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安全に運動をする

執筆者:

Brian D. Johnston

, Exercise Specialist, International Association of Resistance Training

レビュー/改訂 2021年 8月
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適切な安全対策なしに運動を行うと、しばしばけがにつながります。筋肉の使いすぎと反復性外傷の予防法には、次のようなものがあります。

  • 筋力トレーニングは、筋肉を回復させるために48時間の間隔を空けて実施する。

  • 日によって異なる筋肉群を使った筋力トレーニングを行う。

  • 運動の方法と使用する器具を変えながら、運動を継続する。

乳酸がたまると生じる筋肉の軽い灼熱感とは別の痛みを感じた場合は、すぐに運動をやめる必要があります。

運動の後に感じる筋肉痛には2種類あります。望ましい筋肉痛、つまり予想される筋肉痛は、激しい運動を行ってから数時間たつまでは始まりません。通常、この痛みは48時間以内にピークを迎え、72時間以内に消えるため、次の運動のウォーミングアップを終える頃には好調を感じます。望ましくない筋肉痛とは、けがを示唆する痛みです。この痛みはけがの直後に生じることが多く、72時間以内に消えず、時間が経つにつれ、または運動しようとするとさらにひどく痛みます。

ウォーミングアップ

ウォーミングアップは、より活発な運動を行う際に、運動能力に悪影響を及ぼすことなく、心と体の準備を整えることを目標として行います。また、ウォーミングアップには文字通り、筋肉を温めるという意味があります。筋肉は温まると柔軟になるため、収縮に時間がかかる冷えた筋肉に比べて、肉離れが起こりにくくなります。軽い運動(例えば、ランニングよりもウォーキング、あるいは軽いウェイトの使用)から始めると血流量が増え、筋肉の温度が上昇します。そのため、ウォーミングアップはけがの予防に役立ちます。筋肉の温度を上げない運動には、このような有益性はありません。またウォーミングアップは、より強度の高い運動に対する心がまえを作ることにもつながるため、自信や意欲を高め、より質の高い運動に必要な心と筋肉のつながりを向上させます。

知っていますか?

  • 運動の前の「ウォーミングアップ」とは文字通り、筋肉を温めるという意味です。筋肉がより柔軟になり最大限に収縮するためには、実際に筋肉の温度が上昇する必要があります。

クールダウン

運動を終えるときは、徐々に運動の速度を落とす(クールダウンを行う)と、ふらつきの予防に役立ちます。脚の筋肉がリラックスすると、その付近の静脈に血液が集まります(うっ血)。血液を心臓に戻すには、脚の筋肉を収縮させる必要があります。運動を急にやめてしまうと、血液が脚にたまって十分な量が脳へ送られなくなり、ふらつきが起こります。クールダウンを行い、うっ血を予防することで、血流が乳酸を除去する速度も上がります。乳酸は運動の最中に筋肉に集まる化学物質で、蓄積すると体に過度の負担をかけることになります。クールダウンの方法としては、数分間のウォーキング(ランニングの後)、1~2セットの軽いウェイトトレーニングセット(より強度の高いセットの後)、ストレッチなどがあります。

水分補給

特に運動が長時間に及ぶときや暑い環境で行われる場合は、適切な水分補給が重要です。運動前には十分に水分を取り、激しい運動の最中には定期的に水分を補給し、運動後も水分を取り続けます。運動の最中は、暑さや運動の激しさに応じて、一般的には120~240ミリリットルの水を15~20分毎に飲む必要があります。運動していることに気を取られて、のどが渇いていることに気づかないことがあります。必要な水分補給量を推定する別の方法として、運動前の体重から運動後の体重を差し引いて求める方法があります。体重1キログラム減る毎に約1リットルの水分を摂取します。心不全のある人、透析を受けている人、またはその他の疾患で医師の指示に従って水分制限が行われている人は、水分摂取の目標または制限について主治医に相談する必要があります。

失った水分を補給するには、極めて大量の水(数リットルなど)が必要な場合を除いて、通常は真水で十分です。野外の高温多湿の中で運動をしない限り、このような大量の水分が必要になることはまれです。大量の水分が必要な場合には、電解質入りのスポーツドリンクが適しています。しかし、スポーツドリンクに糖分が多く含まれている(8%以上のブドウ糖)場合は、水分の吸収が遅くなり過ぎないよう、50:50の割合で真水を混ぜます。

知っていますか?

  • 運動の最中は、のどが渇いていなくても、120~240ミリリットルの水を15~20分毎に飲む必要があります。

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