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肛門直腸疾患の評価

執筆者:

Parswa Ansari

, MD,

最終査読/改訂年月 2016年 10月
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消化管の異物および肛門直腸癌も参照のこと。)

肛門管は肛門縁から肛門直腸移行部(櫛状線,粘膜皮膚接合部,歯状線)までを指し,肛門直腸移行部には8~12の肛門陰窩と5~8の乳頭がある。肛門管は,肛門周囲の皮膚の延長である肛門上皮に裏打ちされている。肛門管および隣接した皮膚は体性感覚神経に支配され,痛覚刺激に対して感受性が高い。肛門管からの静脈還流は大静脈系を経由するが,肛門直腸移行部は,門脈系と大静脈系の両方に流れ出る。肛門管からのリンパは,内腸骨リンパ節,後腟壁,および鼠径リンパ節へと流れる。静脈とリンパ管の分布によって,悪性疾患および感染がどのように広がるかが決まる。

直腸は,S状結腸の続きとして第3仙椎のレベルで始まり,肛門直腸移行部まで続く。直腸の内層は,光沢のある赤い腺性粘膜で構成され,自律神経に支配され,痛みに対して比較的鈍感である。静脈還流は門脈系を経由する。直腸からのリンパは,上直腸血管茎に沿って下腸間膜リンパ節および大動脈リンパ節に戻る。

肛門管を取り囲む括約筋輪は,内括約筋,挙筋の中央部および外括約筋の要素で構成されている。その前方は外傷を受けやすく,それにより便失禁が起こることがある。恥骨直腸筋は,排便時の支持と補助のために,直腸の周囲に支持帯を形成する。

病歴

病歴には,出血,疼痛,突出物,分泌物,腫脹,異常感覚,排便,便失禁,便の特徴,瀉下剤や浣腸の使用,腹部および泌尿器の症状の詳細を含めるべきである。全ての患者に,肛門性交および,外傷や感染の他の考えられる原因について尋ねるべきである。

身体診察

診察は,十分な照明下で愛護的に行うべきである。外部視診,肛門周囲と直腸内指診,腹部診察,および直腸腟双合診を行う。肛門鏡検査および肛門縁の上方15~60cmにわたる硬性または軟性S状結腸鏡検査もしばしば行われる( 肛門鏡検査とS状結腸鏡検査)。視診および触診と肛門鏡検査およびS状結腸鏡検査は,左側臥位(Sims体位)またはチルトテーブルの上で頭低位にした体位での実施が最善である。有痛性の肛門病変の場合,表面麻酔(5%リドカイン軟膏),区域麻酔,さらには全身麻酔も必要になることがある。患者が耐容できる場合は,洗浄用のリン酸塩浣腸がS状結腸鏡検査を容易にすることがある。生検,塗抹,および培養を行うことがあり,適応があれば画像検査を施行する。

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