熱帯性ねったいせいスプルー

熱帯性ねったいせいスプルーは、熱帯ねったいや亜熱帯あねったいの国くにで人々ひとびとを苦くるしめている、めずらしい病気びょうきです。この病気びょうきになると、小腸しょうちょうの粘膜ねんまくに問題もんだいが起おきます。すると、食たべものの分解ぶんかい（消化しょうか）や栄養素えいようその吸収きゅうしゅうが難むずかしくなります。

• 症状しょうじょうとしては、だるさ、うすい色いろの便べん、下痢げり、体重たいじゅうが減へるなどがあります

• 医師いしは、この病気びょうきがよく起おきている地域ちいき（カリブ海かい地域ちいき、南みなみインド、東南とうなんアジア）に住すんでいる人ひとや、その地域ちいきに最近さいきん旅行りょこうした人ひとに、症状しょうじょうがみられないか調しらべます

• 医師いしは、テトラサイクリン（抗菌薬こうきんやくの一種いっしゅ）で熱帯性ねったいせいスプルーを治療ちりょうします

熱帯性ねったいせいスプルーの原因げんいんは医師いしたちにも分わかっていませんが、感染症かんせんしょうが原因げんいんかもしれないと考かんがえられています。

次つぎのような症状しょうじょうがあります：

• うすい色いろで、やわらかく、量りょうが多おおく、あぶらぎった、とてもくさい便べんが出でる

• 下痢げり

• 発熱はつねつ

• 全身ぜんしんのだるさ

• 体重たいじゅうが減へる

• 貧血ひんけつ（赤血球せっけっきゅうが少すくなくなること）、そのせいで力ちからが出でなくなったり、疲つかれを感かんじたりする

あなたが次つぎのことに当あてはまる場合ばあい、医師いしは熱帯性ねったいせいスプルーを疑うたがいます：

• カリブ海かい地域ちいき、南みなみインド、または東南とうなんアジアを最近さいきん旅行りょこうした

• 貧血ひんけつ（赤血球せっけっきゅうが少すくなくなること）がある

• 下痢げりが長ながく続つづいている

医師いしは次つぎのことをする場合ばあいがあります：

• 小腸しょうちょうの生検せいけん

• 栄養障害えいようしょうがいがないか調しらべるための血液検査けつえきけんさ

• 細菌さいきんや寄生虫きせいちゅうなど、ほかに症状しょうじょうの原因げんいんがないか調しらべる便検査べんけんさ

生検せいけんでは、体からだの中なかを見みるためのやわらかい管くだ（内視鏡ないしきょう）の先さきに付ついた器具きぐを使つかって、医師いしが組織そしきを小ちいさく切きり取とります。それから、その組織そしきを顕微鏡けんびきょうで見みて調しらべます。

次つぎのような治療法ちりょうほうがあります：

• テトラサイクリンという抗菌薬こうきんやく（最もっとも長ながい場合ばあいで6カ月間げつかん）

• 十分じゅうぶんな鉄てつ、葉酸ようさん、ビタミンB12をとるためのビタミン剤ざい