フレイルの予防

フレイルは生理的予備能の喪失であり，軽微なストレスによる障害が発生しやすくなる。フレイルの一般的な特徴には，筋力低下，運動機能低下，体重減少，筋萎縮（サルコペニア），運動耐容能低下，頻回の転倒，不動状態，失禁，および慢性疾患の頻回の増悪などがある。

フレイルの予防または軽減には，運動および健康的な食事（ see table フレイルの予防のための栄養学的推奨事項）が推奨される。定期的に有酸素運動（例，ウォーキング，水泳，ランニング）を行っている高齢者は，座っていることが多い場合と比較して期待余命が長く，機能低下が少ない。気分や，おそらく認知機能も改善される可能性がある。ウエートトレーニングは骨量を増加させ，転倒および骨折のリスクを低減するのに役立つ可能性がある。健康的な食事は，乳癌および結腸癌，骨粗鬆症，肥満，ならびに低栄養を含む，フレイルの一因となる多くの疾患を予防またはそのリスクを低減する可能性がある；罹病率と死亡率も低下しうる。