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直腸炎

執筆者:

Parswa Ansari

, MD,

最終査読/改訂年月 2016年 10月

直腸炎は直腸粘膜の炎症で,感染,炎症性腸疾患,または放射線照射により生じることがある。症状は直腸の不快感および出血である。診断はS状結腸鏡検査により行い,通常,培養および生検を併用する。治療法は病因によって異なる。

肛門直腸疾患の評価も参照のこと。)

直腸炎は以下の臨床像であることがある:

抗菌薬使用に伴う直腸炎はClostridium difficileによる可能性がある。

性行為により感染する病原体に起因する直腸炎は,男性と性交する男性でより多くみられる。易感染性患者は単純ヘルペスおよびサイトメガロウイルスに感染するリスクが特に高い。

症状と徴候

典型的に,患者はしぶり腹(便がないにもかかわらず排便の必要を強く感じる状態),下血,または粘液の排泄を報告する。淋菌感染症,単純ヘルペスまたは直腸痛サイトメガロウイルスが原因の直腸炎は激しい肛門直腸痛を引き起こすことがある。

診断

  • 直腸鏡検査またはS状結腸鏡検査

  • 性感染症およびClostridium difficileの検査

直腸炎の診断は直腸鏡検査またはS状結腸鏡検査を必要とし,これらの検査で炎症を起こした直腸粘膜が明らかにされることがある。小さな不連続な潰瘍および小水疱はヘルペス感染を示唆する。直腸拭い液を,淋菌(Neisseria gonorrhoeae および Chlamydia属(培養またはリガーゼ連鎖反応による),腸内病原体(培養による),および病原ウイルス(培養または免疫測定法による)について検査すべきである。

梅毒の血清学的検査とC. difficile毒素の便検査を行う。ときに粘膜生検が必要である。

大腸内視鏡検査は,一部の患者では炎症性腸疾患を除外する上で価値ある情報が得られることがある。

治療

  • 原因に応じた様々な治療法

感染性直腸炎は抗菌薬で治療できる。男性と性交する男性が非特異的直腸炎を有する場合は,経験的治療としてセフトリアキソン125mg,筋注,1回(またはシプロフロキサシン500mg,経口,1日2回,7日間)とドキシサイクリン100mg,経口,1日2回の投与を7日間行ってもよい。抗菌薬関連直腸炎には,メトロニダゾール(250mg,経口,1日4回)またはバンコマイシン(125mg,経口,1日4回)を7~10日間投与する。

放射線直腸炎は通常,侵された粘膜に外用ホルマリンを注意深く適用することで効果的に治療される。代替療法としては,外用コルチコステロイドの泡沫剤(ヒドロコルチゾン90mg)もしくは浣腸剤(ヒドロコルチゾン100mgまたはメチルプレドニゾロン40mg)を1日2回,3週間,またはメサラジン(4g)浣腸剤を就寝時に3~6週間投与する。メサラジン坐薬500mg,1日1回もしくは1日2回,メサラジン800mg,経口,1日3回,またはサラゾスルファピリジン500~1000mg,経口,1日4回の3週間以上投与を単独もしくは外用療法と併用で行うことも効果的であると考えられる。これらの治療法に反応しない患者には,1コースのコルチコステロイド全身投与が有益となりうる。アルゴンプラズマ,レーザー,電気凝固法,ヒータープローブ法などの様々な凝固法が試みられている。

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