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肝中心静脈閉塞症

(類洞閉塞症候群)

執筆者:

Nicholas T. Orfanidis

, MD, Thomas Jefferson University Hospital

最終査読/改訂年月 2018年 4月
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一般的な原因としては以下のものがある:

  • 放射線照射

  • 骨髄または造血細胞移植の結果として起こる移植片対宿主病

  • クロタルリア属およびキオン属の植物(例,薬用ブッシュティー)やその他のハーブ(例,コンフリー)に含まれるピロリジジンアルカロイド

  • その他の肝毒性物質(例,ジメチルニトロサミン,アフラトキシン,アザチオプリン,一部の抗がん剤)

パール&ピットフォール

  • 肝臓に原因不明の異常がある患者には,ハーブおよび天然製品(ブッシュティー,ハーブティーを含む)ならびにタンパク質同化ステロイド(肝紫斑病を引き起こすことがある)の使用について質問する。

症状と徴候

初期症状としては,突然の黄疸,腹水,圧痛を伴う滑らかな肝腫大などがある。骨髄または造血幹細胞移植のレシピエントでは,移植後3週間以内に発症し,数週間のうちに自然に(または,ときに軽症例では免疫抑制薬の増量後に)回復するか,もしくは劇症肝不全 急性肝不全 急性肝不全は,薬物および肝炎ウイルスによって引き起こされる場合が最も多い。主な臨床像は,黄疸,凝固障害,および脳症である。診断は臨床的に行う。治療は支持療法が中心であるが,ときに肝移植および/または特異的な治療(例,アセトアミノフェンの毒性に対するN-アセチルシステイン)も行う。 (肝臓の構造および機能と肝疾患を有する患者の評価も参照のこと。) 肝不全には,いくつかの分類法があるが,普遍的に受け入れられているものはない(P... さらに読む により死に至る。その他の患者では,繰り返す腹水,門脈圧亢進症 門脈圧亢進症 門脈圧亢進症とは,門脈内の圧力が上昇した状態である。原因として最も頻度が高いものは,肝硬変(先進国),住血吸虫症(流行地域),および肝血管異常である。続発症として,食道静脈瘤や門脈大循環性脳症などが生じる。診断は臨床基準に基づいて行い,しばしば画像検査や内視鏡検査を併用する。治療としては,内視鏡検査,薬剤,またはその両方による消化管出血の予防のほか,ときに門脈下大静脈吻合術または肝移植を行う。... さらに読む ,および脾腫がみられ,最終的には肝硬変 肝硬変 肝硬変は,正常な肝構築が広範に失われた肝線維化の後期の病像である。肝硬変は,密な線維化組織に囲まれた再生結節を特徴とする。症状は何年も現れないことがあり,しばしば非特異的である(例,食欲不振,疲労,体重減少)。後期の臨床像には,門脈圧亢進症,腹水,代償不全に至った場合の肝不全などがある。診断にはしばしば肝生検が必要となる。肝硬変は通常,不可逆的と考えられている。治療は支持療法である。... さらに読む に至る。

診断

  • 臨床的評価と肝機能検査

  • 超音波検査

  • ときに侵襲的検査(例,肝生検,門脈圧較差の測定)

説明のつかない肝疾患の臨床所見または臨床検査値異常のある患者,特に骨髄または造血細胞移植など既知の危険因子がある患者では,本症を疑う。

臨床検査結果は非特異的であるが,アミノトランスフェラーゼ値と抱合型ビリルビン値が上昇する。重度の場合,PT/INRが異常値となる。超音波検査では門脈での逆流を認める。

診断がはっきりしない場合は,侵襲的検査,例えば肝生検 肝生検 肝生検では,肝組織の構造と肝損傷(種類,程度,線維化)の証拠について組織学的情報が得られ,その情報は,診断だけでなく,病期分類,予後,および管理においても必須である。得られるのは小さな組織片のみであるが,その検体は通常(たとえ局所病変が複数ある場合も)病変全体を代表する。 肝生検は,ベッドサイドまたは超音波ガイド下で経皮的に施行する。合併症発生率がわずかに低く,肝臓を描出した上で巣状病変を標的にできることから,超音波ガイド下の方が好まし... さらに読む や門脈圧較差の測定(10mmHgを超える圧較差は肝中心静脈閉塞症を示唆する)が必要となる。肝臓全体で圧を測定するには,カテーテルを経皮的に肝静脈に挿入し,肝臓内に楔入しておく必要がある。この楔入圧は門脈圧を反映する。(門脈血栓症 門脈血栓症 門脈血栓症は,門脈圧亢進症を引き起こし,それにより通常は下部食道または胃の静脈瘤からの消化管出血を引き起こす。診断は超音波検査に基づく。治療としては,静脈瘤出血を(通常は内視鏡的結紮術,オクトレオチドの静注,またはその両方で)制御するとともに,β遮断薬のほか,ときには外科的シャントや急性血栓症に対する血栓溶解療法を用いて再発を予防する。 (肝臓の血管障害の概要も参照のこと。)... さらに読む は例外であり,その場合,門脈圧亢進症 門脈圧亢進症 門脈圧亢進症とは,門脈内の圧力が上昇した状態である。原因として最も頻度が高いものは,肝硬変(先進国),住血吸虫症(流行地域),および肝血管異常である。続発症として,食道静脈瘤や門脈大循環性脳症などが生じる。診断は臨床基準に基づいて行い,しばしば画像検査や内視鏡検査を併用する。治療としては,内視鏡検査,薬剤,またはその両方による消化管出血の予防のほか,ときに門脈下大静脈吻合術または肝移植を行う。... さらに読む があるにもかかわらず圧は正常となる)

治療

  • 支持療法

  • 原因の治療

  • 進行例には,経頸静脈的肝内門脈大循環短絡術または肝移植

管理には,原因物質(ハーブティーなど)の使用中止や支持療法などがある。

大半の患者は軽症から中等症で,経過はかなり良好である。門脈圧亢進症の解消を目的として経頸静脈的肝内門脈大循環短絡術(TIPS)を試すことができるが,その延命効果はまだ証明されていない(特に肝中心静脈閉塞症が重症の場合)。25%の患者では,肝中心静脈閉塞症が重症であり,劇症肝不全を合併する。肝移植 肝移植 肝移植は,実質臓器の移植の中で2番目に多い。(移植の概要も参照のこと。) 肝移植の適応としては以下のものがある: 肝硬変(米国では移植全体の70%;そのうち60~70%がC型肝炎によるもの) 劇症型の肝壊死(fulminant hepatic necrosis)(約8%) 肝細胞癌(約7%) さらに読む は最後の手段である。

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