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肛門直腸瘻

(痔瘻)

執筆者:

Parswa Ansari

, MD,

最終査読/改訂年月 2016年 10月

肛門直腸瘻は,一端が肛門管に開口し,もう一端が通常は肛門周囲の皮膚に開口する管状の経路である。症状は分泌物のほか,ときに疼痛である。診断は診察およびS状結腸鏡検査による。治療にはしばしば手術が必要である。

肛門直腸疾患の評価も参照のこと。)

痔瘻は,自然にまたは直腸周囲膿瘍の排膿に続発して生じる。素因にはクローン病結核などがある。ほとんどの痔瘻は肛門直腸陰窩に源を発し,その他には憩室炎,腫瘍または外傷に起因するものもある。乳児における痔瘻は先天性であり,男児により多くみられる。直腸腟瘻は,クローン病,産科的外傷,放射線療法,または悪性腫瘍に続発することがある。

症状と徴候

通常は膿瘍の再発とその後の間欠性または持続性の分泌物の既往が認められる。分泌物の成分は膿性,漿液血性,またはその両方である。感染があれば,疼痛を認めることがある。視診では,二次口が1つまたは複数みられることがある。索状の瘻管をしばしば触知できる。プローブを瘻管内に挿入することで,その深さや方向,しばしば一次口を確認できる。

診断

  • 臨床的評価

  • S状結腸鏡検査

肛門直腸瘻の診断は診察による。クローン病の疑いがある場合には,続いてS状結腸鏡検査を行うべきである(クローン病の診断を参照のこと)。

化膿性汗腺炎毛巣洞,化膿性皮膚洞,および尿道会陰瘻を,特発性の瘻孔と鑑別する必要がある。

治療

  • 様々な外科的手技

  • クローン病が原因の場合,薬物療法

以前は,一次口と瘻管全体を切開開放し,「溝」に変える手術だけが効果的な治療であった。括約筋の部分的切開が必要なこともある。括約筋輪を広範囲に切開した場合,ある程度の失禁が起こることがある。従来の手術に代わる方法として,前進皮弁,生物学的塞栓,およびフィブリン糊の瘻管への滴下がある。最近では,瘻管を括約筋間にて切離する括約筋間瘻管結紮(LIFT)法が,より便禁制を温存できる可能性が高い代替療法として受け入れられている。

下痢またはクローン病がある場合には,創傷治癒が遅延するため,瘻切開術は勧められない。クローン病患者には,メトロニダゾール投与,他の適切な抗菌薬投与,および抑制療法を行ってもよい(クローン病の診断を参照のこと)。インフリキシマブは,クローン病に起因する痔瘻を閉鎖する上で効果的である。

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