婦人科で治療される腫瘍(婦人科腫瘍)のうち、良性のもの(がんではないもの)としては、嚢胞、 ポリープ 子宮頸管ポリープ 子宮頸管ポリープは、子宮頸部の組織が増殖して、子宮頸管内に指のように突き出た腫瘍で、よくみられます。ポリープはほぼ常に良性の(がんではない)腫瘍です。 子宮頸管ポリープは慢性の炎症または感染症が原因で生じることがあります。 通常は何の症状も起こしませんが、出血や膿のようなおりものがみられることもあります。... さらに読む 、 筋腫 子宮頸部筋腫 子宮頸部筋腫は子宮頸部に発生する滑らかな良性腫瘍です。 子宮頸部筋腫により出血や感染が生じたり、排尿が妨げられることがあり、性交時に痛みが生じることもあります。 ほとんどの場合、内診の際の視診や触診で発見されます。 症状があれば手術で切除することが可能です。 筋腫( 子宮筋腫とも呼ばれます)は、筋肉組織とその他の組織で構成される良性腫瘍で... さらに読む などがあります。良性の腫瘍は外陰部(外性器を含む部位)や腟、子宮、卵巣に発生します。
女性の内性器
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女性の外性器
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嚢胞は閉じた袋状の病変で、周囲の組織とはつながっていません。多くは液体や半固形状の物質を中に含んでいます。性器によくみられる嚢胞には以下のものがあります。
卵巣に発生した嚢胞や腫瘍によって卵巣がねじれることがあり、これを 付属器捻転 付属器捻転 付属器捻転とは、卵巣やときに卵管がねじれて、それらの臓器への血流が途絶えた状態をいいます。 ねじれにより激しい痛みが突然生じ、多くは嘔吐を伴います。 診断を確定するには、超音波装置を腟に挿入する超音波検査(経腟超音波検査)を行います。 直ちに手術を行って卵巣のねじれを元に戻すか、卵巣の摘出を行います。... さらに読む といいます。
まれに、一部の婦人科腫瘍が がん 女性生殖器のがんの概要 外陰部、腟、子宮頸部、子宮体部、卵管、卵巣など、がんは女性の生殖器系のどの部分にも起こりえます。これらのがんを婦人科がんといいます。 米国で最も多くみられる婦人科がんは 子宮体がん(子宮内膜がん)であり、次に 卵巣がん、そして 子宮頸がんです。子宮頸部とは子宮の下部のことですが、通常、子宮頸部のがんは子宮頸がんと呼ばれ、子宮体部のがんは子... さらに読む に変化することがあります。
女性に起きるその他の異常としては、以下のものがあります。