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直腸脱および完全直腸脱

執筆者:

Parswa Ansari

, MD,

最終査読/改訂年月 2016年 10月

直腸脱は,直腸が肛門を通って脱出した状態であり,痛みは伴わない。完全直腸脱(procidentia)は,直腸壁の全層が完全に脱出した状態である。診断は視診による。成人では通常,手術が必要となる。

肛門直腸疾患の評価も参照のこと。)

乳児では,それ以外は正常な状態で,直腸粘膜のみの一過性かつ軽度の脱出がしばしばみられる。成人では粘膜の脱出が持続し,進行性に悪化する場合もある。

完全直腸脱(procidentia)は,直腸壁の全層が完全に脱出した状態である。完全直腸脱の主因は不明である。ほとんどの患者は60歳以上の女性である。

症状と徴候

直腸脱および完全直腸脱の最も著明な症状は突出である。症状は怒責時,歩行中,または立位時にのみ起こる場合がある。下血が起きることがあり,失禁は頻繁に認められる。嵌頓または有意な脱出が起こらない限り,疼痛はまれである。

診断

  • 臨床的評価

  • S状結腸鏡検査,大腸内視鏡検査,または下部消化管造影

脱出の全体的な程度を確認するために,患者が立位または蹲踞姿勢時および怒責時に検査すべきである。直腸脱は,全周性の粘膜ヒダの存在によって痔核と鑑別できる。肛門括約筋の緊張は通常低下している。他の疾患を検索するために,S状結腸鏡検査,大腸内視鏡検査,または下部消化管造影を行う必要がある。原発性神経疾患(例,脊髄腫瘍)を除外する必要がある。

治療

  • いきみの原因を除去する

  • 乳児や小児では,ときに殿部をひもで固定する

  • 成人では,ときに手術

乳児および小児では,保存的治療が最善である。いきみの原因を除去すべきである。排便時以外に殿部をテープでしっかりと固定することによって,通常,直腸脱の自然消退が促進される。成人の単純な粘膜脱では,余分の粘膜を切除してもよい。完全直腸脱に対しては,直腸を授動し,仙骨に固定する直腸固定術が必要になることがある。非常に高齢または健康状態が不良の患者においては,ワイヤまたは合成プラスチックのループで括約筋輪を縫縮することがある(Thiersch法)。他の会陰手術(例,Delorme法またはAltemeier法)を考慮してもよい。

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