚢胞は単純性であり,すなわち,形状は円形で,平滑な壁により境界が明瞭である。病変は孤立性の場合と多発性の場合がある。

孤立性腎嚢胞

孤立性嚢胞は画像検査で偶然検出される場合が最も多く,他の嚢胞性腎疾患および腎腫瘤(例, 腎細胞癌 腎細胞癌 腎細胞癌(RCC)は,最も頻度の高い腎癌である。症状としては,血尿,側腹部痛,触知可能な腫瘤,不明熱などがみられる。しかしながら,症状はしばしば認められないため,診断は通常所見の偶然の発見に基づいて疑われる。診断はCTまたはMRI,ときに生検により確定される。治療は早期疾患に対しては手術,進行した疾患に対しては分子標的療法,実験的プロトコル,緩和治療による。 RCCは腺癌であり,原発性悪性腎腫瘍の90~95%を占める。比較的頻度の低い原... さらに読む ,典型的には不整または多房性で,不整な外壁や中隔,不明瞭な境界または石灰化の領域などの複雑な特徴を示す)とは明確に異なる。原因は不明である。一般に,臨床的に有意ではないが,まれに血尿を引き起こすか,感染巣となる可能性がある。

多発性腎嚢胞

多発性嚢胞は, 慢性腎臓病 慢性腎臓病 慢性腎臓病(CKD)とは,腎機能が長期にわたり進行性に悪化する病態である。症状は緩徐に現れ,進行すると食欲不振,悪心,嘔吐,口内炎,味覚異常,夜間頻尿,倦怠感,疲労,そう痒,精神的集中力の低下,筋収縮,筋痙攣,水分貯留,低栄養,末梢神経障害,痙攣発作などがみられる。診断は腎機能検査に基づき,ときに続いて腎生検を施行する。治療は主に基礎疾患... さらに読む 慢性腎臓病 患者(特に血液透析を多年にわたり受けている患者)で最もよくみられる。原因は不明であるが,残存する機能的なネフロンの代償性過形成が嚢胞形成の原因である可能性がある。透析を10年以上受けている患者では,50~80%以上で後天性嚢胞性疾患(多発性後天性嚢胞)が発生する。通常の診断基準は,超音波検査またはCTで両腎にそれぞれ4個以上の嚢胞が検出されることである。この疾患は通常,家族歴がないことと腎臓の大きさが小さいか正常であることにより, 常染色体優性多発性嚢胞腎 常染色体優性多発性嚢胞腎 (ADPKD) 多発性嚢胞腎(PKD)は腎嚢胞を形成する遺伝性疾患で,両腎の段階的な腫大をもたらし,ときには腎不全に進行する。ほぼ全種類が家族性の遺伝子変異に起因する。症状と徴候は,側腹部痛,腹痛,血尿,高血圧などである。診断はCTまたは超音波検査による。治療は,腎不全に至る前は対症療法,腎不全発生後は透析または移植である。 ( 嚢胞性腎疾患の概要も参照のこと。) PKDの遺伝は以下の形式をとる:... さらに読む 常染色体優性多発性嚢胞腎 (ADPKD) と鑑別できる。

後天性嚢胞は,通常は無症状であるが,ときに血尿,腎または腎周囲の出血,感染,または側腹部痛がみられることもある。後天性嚢胞は,主に患者における腎細胞癌の発生率が高いという点で意義を有するが,嚢胞が悪性化するかどうかは不明である。この理由から,後天性嚢胞患者に対して超音波検査またはCTによる腎癌の定期的スクリーニングを実施することがある。持続性の出血または感染を引き起こしている嚢胞には,経皮的ドレナージか,まれに腎部分切除術または腎摘出術が必要になることがある。

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