Msd マニュアル

Please confirm that you are a health care professional

読み込んでいます

直腸異物

執筆者:

Raghav Bansal

, MBBS, Ichan School of Medicine at Mount Sinai, NY;


Aaron E. Walfish

, MD,

  • Mount Sinai Medical Center

最終査読/改訂年月 2016年 9月

消化管異物の概要も参照のこと。)

直腸異物は,通常は直腸に挿入された異物であるが,嚥下した異物である可能性もある。異物が直腸壁を穿通することによって,排便中に突然,極めて激しい痛みが生じることがある。診断は指診のほか,ときにX線撮影による。直腸異物の摘出は大きなリスクを伴う場合があるため,異物の摘出に熟練した外科医または消化器専門医が行うべきである。

胆石,糞石,嚥下された異物(爪楊枝,鶏の骨,魚の骨など)が肛門直腸移行部に嵌頓することがある。尿路結石,腟のペッサリー,手術用スポンジ,手術器具などが直腸に侵入することもある。患者が警察などに隠そうとして意図的に挿入した異物(ときに奇妙な物や性的な遊びに関連する物であったりする)や薬物の包みが,意図せず嵌頓することがあり,ときに挿入中に穿孔を引き起こすこともある。直腸壁にはまり込む場合や,肛門括約筋のすぐ上で嵌頓する場合がある。

症状と徴候

排便中に突然生じた極めて激しい痛みでは,異物の穿通を疑うべきであり,通常は肛門直腸移行部またはその直上に詰まっている。明白な出血が認められるということは,裂傷または穿孔が生じたことを意味する。その他の臨床像は,異物の大きさと形状,停滞期間,感染および穿孔の有無によって異なる。

診断

  • 指診

  • ときに画像検査

異物は通常,中部直腸で嵌頓し,直腸の前方への屈曲部を通り抜けることができない。そのような異物は指診で触知できることがある。

腹部の単純X線検査は,異物の確認に有用なことが多い。穿孔による腹膜内の遊離ガスを評価するために,立位X線撮影も施行するべきである。ルーチンのX線検査では描出されないX線透過性の異物の同定にCTが役立つことがある。

治療

  • 用手摘出

直腸異物の摘出は大きなリスクを伴う場合があるため,異物の摘出に熟練した外科医または消化器専門医が行うべきである。肛門鏡,直腸鏡,腟鏡を用いることで,直腸異物の目視と摘出が容易になる。

異物を触知できる場合は,局所麻酔を施して肛門を直腸鉤で拡張し,異物の把持と摘出を試みる。まれに区域麻酔または全身麻酔が必要になる。

異物を触知できず,視認もできない場合は,盲目的に異物の把持と摘出を試みるべきではない。蠕動によって異物が中部直腸まで移動することがよくあり,そうなれば摘出を試みることが可能になる。

S状結腸鏡または直腸鏡による摘出を試みることも可能であるが,必ずしも成功するわけではない。S状結腸鏡検査は,ときに異物を口側に押しやり,摘出をさらに遅らせることになる。異物除去の試みが不成功に終わった場合は,開腹して異物を肛門に向かって絞り出す処置や,結腸切開による異物の摘出がまれに必要になる。摘出後は,重大な直腸損傷を除外するためにS状結腸鏡検査を施行すべきである。

ここをクリックすると家庭版へ移動します
よく一緒に読まれているトピック

おすすめコンテンツ

ソーシャルメディア

TOP